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民事再生申し立て後の手形の取り扱いについて、疑問に思っておりますので、どなたかご教授くださいますようお願いいたします。

債務者が民事再生手続きを行った場合、振り出した手形の決済を免れ不渡りにならないことは知っているのですが、裏書等で第3者に渡っている場合はどうなるでしょうか?

A 回答 (2件)

 手形の支払を求めることができなくなるのは,民事再製の申立て後ではなく,再生開始決定がされた後です。

(民事再生法85条)

 再生の申立ての後,再生開始決定の前に,弁済禁止の仮処分が出されたときも,手形の支払を受けることはできなくなります。

 民事再生法において,手形債権は,手形所持人が再生債務者に対して有する再生債権とされますので,これを再生債務者に届け出て,再生計画に従って弁済を受けるというのが本則です。この場合,裏書譲渡を受けた所持人が届け出ることができるのは,手形債権だけということになります。

 他方,手形の振出人と直接の取引関係にあった手形の受取人も,原因関係上の債権(売掛金など)を再生債務者に届け出ることができます。通常は,手形を受け取っても,その手形で支払を受けた元の債権はなくならないとされるのが通常です。ただし,元の債権を届け出ると,再生債務者から異議を出されます。この異議は,手形を請け戻してくるまで撤回されず,実際上は再生計画による弁済は受けられないことになります。

 ところで,回し手形の所持人ですが,上記のように,自分の所持する手形の手形債権を再生債権として届け出ることもできますが,満期に支払を受けることができませんので,手形の所持人は,裏書人に対して遡求権を行使することもできます。すなわち,裏書人に対して,法定の手続を踏むことにより,手形金と利息の支払いを受けることができます。裏書人の立場からいえば,手形の受け戻しをしなければならなくなります。

 手形を受け戻した裏書人は,その手形の振出人に対する訴求権を再生債権として届け出ることもできますし,さらに前の裏書人に対して,訴求権を行使することもできます。

 なお,手形の決済を免れるということと,「不渡りにならない」ということの間には,微妙なギャップがあります。手形法の立場からいえば,再生債務者の振りだした手形は,決済を免れているとはいえ,満期に支払がありませんので,不渡り手形であることは間違いないのです。

 ただ,一般には,「不渡りを免れる」というのは,手形交換所の不渡り処分(不渡手形2回で銀行取引停止になる)を免れるということを意味するために使われているのです。

 すぐごっちゃになりますが,手形法の世界の話と,銀行取引の話は,別に考える必要があります。
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 民事再生手続開始(85条)又は包括禁止命令(27条)があっても手形は不渡りになります。


 ただし,これは0号不渡と呼ばれ,不渡届がなされず,銀行取引停止処分は受けないことになります。
 質問中の第3者は,手形決済を受けられないので裏書人に遡及権を行使するのが良いでしょう。

参考URL:http://www.pacific-en.co.jp/karitarou/k5-9.html
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この回答へのお礼

返事送れて申し訳ありませんでした。
大変、ためになりました有難うございます。

お礼日時:2003/07/07 18:44

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