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「アスピリンの合成の実験」
サリチル酸2gを三角フラスコに入れ、これに無水酢酸を加えて溶かす。
そこにピリジン10滴を加え反応を開始する。
反応容器を電気水浴にて5分間加温し、固体を溶かして反応を完結させた後、この溶液を30mLの水の入った三角フラスコに注ぎ込み、さらにもとの反応容器にできるだけ少量の水を加えてすすぐ。100mLの三角フラスコを十分冷やし、フラスコの壁をこすって刺激を与え、結晶を析出させ、これを吸引ろ過して粗結晶を集める。

こういった実習をしたのですが、フラスコの壁をこすると結晶が析出するのはなぜか。
また、酢酸ではなく無水酢酸にするのはなぜですか。

A 回答 (3件)

酢酸を用いないのは反応速度というよりも化学平衡の問題です。


酢酸とサリチル酸からアセチルサリチル酸が生じる反応は平衡の面で不利であり、かつメタノールやエタノールのように過剰料用いるのが現実的ではないために、酢酸ではなく無水酢酸を用います。無水酢酸とサリチル酸からアセチルサリチル酸と酢酸が生じる反応は反応速度が速い上に、平衡の面でも有利です。

フラスコをこすって結晶が出るためには、まず、溶液が過飽和であることが大前提です。過飽和な溶液は不安定な状態であり、ちょっとした刺激で安定な状態、すなわち「飽和溶液+結晶」の状態に変化します。フラスコをこするのはその「ちょっとした刺激」を与えるためです。これは前の回答にあります「ノウハウ」ということになり、なぜこすることが「ちょっとした刺激」になるかということの説明は難しいでしょうね。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
とても参考になりました。

お礼日時:2010/11/26 19:48

一般論でいえば「どうすれば結晶ができるのか」というのは難しく, その辺は「ノウハウ」の 1つだったりするんじゃないかなぁ.

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この回答へのお礼

なるほど。ノウハウの1つとして、覚えておきます。
ありがとうございます。

お礼日時:2010/11/26 19:50

酢酸とサリチル酸からアスピリンが生ずる速度は極めて遅いしエステル結合生成は平衡なのでアスピリンを取り出そうとすると壊れてサリチル酸に戻ってしまいます。


ですから無水酢酸を用いて酢酸分子を脱離させアセチル基が残るようにしてやります。
なお、氷酢酸と無水酢酸の違いは分かっていますか?

こするのはごく小さな傷を付けそこを結晶の芯にしてやります。実際にはそんなもの目では見えませんが。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
助かりました。

お礼日時:2010/11/26 19:52

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