どうして、中国は有人宇宙船を打ち上げられて、日本は無人ロケットですら失敗するのでしょうか?日本人は宇宙飛行士をアメリカに送っているが自分達では作らない。
日本の技術は一流だけど、ITや先進技術は遅れていると先日記事で読みました。それも失敗の一因でしょうか?
中国は世界でも有数の経済大国のようですが、経済力が技術力の向上にそれだけ貢献するのか?日本も、経済の発展と同時に技術力が向上していったような気がします。
私は、中国の技術力はまだまだで、貧しいイメージと、車も模造品、世界のおもちゃ、縫製工場くらいの感覚でいましたので大したことないや。と思っていたので、いつの間に?という感じです。
中国にはどこからそれだけの技術が出てきたのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
有人ロケットの開発はICBM(大陸間弾道弾)の開発と密接に結びついています。
核を持たない日本は有人ロケットのような大型ロケットを持つ必要がありません。 また、日本の衛星打ち上げ用ロケットも、以前に比べ成功率、コストダウンが大幅に向上されています。 中国と日本が今までどれだけロケット打ち上げに失敗したか比較していませんが、中国の方が日本より成功していることはまずありえないでしょう。 更に、神舟7号の有人衛星は地上からわずか341キロの軌道を回っただけです。米国や旧ソ連が40年以上前にやっていたことを、今やっているだけです。 日本は、地球からはるか1億2,000万キロ離れた小惑星に探査機を送り、その惑星の写真を撮るだけでなく着陸してサンプルも持ち帰る技術があります。 2005年に打ち上げられた「はやぶさ」は2010年に小惑星「イトカワ」のサンプルを持ち帰る予定です。 また2012年までに「ハヤブサ2」も打ち上げられる予定です。 日本の宇宙技術について全く悲観する必要はありません。No.2
- 回答日時:
基本技術は丸々旧ソ連からの移転だということです。
最近はかなり独自技術も盛り込んでいるそうですけれど。本当かどうかは定かではないですが、いまだに推進剤に塩化ヒドラジンを使っているとか(うろ覚えです)。成功率その他についてはNo.1様のおっしゃる通り。過去には村ひとつ焼け野原にしたという事故も発覚しましたよね。
>日本の技術は一流だけど、ITや先進技術は遅れている
中国と比較して遅れているという話は聞いたことがありません。旧ソ連もそうですけど、一部の先端技術に国力をつぎ込んで先進化させることはそれほど難しくないです。北朝鮮のミサイル技術もそうでしょ。要はこれが国民生活にフィードバックできるかどうかが問題で、ソ連はそれができなかったから崩壊した、という説もあります。
日本がなんで有人宇宙船の開発をしないかは、端的に言えば投入する資金と得られる利益のバランスです。また有人宇宙船を作ろうとすると、搭乗員の生命維持装置関連にかなりのペイロードをとられます。米ソが盛んに有人宇宙船を打ち上げた時代は、人間の作業を代行するだけのシステムが作れなかったからと、あとは大国の威信のためだと思います。
コンピュータとロボット技術がこれだけ発達していて、また大国の威信も発揮する必要がないので、日本はそんなことに手をださないだけでしょう。単にお金がないという理由もありそうですが。
No.3
- 回答日時:
>中国にはどこからそれだけの技術が出てきたのでしょうか?
中国に限らず、南朝鮮(韓国)・インドなどでも、先ず「コピー商品」を製造する事で技術経験を積んでいきます。
韓国の現代自動車の基本設計は、未だに三菱自動車の技術に脚色を行なっています。
今回のロケット技術ですが、旧ソ連時代のロケット技術・宇宙技術のコピーに独自の着色を行なっています。
旧ソ連の技術者に言わせると、1970年代の技術レベルだそうですね。
米国の技術者に言わせると、アポル11号時代の産物です。
旧ソ連時代の綿密な軍事有効関係が存在した時代の公的な技術支援、及びロシア・米国からの非合法的な技術取得が要因です。
米国では、中国系技術者が「スパイ行為」で多く摘発を受けていますよ。
また、中国企業の所有になったレ○ボ製品は、情報流失の恐れから国防省その他政府機関では使用禁止です。
IBM所有だった時代は、各政府機関でTinkPadが使用されていました。
中国では、報道に自由がありません。
ですから、宇宙船に関しても生放送は100%ありませんよ。
成功した後で「大成功」と国威掲揚を行ないます。
皆さんの回答にもありますが、失敗回数も多いのです。
未だ、米露欧に比べて未熟な純国産技術の日本の方が優秀です。
No.5
- 回答日時:
有人宇宙飛行自体は、現在に於いてはそれ程先端的技術ではありません。
