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似た質問が過去にもありましたが、それを読んでもよく分からなかったため、ここで質問させていただきます。

ある反応について、標準自由エネルギー変化を⊿Go、ある条件での自由エネルギー変化を⊿Gとすると、
⊿G=⊿Go+RT lnK     …(1)
という関係が教科書で示されています。

<質問1>この式の中のKは、ある条件での平衡定数を意味するのでしょうか??それともある条件で(平衡状態とはなっていない)の各成分の分圧(もしくは濃度)を用いたKなのでしょうか?

教科書では、平衡状態では⊿G=0として
⊿Go=-RT lnKo     …(2)
を導いています。
これを一般化した式として
⊿G=-RT lnK'     …(3) [ 式(1)と区別するため ' を付けました ]

以上(1)に(2)(3)を代入すると…K=Ko/K' となり、混乱してしまいます。。

<質問2>⊿Gと⊿Goの意味は以下の理解で正しいでしょうか?

A+B→AB という反応を考えたとき、
⊿Goとは標準状態かつABが全く存在しない状態でAとBが反応しABが生じるときの自由エネルギーの変化
⊿Gとはより一般的に生成物が存在する場合も含めたある条件での自由エネルギーの変化

言い変えれば、A、B、ABの分圧や濃度が異なれば、⊿Gの値もそれに応じて異なるという理解で正しいでしょうか?
そうでなければ、平衡状態で⊿G=0という定義は成り立たないですよね。
ただしそうすると、式(3)のように平衡定数のみから⊿Gが決まるのはおかしいと感じてしまいます。

質問1と質問2を合わせて考えると、式(1)と式(3)の⊿Gの意味するところが異なるのかなと、今考えています。

質問が入り組んでいて分かりにくいと思いますが、もっとも基礎的な部分をきちんと理解することができず、苦しんでいます。
手持ちの参考書を読んでも解決することができないため、お分かりになる方いらっしゃいましたらお願いいたします。

A 回答 (6件)

>⊿Goとは標準状態かつABが全く存在しない状態でAとBが反応しABが生じるときの自由エネルギーの変化



それは違うでしょう。「ABの標準生成ギブスエネルギー」と「AとB各の準生成ギブスエネルギーの和」との差です。

つまり、
>この式の中のKは、ある条件での平衡定数を意味する

ことになります。
もしそうで無かったら、基準がどこにもありません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

そもそも自由エネルギーとは状態量であり、A+Bという状態とABという2つの状態の自由エネルギーの差が⊿G、またそれぞれの状態量は標準生成自由エネルギーと各々の分圧や濃度を元に計算できるということですね。

>⊿Goとは標準状態かつABが全く存在しない状態でAとBが反応しABが生じるときの自由エネルギーの変化
は表現があまりにも稚拙でした。

お礼日時:2011/05/11 18:11

ある平衡系があって,ある温度での平衡定数はある値で決まります.それはいいですね.


そして,その平衡定数 K と,その反応の標準自由エネルギー変化ΔG°の間には,ΔG°= -RT lnK の関係があります.
これだけです.
ある温度での平衡定数と標準自由エネルギー変化は相互に換算できる.ただそれだけのことです.
平衡状態ではもう巨視的な組成変化がおこらないので,自由エネルギー変化もありません.
非平衡のある状態から,別の何らかの状態への変化であれば,自由エネルギー変化があります.この場合,ΔGを議論するためには,始状態と終状態の両方が指定されなければ,話のしようがありません.

そもそも,質問の分の中の K とか K0 とか K' とか,それぞれはいったい何を示しているのですか?
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この回答へのお礼

ありがとうございます!
完全に間違って理解していたことに気付きました。

どのような条件であってもその時の平衡定数Kは標準自由エネルギー変化ΔG°とΔG°= -RT lnK という関係がある、ということだったのですね。

ということは、異なる温度でのA+B⇔ABの平衡定数から-RT lnK を求めるとすべて同じ値(ΔG°)になるという理解でよろしいでしょうか?

あと、平衡状態ではΔG=0であることに基づいてΔG = ΔG°+RT lnK からΔG°= -RT lnK を導くところがどうしてもうまく理解できません。
ここではΔGとはある条件での2つの状態(A+BとAB)の自由エネルギーの差を意味しているはずなのに、平衡状態とはAとBとABが混在している状態であり、なんか話が違うように感じてしまいます。
おそらくこれも私が何かを勘違いしているからだと思いますが、そこが分からないのが悩みです。
自分での勉強しますが、もしお助けいただけたら幸いです。

お礼日時:2011/05/11 18:53

> 異なる温度でのA+B⇔ABの平衡定数から-RT lnK を求めるとすべて同じ値(ΔG°)になるという理解でよろしいでしょうか?



いや,ΔG°自体が温の関数ですから.RTだけで温度依存性が出る訳じゃありません.

> あと、平衡状態ではΔG=0であることに基づいてΔG = ΔG°+RT lnK からΔG°= -RT lnK を導くところがどうしてもうまく理解できません。

だから,そもそ K は何を表わす文字として導入されているのか,ということです.
K が平衡定数であれば,平衡組成で記述できます.そして,ΔG°= -RTlnK です.ただそれだけ.この条件では,反応系と生成系の間の自由エネルギーは同じ,つまりΔG=0.それだけです.

