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昨日「戦場のピアニスト」を見ました。
ユダヤ人が受けた迫害についてかなりリアルに表現されていたのではないかと
おもいます。
映画を見た後で私はなぜユダヤ人がドイツ人にこれほどひどい迫害を受けたのか
とても気になりました。
どうか教えてください。知識がないのでできれば分かりやすい言葉で
お願いします。

A 回答 (8件)

うーん、皆様の回答に適切なものがあれば回答することを遠慮しようと思っていましたが、いずれも帯に短したすきに長しという感じです。



ユダヤ人迫害の理由は、長期的にみればユダヤ人たちの宗教はユダヤ教であり、ヨーロッパのほとんどでキリスト教が優勢であった為に異教徒排除の論理が働いた、ということになります(ついでに言うと、キリスト教が悪いのかヨーロッパ人が悪いのか判りませんが、ヨーロッパに住むキリスト教徒たちはかなり好戦的です)。イエス=キリストを殺したのがユダヤ人であるからとか、彼らに金持ちが多かったからというのは、後からつけた理屈みたいなものです。なお、ヨーロッパ社会でユダヤ人排斥の風潮が強くなるのは意外にも19世紀になってからのことで、中世あるいは近代以前は「嫌われ者」であっても排斥されてはおりません(金貸しを業とするものはいつでもどこでも嫌われます)。

この点を詳しく書くと長くなってしまうので、簡単に書きますがフランス革命とナポレオン戦争によって人権思想が拡がり、ユダヤ人たちにもそれまで認められていなかった人権が認められて、ユダヤ人とヨーロッパ社会との同化が始まり、それがもとになってかえって身近なものとしてのユダヤ人排斥感情が起こります。

さて、ヒトラー=ドイツにおいてユダヤ人排斥が本格化し、ホロコースト(民族虐殺)に至ったのはまた別の理由があります。その基本的な考え方は、明確なわかりやすい敵を作ることによって自分たちの団結を強めることにあります。

第一次大戦に敗れて自信を失っていたドイツ人に対し自分たちの優秀性をヒトラーは宣伝しますが大衆は容易に乗って来ませんでした。戦後のドイツにおけるインフレは1923年に絶頂を迎えますが、この時にヒトラーがルーデンドルフと組んで起こしたミュンヘン一揆が簡単に鎮圧されたのをみてもそれは明らかです。その後1929年に始まった大恐慌の影響がドイツに及ぶに至ってユダヤ人たちは不況にあえぐドイツ人たちの感情のはけ口となっていきその風潮を煽り立て利用したのがナチスということになります。

ヒトラーはドイツ民族の優秀性を言うために、それまである程度一般的であった反ユダヤ感情を利用しますが、同時にそれはユダヤ人財閥の持つ資金を狙ったものでもありました。こうして1932年に政権を得たナチスですが、ユダヤ人の権利を制限したもののいまだ虐殺という所までは至らず、虐殺が本格的になるのは1941年に独ソ戦が始まってからのことです。一例をあげれば「アンネの日記」でも彼女たちが隠れ家に入って隠れ住むようになったのは42年からのことです。ここには、次第に苦戦となっていく対ソ連戦などをもとにした戦時下の狂気が働いたと思われます。

まだ充分な説明ではありませんが、少々長くなってしまいましたのでこれぐらいにいたします。
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この回答へのお礼

分かりやすい説明ありがとうございました。

宗教とか人種の違いというのはピンとこないんですけどそういうものが
根底にあってそれを利用したというカンジなんですかね??
違ってたらごめんなさい。

お礼日時:2003/03/10 21:51

あの映画は衝撃的でしたね・・・。


壁の所で子供が殴られて死んだ場面、車椅子の人が投げ落とされた場面、行き先を尋ねた女性が撃たれた場面・・・残酷でした。
シュピルマンが逃げて、髪も髭もボサボサになり、足が折れ、必死に缶詰を開けようとする場面は、みじめでした。
戦争の愚かさや、人間の中に棲む残虐性が痛いほど表れていますよね。もっとも、血生臭さではギャングオブニューヨークには負けますが。
ただの感想で、すみません(^^;
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この回答へのお礼

本当に衝撃的でした。
息を飲むシーンがあまりにもたくさんありました。
もう2度とこんな戦争があってはいけないって強く感じました。

お礼日時:2003/03/07 22:44

そんな昔の話をしてもピンとこないでしょう。


ユダヤ人は、臆病もので頭がよく商売がうまい。
ドイツ人は、頭はいいのですが、やや力にものを言わすところがある。

結果的にドイツ人は、ユダヤ人に嫉妬していたと思われます。
あとは歴史に照らし合わせてみてください。
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長くなりますが、なぜユダヤ人が迫害されるのかから説明させていただきます。