考えて見てもらえば分かると思いますが、1960年代から行われている事であり、現在中国で行われている有人宇宙飛行は、その当時に行われた事をなぞっているに過ぎません。完全に枯れた技術の掘り起こしを行っているだけですから、一定以上の資本力さえ確保できれば、中進国レベル以上の、どの国でも実行可能です。現在、主に資金面の問題から米露以外に有人宇宙飛行を実行する国は存在しませんが、経済的にも政治的にも必要が無いので、多くの先進国は今の所手を出していないだけです。中国は政治的パフォーマンスの為に有人宇宙飛行を進めていますが、現時点では既出技術の模倣段階で、技術面で世界を唸らせる段階はまだまだ先になるでしょう。日本のロケットは打ち上げ失敗が多いと思われていますが、これは、液体水素を使った第一段、第二段ロケット等、技術的な問題点が充分検証されていない新技術が使われている為であり、世界中で使い尽くされた中国レベルの技術でロケットを開発すれば、あちらより精度の高い物は作れるでしょう。つまり、中国のロケットと日本のロケットは世代的に同一の物では無いのです。
さらに、日本の場合、打ち上げ回数自体が多くありませんので、一回の失敗が全体の成功率により多く影響する事も注視するべきでしょう。10回打ち上げて1回失敗するよりも、30回打ち上げて2回失敗する方がトータルの成功率パーセンテージは高いものになりますが、事故発生回数は2倍となります。
No.6
- 回答日時:
中国は文化大革命がなければ、旧ソ連からの技術導入でかなりの程度発展したはずの国なんです。
もちろん、コピー大国であることは否定しませんし、旧ソ連も肝心なところが解決できず、実はアメリカの技術をこっそり模倣したと言われています。中国の多くは、まだまだ農村社会ですが、11億いる国なので、その10分の1が近代化しただけでも、インパクトは大です。とはい、旧ソ連も中国も、単なる猿まねだけではありません。確かに中国はソユーズの技術を導入しましたが、かなりの部分を国産化し、またサイズも若干異なるようです。旧ソ連も、スペースシャトルのマネをした宇宙船を作ったことがありますが、帰還の際にはジェットエンジンを用い、無線誘導で着陸させるなどアメリカもしなかったこともしています。
中国が宇宙開発を行えるのは、大規模なロケットいや、ミサイル産業があるからです。つまり、ISBM、今後は潜水艦搭載のSLCMも増えていくでしょう。これもロシアと同じです。大量の戦略ミサイルを配備し、量産できる工場があるから、格安で衛星を打ち上げることもできるんです。
民生用の産業技術は、製品が売れないと発展しません。しかし、軍需産業は自分の国の軍隊が顧客になってくれれば、技術優先の発展もあり得ます。もちろん、国家財政には負担にはなります。旧ソ連が崩壊したのも、それが原因でした。
また、中国の宇宙開発では、ロケット打ち上げに大失敗して、付近の村が丸焼けになったこともあるそうです。もちろん、中国当局は否定しています。民主国家でそんなことが起これば、計画中止は必至です。しかし、中国は独裁国家なので、消滅した村は最初からなかったことにされてしまいます。
いずれにせよ、中国の技術力を過小評価するべきではありません。ロケット技術は軍事と密接に関連したものです。また、航空機についても中国は一定水準の技術と、自主戦闘機開発能力があります。実際、J-10というF-16の初期型に匹敵する戦闘機を、イスラエルの設計図とロシア製エンジンを使ったものの、実用化まで漕ぎ付けました。すでに70基ほど配備されています。
宇宙開発も、有人飛行の次は、月面開発や(偵察、GPSなど)衛星網の整備を目指すと言われています。
航空自衛隊も中国軍の発展を無視できず、だからこそF-Xではより高性能な次世代機が欲しいと言っているんです。中には、F-22にこだわりすぎだと批判する人もいます。確かにそうかも知れませんが、F-22ぐらいないと、将来にわたって中国への優位が保てないことも事実です。
F-22がだめならユーロファイター・タイフーンを購入し、F-4は廃棄。次にF-15の更新も一部実施して、F-35さらにF-22も導入していかないと、中国に追いつかれてしまうでしょう。中国は空母も1,2隻持つつもりです。彼にも対抗策が必要です。日本も、垂直離着陸型のF-35と軽空母を導入せざるを得ない可能性もあります。防衛費もGDP1%を超える必要が出てくるでしょう。
ただ、中国はやはり最先端技術の開発がおいつていないことも事実です。ソユーズの技術も、結構前に購入したようです。今のロシアは後悔しているでしょう。また、戦闘機に関しても、ロシアは従来から中国に最新鋭戦闘機のモンキーモデル(わざと性能を落とした製品)を売ってきました。インドにはSu-30Mkiという高性能モデルを売りますが、中国向けのSu-30Mkkはインド向けほど高性能ではありません。
