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さる日本人のドイツ語教師と話をしていた際、その方はKuemmelを日本語で「キュンメル」と表記していることを知りました。その方によりますと、ドイツ語の単語に「mm」という表記があれば、ドイツ人は間違いなくmmを重ねて発音しているとのことです。

しかし、私の調べた限り、ドイツ語の複数の辞書でドイツ語の単語(例:immer)に「mm」が含まれている場合、「mm」に相当する部分の発音記号では一つの「m」だけを表示しています。

そこで質問ですが、このドイツ語教師の言われるとおり、一般にドイツ人はmmの表記を含むドイツ語の単語を「mm」と重ねて発音しているのでしょうか? それとも辞書に記されているとおり、「m」だけの発音なのでしょうか?

A 回答 (5件)

 


この話の場合、例えば、immer と imer があれば、どちらも、日常的な発音では、「イマー」となって、辞書に載っているように、違いがないと思えます。

しかし、immer と imer で完全に同じ発音かというと、違うと思います。どういう場合に違いが出てくるかというと、音節を区切ることを意識した発音の場合、そうなるのではないかと思います。

これは、具体的には、詩を朗読するような場合です。強弱アクセントがドイツ語にはありますから、アクセントの有無によって違いが出てくるかも知れませんが、基本的に、音節の分離は、詩の韻律において、重要な要素であり、それ故、韻律のある詩を朗読する場合は、immer と imer を区別して発音しないと、音律が正しく反映されないということが起こるのだと思います。

古典ギリシア語だと、この区別は、非常にはっきりしており、古典ギリシア語で、immer とか imer という単語があれば、前者は、「インメル」または「イッメル」で、後者はただの「イメル」です。この区別をしないと、古典ギリシア語の詩や韻文は、ホメーロスの叙事詩をはじめ、どの詩においても、韻律が表現されません。

しかし、英語やドイツ語は、古典ギリシア語とは違う音体系を持っている訳で、日常的には、区別がないように発音するということでしょう。

Wile という単語があるとすると、Wille と Wile では同じ「ヴィレ」ですが、詩などのなかでは、違って来るということです。音節の切り方が、[Wi][le] と [Wil][le] となり、違っています。

フランス語などだと、ll という子音連続は、fille の場合などは、ll で、[j](ユ」のような一つの音になっていて、これを、[fil][le] とは分けません。文法書で見ると、Meilhant のような単語は、「メーヤン」と発音し、「lh」で、[j] の音を示しているので、文節に切る場合は、[Mei][lhan] が正しく、[Meil][han] と切るのは間違いです。

英語やドイツ語には、当然ですが、「促音」の概念はありません。しかし、日本語にはあり、古典ギリシア語も、事実上の「促音」があると考えねばなりません。日本語や古典ギリシア語では、子音連続の場合、モーラ音節となって、具体的に発音が単位分量加わるということです。

英語やドイツ語は、モーラ音節としての子音連続はないのですが、ごく短時間、またかすかな発音であるとしても、二重子音と単子音では、前者の方に、不完全なモーラ音があるのだとも言えます。

これは、子音連続が、強弱アクセントとどういう関係になっているかで、明瞭になったり、不明瞭になったりすると考えられます。No.2 の方の挙げておられる、immun の例だと、アクセントが後ろの「un」にあり、immun と imun で、どちらも、「イムーン」で違いがはっきりしないということだとおもいます。

しかし、immer の場合、前の「im」にアクセントがあり、「イン」とかすかに「m」を発音してから、「マー」と弱く発音するので、これをカタカナで書くと、「インマー」が適切だということになるのでしょう。

音節分離を表現するのが正しいという場合は、immun も「インムーン」と書くのが正しいということになるのでしょう。そして、そういうことを意識している人は、二重子音を実際に、前の子音をかすかに発音することで、単子音の場合と区別した発音をしているのだという可能性があります。
 