> ここではΔGとはある条件での2つの状態(A+BとAB)の自由エネルギーの差を意味しているはずなのに、

だから,Δを云々するなら「始状態」」と「終状態」をはっきりさせないと,と言ってるんです.

もっと単純な系での練習問題.
A <=> B という平衡反応系を考える.温度は300K.平衡定数は 2 とする.
この温度での ΔG°を求めなさい.
平衡時のAの活量 aA が 1だったとすると,Bの活量 aB はいくつか.
1mol の A をすべて B にするときの自由エネルギー変化を求めよ.
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

No.4の方の回答にあるように、ΔG = ΔG°+RT lnK の式におけるKとは平衡定数ではなく、反応商というその条件におけるの各成分の組成から決まる項だったのですね。

だとすれば納得です。平衡状態ではΔG=0、平衡組成であるためΔG°= -RT lnK という説明で理解できました。

練習問題はまだちゃんと理解できている自信はないのですが
ΔG°は、ΔG°= -RT lnKからT=300、K=2、R=0.082(atom,Lの単位系)を代入することで求まる。
aBは、K=aA/aB=2からaB=2。
1molのAをすべてBにするときの自由エネルギー変化は、これこそΔG°である。
合っているでしょうか。。

お礼日時:2011/05/12 22:00

■<質問1>に対する回答



式(1)の中のKは、ある条件で(平衡状態とはなっていない)の各成分の分圧(もしくは濃度)を用いたKです。

式(1)の中のKは、平衡定数ではありません。反応商(reaction quotient)と呼ばれる量です。Kと書くと平衡定数と誤解されるため、ふつうはKではなく、Q(またはQr)と書かれます。


■<質問2>に対する回答

「A+B→AB という反応を考えたとき《中略》おかしいと感じてしまいます」という理解は、ほぼ正しいです。

うるさいことをいえば、A+B→ABという反応を考えたときの標準自由エネルギー変化⊿Goの始状態は「AとBが別々の容器に入っていて、それぞれが標準状態にある状態(ただしAとBの温度は互いに等しい)」で、終状態は「ABの標準状態(ただしABの温度は始状態の温度に等しい)」です。
細かい話は、http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5123737.html の回答No.1を見てください。


■式(1)と式(3)の⊿Gの意味するところが異なるのかな、に対する回答

質問文を見た限りでは、異なっています。また、式(3)の導出が論理的でないので、式(3)のほうが間違っているように見えます。

式(1)の⊿Gは、化学熱力学の教科書によくある⊿Gです。ただし、ふつうは反応商をQで表しますので、

 ⊿G=⊿Go+RT lnQ     …(1改)

と書かれることが多いです。

一方、他の分野/業界では、まれに、標準自由エネルギー変化を⊿Gと書くこともあるようです。平衡定数をKと書けば、式(2)は

 ⊿G=-RT lnK     …(2改)

という形になります。この式は式(3)と同じ形になります。式(3)の⊿Gは、標準自由エネルギー変化を表しているのかもしれません。


■補足要求

(1)その教科書に載っている、標準状態の定義を教えてください。
(2)その教科書に載っている、式(2)を使う例題(または演習問題)を教えてください。
(3)その教科書に載っている、式(3)を使う例題(または演習問題)を教えてください。
(4)その教科書の他の節(または他の章)で、平衡定数にどんな記号を使っているか(KなのかKoなのか)を教えてください。

もし、その教科書の標準状態の定義が http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3774603.html
の回答No.2の(1)のようなもので、式(2)を使う例題がないのに式(3)を使う例題があり、さらに他の箇所で平衡定数をKと書いてあったならば、補足は不要です。教科書にある式(3)は、この回答の式(2改)と同じものと考えて下さい。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>式(1)の中のKは…(中略)…Kではなく、Q(またはQr)と書かれます。
No.3の方への回答でも述べました通り、このことで理解することができました。

また、私の質問の中の式(3)は完全に私の勘違いであり、間違いでした(教科書にもこのような記述はありませんでした)。

■補足要求について
質問文では教科書と書きましたが、実際には読み物に近い参考書数冊を読んだだけでして、演習問題などはありません。標準状態も簡単に(25℃、1 atomだったと思います)しか記述されてません。
やはりきちんとした教科書を読む必要があると感じました。

ちなみに、あるA→B→Cのような多段反応で、B→Cの反応が遅くBの濃度が高くなるとA→Bの反応も進まなくなるということを⊿Gから言えるのか、というのがそもそもの疑問でした。
A⇔Bにおいて、⊿G=⊿Go+RT lnQを用いることで、Bの濃度が高くなったときQが大きくなり⊿Go<0であっても⊿G>0となりうるからA→Bの反応が進まなくなる、と理解することができました(これであっているのでしょうか)。

いずれにせよ、コメントのおかげでかなりすっきりすることができました。
有難うございました。

お礼日時:2011/05/12 22:19

> 1molのAをすべてBにするときの自由エネルギー変化は、これこそΔG°である。



惜しいですね.始状態,終状態を意識し切れてません.
まあ,あとはじっくり考えればわかると思います.
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> A⇔Bにおいて、⊿G=⊿Go+RT lnQを用いることで、Bの濃度が高くなったときQが大きくなり⊿Go<0であっても⊿G>0となりうるからA→Bの反応が進まなくなる、と理解することができました(これであっているのでしょうか)。



はい。あっています。
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