ユダヤ人は「イエスを殺すのに荷担したから」(新約聖書によると、イエスはユダヤ人であるユダの裏切りによって逮捕され、ローマ人の総督ピラトは釈放しようとしたのにユダヤ人群衆が殺せと騒いだとか。)という理由で、中世からヨーロッパでは迫害され続けていました。
ところで、キリスト教徒には金貸し業をしてはならないという決まりがありますが、世の中にはお金を借りたい人・国や借りないと生活が成り立たない人・国(庶民から王様まで)があり、金貸しという職業は必要とされています。そこで、とくに宗教上の制約のないユダヤ人(=ユダヤ教徒)が、主にドイツ諸領邦で金貸しとして公認されるようになりました。
もともと、ユダヤ人は迫害されていたため、いつ家・土地を捨てて逃げ出さなければならない羽目になるかわからないということで、得た財産を貴金属などの持って逃げられるものとして蓄えていたので、おあつらえ向きだと思われていたようです。ユダヤ人は日本人に似て(苦笑)、勤勉で生真面目な(例えば、金を貸して利息をごまかすのを見逃さない)人が多く、各地を逃げ回りながらも一財産作っている人は多かったのです。
ともかく、公認金貸しとして営業するようになってからは、ユダヤ人がますます多くの財産を蓄えるようになったことへの嫉妬に、強欲な借金取りというイメージも加わって、庶民感情として、憎悪が沈殿しつつ、近代に至った訳です。(実際上は、ユダヤ人はキリスト教徒よりも住居・税金・服装等様々な面で差別・不利益を強いられていたのですが。特に税金は非常な高税率で搾り取られていたらしいです)

さて、ヒトラーが登場した頃のドイツは、第1次大戦の敗戦国として多額の賠償債務を負っていました。そのため、マルクの価値は下落し、庶民の生活は苦しいものでした。失業者がたくさんいる中では、一般に排外感情が高まるもので(例えば、いまの日本で、日本人がたくさん失業しているのに海外からの出稼ぎ労働者は仕事があるのはけしからん!など。)、ナチは、これをヒトラー及びナチ首脳部の個人的体験に基づく反ユダヤ人感情にうまく同調させることに成功して、選挙に勝ち、政権をとったのです。政権をとった後、いくつかの段階を経て、「ユダヤ人問題の最終的解決」として、アウシュビッツなどの虐殺収容所が作られていくのです。
なお、最後に、ホロコーストは決してヒトラーという一人の狂人が勝手につくりだしたことではなく、ヒムラー、ゲッペルスその他のナチ首脳部の合作であり、しかも中世から続くドイツ人の庶民の間に根強い反ユダヤ感情がその底流にあるということを申し上げておきます。

以上、参考図書(入門向け):講談社現代新書『ユダヤ人とドイツ』大澤武男、1991
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この回答へのお礼

何千年もの前のできことが起因しているんですね。

お金っていつの時代も怖いんですね-。

お礼日時:2003/03/07 23:14

「ベニスの商人」でもわかるように、ヨーロッパ人は、ユダヤ人に金を借りては借金に苦しんでいた。


なんでも、キリスト教では、金を貸して利息を取るようなことは間違ったことだと考えられたらしい。
ユダヤ人を迫害して、財産をまるまる手に入れようという発想がメインでしょう。
そのまま言ったのでは露骨だから、血統がどうのという理由をこじつけたのだと思います。

※「ユダ」の件ですが、
イエスを裏切って「金」で売ったのはたしかにユダだけれど、殺したのは当時の権力者達であって、ユダではないとおもうのですが。
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第2次世界大戦当時、ドイツ人はゲルマン民族(ドイツ人)が人類の中で1番であると思っていた。

そして、ドイツをゲルマン民族の単一民族国家にしたかったらしい。

ついでに、ユダヤ人の持っている富を奪って、戦争のために使いたかったため、ユダヤ人を迫害したらしい。
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簡潔な答えは「ユダがキリストを殺したから」です。



宗教の違いにより迫害を受けた例は、ドイツに限りません。ユダヤ教、イスラム教の信者 と言うか 人種そのものに対する猛烈な迫害(火あぶりの刑で、わざわざぶどうの枯れたつるを使ってジワジワと焼き殺す刑等)は、例えば,スペインでのイスラム教やユダヤ教に対する迫害の歴史にも 歴然としています。

検索で「ユダ」「キリスト」「迫害」と入れて探せは、多数ヒットして、ご質問の理由がわかると思います.
参考URLに一つ挙げておきます。

参考URL:http://www2u.biglobe.ne.jp/~hmminami/Israel3.htm
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この回答へのお礼

参考URLありがとうございました。
私は宗教心があまりないので、キリスト教・ユダヤ教など、宗教上の派閥というものがぴんとこないですね。

お礼日時:2003/03/07 23:03

 最も大きな原因は、ヒトラーが裕福なユダヤ人の生活に対して嫉妬していたと言われています。

当時のドイツは、第1次世界大戦の後遺症とベルサイユ条約に悩まされていましたからね。

 その当時、ドイツ人は喫茶店に入る時、コーヒーを注文する時は2杯頼んでいたといわれるくらい、分単位でドイツマルクは価値を下げ続けていました。物の本によると、お金の価値が1兆分の1まで下がったと言われています。

 そんな生活をしていたドイツ人にとって、ユダヤ人の裕福な生活が妬ましく感じられたと思います。
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