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この回答へのお礼

ご丁寧なご回答をありがとうございました。御礼を申し上げるのが遅くなりましたことをお詫びいたします。

お礼日時:2003/02/18 08:37

”mm”の発音は、私の耳には、”m”の重音のように聞えます。

所謂”Hochdeutsch"では、”m”一つの発音が規定されております。スイスでは,”mm”と長く発音するとのこと、読んだ記憶があります。最初の母音”i"を強く発音し、”er"は軽く”マー”と発音すれば、”mm"を”イムマー”のように、ダブったように聞えるはずです。いずれにせよ、この単語に限れば、どちらの発音でも、アクセント(強い、弱い)を間違え無ければ、ドイツ語人に通じるでしょう。ドイツ語を、大学でドイツ人に4年間しぼられた経験から。。。

A.No.#4.の immerとimerの発音は、ドイツ語の発音と綴りの規則で、全く違う発音になります。”imer"は、”イーマー”となるでしょう。というのは、子音である”m"が単子音だから、母音の”i"が長いのです。即ち、長母音のすぐ後の子音は”単子音”でなければならないのです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

参考になりました。

お礼日時:2003/02/18 08:39

No.1の者ですが、同様な音環境での比較、たとえば summer と Sommer ではドイツ語の[m]の方が長くて強いような気がしますね。

しかし、その差よりは音環境による差、たとえば短母音の後は長母音の後より[m]が長く発音されるとかいった性質(英語でもありますが)による差の方が大きいと思います。

フランス語との比較は分かりません~。
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この回答へのお礼

早速ご回答いただき、誠にありがとうございました.

お礼日時:2003/02/05 19:14

こんにちは。



例えば、ESMEさんの例の

immer は、
独和辞典などでは、発音表記には「m」が一つだけで辞典によっては、「イマー」と書かれているものもあるようですが、実際には
「インマー」と聞こえることの方が大体のようですね。
ン、は小文字で、つまり、言うか言わないかくらいなんですけれど、発音していると無理矢理言ってしまえば発音してます。

でも例えば、「immun」だと、「イムーン」と聞こえます。「インムーン」とは聞こえません。

1の方がおっしゃっておられるように、単語や意味によってまちまちですから、あまり気になさらずに、聞こえたとおりに発音してよいと思います。
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この回答へのお礼

ご親切な助言をありがとうございます.

お礼日時:2003/02/05 19:13

これは簡単に「重ねる」「重ねない」で答えられないと思います。

ドイツ語と日本語では音声学的・音韻論的な構造が違い、「重ねる」「重ねない」は日本語の構造に基づいた分け方だからです。

昔、大学でドイツ語音声学を勉強した経験からですが、日本語では「尼」[ama]と「按摩」[amma]のように[-m-]か[-mm-]かで意味が変わる単語(厳密には形態素)の対がありますが、ドイツ語ではありません。日本語にある「拍」の概念がドイツ語にはなく、「音節」はそれにやや近いけれども構造が違うからです。

なのでドイツ語では[m]を「重ねる」かどうかにあまり意味はなく、発声の状況によっても[m]の長さが変わりがちです。ただ、実際には日本語の[m]1個よりやや長めに聞こえることが多いので「重ねる」ように感じられるのでしょう。

ドイツ語の発音を良くしたいということでしたら、「重ねる」「重ねない」という日本語的な発想をせず、実際の単語の発音をよく聞いて、特にリズムがそっくりになるように真似するのがいいと思います。しかし、上に書いたように弁別的特徴ではないので、「重ねた」ように発音しようと「重ねない」ように発音しようと、間違って聞き取られることはまずないと思います。私の経験からいっても、その部分で通じなくて困ったことはありません。

この回答への補足

mideさん

早速ご親切なご回答いただき、ありがとうございました。

追加で、もしお分かりでしたらお尋ねしたいのですが、ドイツ語の単語に含まれるmmに相当する部分の発音と英語の単語に含まれるmmに相当する部分の発音とでは同じでしょうか? また、ドイツ語とフランス語とではこの部分に関する発音の異同はあるのでしょうか?

補足日時:2003/02/05 11:46
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