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私は現在、弁理士試験に向けて勉強中の者ですが、出願日と優先日の考え方で今ひとつ分からない点があり、分かりやすく教えていただければ有り難いです。
・パリ条約の第1国出願に基づき日本に外国語書面出願をした場合、1年2ヶ月以内に外国語書面及び要約書面の日本語による翻訳文を特許庁長官に提出しなければならないが、その1年2ヶ月という期間の起算日は第1国出願した日、すなわち優先日であるのか日本に外国語書面にて出願した日であるのか。
・また同特許は1年6月後に出願公開され、3年後には審査請求期限を迎えるが、その起算日は優先日であるのか、日本に外国語書面にて出願した日であるのか。
・更に同特許が登録された場合特許期間20年の起算日は優先日であるのか、日本に外国語書面にて出願した日であるのか。
・同様のケースとして国内優先権を使って先の出願に基づき、後の出願を行い、その後、先の出願が取り下げ擬制された際、
  ・出願公開1年6月、審査請求3年の起算日
  ・特許期間20年の起算日
は先の出願日か、それとも後の出願日か。
以上、根っこは皆同じなのでしょうが、自分としてはよく理解出来ていない状況です。どなたか分かりやすく教えていただけると有り難いです。

A 回答 (4件)

「特許出願の日」というのは現実の出願日、というのが原則で、例外的に先の出願日を基準とする場合は特17条の3等に明記されています。

そうすると・・・

1.パリ優先権主張を伴う場合
・特17条の3かっこ書きに「第43条第1項・・・の規定による優先権の主張を伴う特許出願の場合にあっては、最初の出願・・・の日・・・。第36条の2第2項本文・・・において同じ。」とありますから、外国語書面出願の翻訳文提出は最初の出願の日(優先日)が基準です。
・出願公開についても同条に「・・・最初の出願・・・の日・・・。・・・第64条第1項において同じ。」とありますから、最初の出願の日(優先日)が基準です。
・一方審査請求期限は斯かる例外規定はありませんから原則通り現実の出願日(日本で外国語書面出願をした日)が基準となります。存続期間についても同様に、現実の出願日が基準となります(cf.パリ4条の2(5))。

2.国内優先権主張出願の場合
・特17条の3かっこ書きに「第41条第1項の規定による優先権の主張を伴う特許出願の場合にあっては、同項に規定する先の出願の日、・・・第64条第1項において同じ。」とありますから、先の出願(基礎出願)の日から1年6ヶ月後に出願公開されます。審査請求については斯かる例外規定がありませんので、原則通り現実の出願日(後の出願日)が基準です。
・存続期間についても例外規定はありませんので、原則通り現実の出願日(後の出願日)が基準です。
・国内優先の場合は特41条第2項の反対解釈も考えてみてください。

 短答試験も近くなってきましたね。頑張ってください。
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この回答へのお礼

とても分かりやすく整理された回答で、私の望んでいたものでした。脳裏によどんでいた霧が晴れました。
深夜にも関わらず大変有難うございます。今後ともよろしくお願いいたします。

お礼日時:2009/03/28 17:50

外国語書面出願の翻訳文提出期限:



これについては、外国語書面出願をするのはパリ優先権主張を伴う場合には限らないということを認識しておくのが一番わかりやすいだろうと思います。以前は、外国語書面出願をした場合の翻訳文の提出期限は、「外国語書面出願をした日から2か月以内」でした。でも、この規定だと、パリ優先権主張を伴う場合の第1国出願日から1年以内という期限より早めに外国語書面出願をしてしまうと翻訳文提出期限も早まってしまうという問題があった上、翻訳文作成のために許される期間が、パリ優先権主張を伴う場合には第1国出願日から14か月(近く)あるのに対して、パリ優先権主張を伴わずに直接外国語書面出願をした場合にはたった2か月しかないという不公平も存在していました。そのため、「外国語書面出願をした日から2か月以内」という規定が、「第1国出願日から14か月以内」に変更されました。

ところで、外国語でされたPCT出願の翻訳文提出期限は把握していますか? そして、「特例期間」経過前に補正できる場合と補正できない場合とがあることは認識してますか?(私にとってはどうでもいいことなので、benrishikiさんがご自分でお考えください。)

外国語書面出願の出願公開:

第1国出願から18か月経過後。根拠条文以前に、実務をやっている人だったら誰でも知ってます。ちなみに、外国語でされたPCT出願の公表公報はいつ出るんでしょうか? (私にとってはどうでもいいことなので、benrishikiさんがご自分でお考えください。)

外国語書面出願の出願審査請求:

外国語書面出願から3年以内。根拠条文以前に、実務をやっている人だったら誰でも知ってます。まあ、出願審査請求期限が何のために存在するのか、そして外国語でされたPCT出願の出願審査請求期限がどうなるかを考えると、自ずとわかってくるかと思いますが。

基本は、どのように取り扱えば、極力多くの人にとって不公平が生じないか、ということです。この良識的判断ができるかできないかは、案外重要だったりしますよ。一応国家試験でもあるし、一般的な日本国民の常識から外れているような人には通りにくくなっています。(笑)

存続期間の起算日に関しては、もう夜遅くて考えたくもないので、ご自分でどうぞ。アドバイスとしては、条文や審査基準他を丸暗記するより、どうしてそのような規定を採用しているのかという観点を常に意識しながら勉強するのが将来のためだと感じます。
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この回答へのお礼

深夜にも関わらず示唆に富んだ回答有難うございました。PCTとの対応を含め頭を整理していきます。

お礼日時:2009/03/28 17:56

No.2で回答させていただいた者です。

自分の回答を読み返してみて感じたのですが、「国内優先の場合は特41条第2項の反対解釈も考えてみてください。」は誤解を招きかねない表現ですので、その部分は無視してください。すみません。
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条文に書いてある通りです。

特許法17条の3をよく読みましょう。

国内優先権主張出願につき、先の出願の出願日を、後の出願の出願日とするというような特例がどこかに規定されていますか?
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