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ペプトンとペプチドは何が違うのですか?こちら、大学受験生です。トリプシンはたんぱく質をペプチドに分解し、ペプシンはペプトンに分解すると書いてありました。よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

全くの間違いというわけでもないでしょうが、そのまんま理解してしまうと大間違いです。



一般的には、ペプチドは、多くても数十個程度アミノ酸がアミノ結合でつながったものをさします。どのくらいの個数で区別するのかは、はっきりとした合意がありません。アミノ酸数が少ないものをオリゴペプチド、タンパク質のように多いものをポリペプチドといって区別する場合もあります。
もともとはタンパク質の部分分解物・部分消化物をペプチドと言ったのでしょうが、今では人工合成物を含め、アミノ酸数の少ないものはすべてペプチドと言います。ちなみに英語のpeptideは可算名詞であり、一種類のペプチドならpeptide、複数ならpeptidesということからもわかるように、個々の分子は区別できるものとしてとらえられます。

ペプトンは生物から抽出したタンパク質(粗生成の混合物のこともあれば、精製した単体のこともある)を部分消化・部分分解した、いろいろなペプチドの混合物を言います。歴史的には酵素(というよりブタのすい臓のエキス)で部分分解して生じさせたものですが、現在では酸処理など化学的に部分分化したものも含まれます。
ちなみに「ペプ」シンで消化したから「ペプ」トンだというわけではなく、
もともと、pept-やpepsi-はギリシャ語源で、「消化」とか「消化できる」というところからきていて、ペプシンを使わなくてもタンパク質をなにかしらの方法で消化、分解したものをひっくるめてペプトンがとよばれるのは全く違和感はありません(ペプチドも同語源ですが)。

>トリプシンはたんぱく質をペプチドに分解し、
たしかに、タンパク質をトリプシンで消化するとpeptidesを生じます。
それらのpeptidesの混合物をペプトンと呼ぶ場面があってもおかしくないです。

>ペプシンはペプトンに分解すると書いてありました。
たしかに、タンパク質をペプシンで消化したものはペプトンです。
ペプトンはさまざまなpeptidesからなっています。

大学入試対策なら「ペプチド」だけ覚えていれば言いと思います。
現在「ペプトン」が使われるのは、実質、細菌培養などの培地の材料としてだけです(乳、肉、魚、大豆などのタンパク質を部分分解したもの)。
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この回答へのお礼

そうそうに詳しい説明ありがとうございます^^

お礼日時:2008/10/25 02:09

商売柄、培養用にペプトンやトリプトンを使っていて、前々から正確な定義が気になっていたので、あらためて調べてみたので補足します。



どうやら、日本のある方面では「タンパク質は胃でペプシンによって消化されてペプトンになる。ペプトンは小腸でトリプシンなどによってさらに小さく消化されてペプチドになる」という定義をしていてそれが教科書に載っているらしいですね。Wikipediaの日本語版がそう言うことを書いています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E5%8C%96% …
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E5%8C%96
しかし、ここまで細かく定義してしまっては、明らかな誤りだというほかないです(まったく、だれが言い出し、だれが書き込んだものやら、、、)。

英語版のWikipediaなどでは、そんなことは一言も言っていなくて、さっき私が書き込んだとおりの定義をしています。
http://www.answers.com/topic/peptone
http://en.wiktionary.org/wiki/peptone
http://en.wikipedia.org/wiki/Digestive_enzyme

実際、ペプトンとして使われているのは、最近ではタンパク質の酸分解物が多いですが、もともとトリプシン(ペプシンではなく)で分解して作っていたものです。
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この回答へのお礼

すごく丁寧な説明ありがとうございます^^

お礼日時:2008/10/25 02:08

>トリプシンはたんぱく質をペプチドに分解し、ペプシンはペプトンに分解すると書いてありました。

よろしくお願いします。
その教科書なり参考書で、どこかに定義が書かれていませんか?
もしくはその文章自体が、その問題での用語の定義をしているのではないですか?

ペプチドは、複数のアミノ酸がペプチド結合でつながっている分子のことです。(これは分かりますよね)

ペプトンは場合によって意味が変わってくるのですが、
たんぱく質を酵素的に分解したものと、ペプシンで分解したもの、という異なる定義があります。

その書かれている文章では、ペプトンの定義を後者としているのでしょう。
そのため、ペプトンでたんぱく質が分解されたときにはペプシンと呼び(この場合ペプチドと呼ぶことも出来ます)、
トリプシンで分解されたときには、ペプシンとは呼べないのでペプチドと呼んでいるのでしょう。
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