一方で、中国がSu-30をJ-11と称してライセンス生産していますが、どうもロシアの許諾を超えて何やらやらかしているようです。これまでロシアから購入してきたエンジンについても、やはり国産化したいと考えています。
ロシアは中国に海外販売をしない、するならロシアの許諾を得るよう条件を付けています。しかし、エンジンまで国産化すれば、中国は約束を守らないと考え始めています。最新の高性能エンジンは難しいでしょうが、第三世界の輸出で中国がロシアの邪魔をする可能性は十分あります。
今後は、ロシアからの技術導入が徐々に難しくなるでしょう。しかし、一方でヨーロッパ諸国は中国との軍事技術や製品の輸出に積極的です。EUの対中軍事禁輸は、アメリカの圧力で続いていますが、一部は部品あるいは民生用の形で基本的な技術が既に中国に流れていますし、今後解除される可能性もあります。
ただ、繰り返しになりますが、軍事力には経済の支えが必要です。今の日本が対GDP比で西欧並みの防衛費を支出すれば、中国を抑えることは可能です。特に技術的に日本に追いつくことはできないでしょう。問題は、日本の政治家や国民に、それだけの認識や防衛(そして宇宙開発)に対する支持がないことです。
情けないことに、気象衛星ひまわりまで、金を出す省庁がなくて危機的な状況なんだとか。これでは、中国にしてやられてしまいます。麻生首相には頑張ってほしい所です。
非常に専門的な意見ありがとうございます。
貧乏な農村国家というイメージだったのですが、違うようですね。
技術力も10年後には確実に抜かれているような気がしてきました。
日本もウカウカしてられないですね。
中国に悪い点も、良い点も共産主義の独裁国家だと思います。
独裁は最悪の行為ですが、指導者の決断でなんでもできるところが国家の発展につながるのではと思い始めています。
しかし、中国国民にはなりたくないです。いろいろな意味で。
日本の政治をみていると、国民の機嫌を見ていてなにも出来ない政治家の集団のようなきがします。
これでは、国家の発展どころか衰退を招きそうですね。
No.8
- 回答日時:
素人丸出しの回答で笑われそうですが、技術力の低い方から並べるとすると、次のようになると思うんです。
(a) 粗悪なコピー
(b) ライセンス生産
(c) 不法コピーだけど本当に動く
(d) その他
中国はロシア(ソ連)の兵器を多数コピーしています。昔、ある軍用機をコピーしたところ、滑走路を走り回るばかりで、ついに飛ばなかったそうです。そりゃ飛行機じゃないじゃん……。この話はうろ覚えで、機種名など裏は取ってませんが。
次に、ライセンス生産って合法コピーだと思うんです。合法と不法の違いは大きいし、(純正)技術を習得できるとは言いますが、設計図までもらえば、そりゃ作れるだろうという感じがします。
現代中国は(a)~(d)が混在しているでしょう。そのコピー根性は筋金入りであり、これを嘲弄する人は、まだ考えが甘いかも知れません。3万点の部品からなる自動車まで、コピーしちゃうんです。しかも、今のチャイニーズコピーは本当に動きます。(c)は、ある意味(b)よりしっかり技術を身につけていると言えないでしょうか。不法にですけど。
私は高度な「ものづくり」を実地に経験しているわけではありませんが、「コピーすれば簡単」というもんじゃないと思います。正規の設計図や仕様書がそろってないのに、答を割り出して(少なくとも一部は)手探りで作るんですよ。深い所まで理解しないと、飛ばない飛行機ができるだけでしょう。
2003年11月1日、石原慎太郎は衆院選の応援演説で咆哮しました。
「隣の中国でも人間積んだ宇宙船を上げて、みんなびっくりして。中国人は無知だから『アイヤー』と喜んでいる。あんなものは時代遅れ。日本がやろうと思ったら1年でできる」
しかし、間の悪いことに同月29日、日本はH2Aロケットの打ち上げに2基とも失敗します。05年まで打ち上げ再開できない体たらくでした。焦燥のあまり、「見切り発射で構わん! 今すぐ慎太郎を乗せて打ち上げろ!」と叫ぶ関係者もいたとか……。
日本は長距離ミサイルを持てないので、しょせんロケット開発にも本腰が入らないのでしょう。その点、中国は核ミサイルを開発しています。かつては、米国を「帝国主義は張子の虎である」、旧ソ連を「修正主義」とこきおろして対決しました。日本とは切実さが違っていました。
日本は航空技術も大したことがないようです。輸入や(b)のライセンス生産が多いと思います。占領期のGHQの方針の影響が、いまだに尾を引いているのでしょうか。
しかし、逆に言うと、ロケットや航空機にあまり人材を取られなかったから、日本は自動車や家電や多くの分野で成功を収めることができたのかも知れません。宇宙開発において、中国が日本よりすぐれている(部分もある)ことは、素直に認めたほうがよさそうです。要するに、物的資源や人的資源の配分において、日本と中国は違いがあるということでしょう。有人ロケット成功で培った技術力や組織運営力が、どう生かされていくかは、今後の話です。
システムエンジニアリング(その4) 超人にならなくていい(野田篤司氏、宇宙機エンジニア)
http://homepage3.nifty.com/anoda/weblog/20050424 …
(引用開始)
或る説によると、日本のモノ作りは、部品数が10万点を超ると苦手になると言う。その説が本当かどうかは知らないが、バイクの部品数が8000~1万、車が1万~4万だと聞くと、なんとなくそうかと思ってしまう。ちなみにロケットの部品数は約30万だそうだ。
(中略)
「何故、欧米では日本人が苦手とする巨大システムの開発が可能なのか?」
(引用終り)
No.9
- 回答日時:
中国の宇宙開発を過小評価するのも、過大評価するのも適切ではないと思います。
日本がラムダ4S5号機で「おおすみ」を打ち上げて世界で4番目(ソビエト・アメリカ・フランスに次ぐ)の人工衛星打ち上げ国になったのは1970年2月でしたが、その2か月後の4月には中国も初めての人工衛星「東方紅」の打ち上げに成功していて、当初は大きな差はありませんでした。しかしその後日本と中国は宇宙開発の重点の置き方が異なるようになりました。日本が無人の科学探査に重点を置き、小惑星探査機「はやぶさ」のような先進的な業績を挙げたのに対して、中国は国威発揚や国民の統合(中国人としての誇りの醸成)の意味もあり有人の宇宙飛行に重点を置き、ソビエト・アメリカに次ぐ世界で3番目の有人宇宙船の打ち上げ国になりました。これは路線の違いであり、どちらか一方が優れていて他方が劣っているというようなものではないと思います。今のところ、中国には「はやぶさ」は打ち上げられませんし、日本には「神舟」は打ち上げられないということです。(日本がこれからもずっと自前の有人宇宙船を開発しなくてもよいかどうかについては議論が分かれるところだと思いますが…)
なお中国の宇宙開発の技術のベースに旧ソビエトの技術があることは確かですが、中ソ対立などの事情で「自力更生」を図らなければならなかった部分もあり、すべてがコピーではありません。また神舟7号や前回の神舟6号の打ち上げの際はテレビで生中継をしていて、自国の技術に対して中国が自信を持ちつつあることがうかがえます。
No.10ベストアンサー
- 回答日時:
中国は16年以上まえからこのプロジェクトを進めてきました。
膨大な費用と人員と国威をかけ、しかも旧ソ連が膨大な投資で完成させたいわゆる約半世紀近く前の「枯れた設計」をベースに、現在の工業技術を利用してリビジョンアップさせる手法でやったと考えられます。
それでもかなりの失敗を犯しており、日本であれば何度もとん挫するような状況を中国ならではの強権的指導力で継続したわけです。
アメリカと旧ソ連の初期宇宙計画の背景に冷戦期ならではの国威高揚のモチベーションがあったのと同じように、いま内外での不安定要素を抱える中国にも国民のナショナリズムを前向きに煽るべき理由が見出せます。
一方で、日本はとっくの昔に有人計画を排除していましたが、これは有人宇宙計画というものがいかに膨大な財源を必要とするか明白であり、費用対効果の面ではほとんど浪費にしかみえないような計画に国民が同意しないだろうという政治的理由があったのだろうと思います。
それでも日本は、アメリカの10分の1、欧州共同の半分程度の予算規模でありながらも有人飛行が可能なクラスの大型ロケットを比較的低コストで独自開発し、ようやく連続打ち上げ成功のスコアを伸ばし始め、学術探査では世界最高水準の実績を築いています。
その国の工業技術が如実に反映される宇宙開発ということでは、依然として中国よりも高い技術力を日本は有しています。
ただ、宇宙開発に向ける力の入れ方が違うだけです。
むろん、プロジェクト管理等での日本特有の不安要素も多々あり、新興国インドの猛追もあり、などぜんぜん楽観できない状況ではありますが、中国の状況に感情的に反応するより、是々非々で状況を分析して他山の石として日本の宇宙政策を見直せば良いのです。
>それでもかなりの失敗を犯しており、日本であれば何度もとん挫するような状況を中国ならではの強権的指導力で継続したわけです。
日本なら、国民の批判に負けて、やっぱりやーめた!
みたいなことになりますよね。
中国の共産主義は大嫌いですが、独裁的支配による指導者のリーダーシップを見ると、日本にも少しでいいから政治家にそうあって欲しいですね。日本のような民主主義国家では出来ないことかもしれませんね。
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