「夏草や 強者どもが 夢の跡」
新渡戸稲造訳の英文は
「The summer grass
It is all that's left of ancient warriors dreams」
なかなか良い・・・(エラソーに)
ならば仏文は
「L'herbe de l'été, c'est tout ce qui reste des rêves anciens guerriers」
でいいのでしょうか?
夏草の句のニュアンスは表現できているのでしょうか。
他にいい案(?)があればご教授ください。
ちなみに仏語の俳句本の訳は(英国人の訳)
L'herbe et(や?)~~~と、あるらしい。泣きそう…。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
31192525 さん こんにちは
下記のように仏訳です
Herbes de l'été
Des valeureux guerriers
Traces d'un songe
説明的な仏訳では、意味が限定されて
読者側の鑑賞を狭めてしまうでしょうから
上記のごとく、無動詞で書かれる。。。
anapaultoleさん。こんにちは。そして、Merci beaucoup
>説明的な仏訳では、意味が限定されて 読者側の鑑賞を狭めてしまうから無動詞で書かれる。。。
なるほどですね。
Dans les beaux livres,tous les contresens qu'on fait sont beaux(Proust)ってわけにはいかないですね。冗談はさておき、ありがとうございました。
No.9
- 回答日時:
補足:
>それにしても、以降はやめてくださいよ。よそでお願いします。ま、原因を作ったのはわたしですけどね。
それは失礼しました。しかし、御懸念には及びませんよ。相手は二年ばかり、ウェブで交流がある方です。「皮肉」といったにせよ、私たちの住む世界だと、この程度、無い方が逆につまらないというくらいです。というか、そういう言い回しをエスプリというのでは?それに、resterでもよいとわかったのは、彼女のお陰ですし、過去の翻訳の例が分かったのは、素晴らしいことではありませんか。ユルスナールの訳など、特にオシャレです。
それにしても、さすがに作家先生と言うべきか、平泉に遊び、俳句をフランス語でとは優雅ですね。フランスに幽閉されている私も、お陰さまで少し、その片鱗を味わえました。さて、私も仕事しますか。
ご丁寧にレスをつけてくれてありがとうございます。闇夜に明けの明星を見る思い.
Merci d'ensoleiller ma vie
>それに、resterでもよいとわかったのは、彼女のお陰ですし、過去の翻訳の例が分かったのは、素晴らしいことではありませんか。
まさしくその通りかと。
>さすがに作家先生と言うべきか
ノン、ノン、副業にすらなりません。趣味に毛の生えたようなものです。副業は浅見光彦マイナス探偵です。その後、本業(サラリーマン)で釜石に行き、愕然とし、うちひしがれて帰ってきた次第。わたしたちは幸せ者です。
Deep in this world
of Monet Water lilies. . .
No sound
「睡蓮」の 世界の奥や 音もなし
この域に早く到達したいものです。(蛇足ですが、これは他人の句 訳は緋庵氏)
No.8
- 回答日時:
31192525 さん こんにちは
二点、補筆です
音綴:ご存じのように俳句は5・7・5だ
ぜひぜひ、語句の音綴を、指折りて
数え上げて、何が浮かび上がるのか
夏草:なぜ枯野・枯れ草でないのか
この点も、よく味わって見て
きっと、そこには、虎杖・虎尾草・檜扇
靭草が、忘れてならぬは、蝶豆の花。。。
Merci pour tout
>きっと、そこには、虎杖・虎尾草・檜扇・靭草が、忘れてならぬは、蝶豆の花。。。
Bel et bien!
Si la vie n'est qu'un passage,sur ce passage au moins semons des fleurs(モンテーニュ)
返句を
Walk in the woods
With a coat
Without a watch
森歩き コート着込んで 時忘れ
Winter rain
wet her new sailor suit
真新しい セーラー服に 冬の雨
お粗末!
No.7
- 回答日時:
まず訂正ですが、すみません、信じ難いミスをしていることに後で気づきました。
Resterが三人称複数になっていますが、三人称単数に変えてください。別の文案を考えていて、投稿間際に変えたのですが、修正されていない箇所が出てしまったのでした。Herbes d'été --,
où reste
le rêve de guerriers !
Guerriersはもともと、不定冠詞の複数形desを想定したので、deとなっています。
それにしても雨合羽さんは、おもしろいですね。カルチャースクールの講師ですか。ははは。皮肉をこめてという風に思いますが、大真面目な話、やる気のない学生を相手にするより、マシかもしれません。実際、友達らはそういうのですよ。それに、文化を支えるという意識を持てば、どこで教えようと構わないのだろうと思います。さておき、詳細な説明のお陰で、resterが由緒正しいことはわかりました。私が言いすぎたと思います。
わざわざ、どうも、ありがとうございます。
それにしても、以降はやめてくださいよ。よそでお願いします。ま、原因を作ったのはわたしですけどね。
本業が忙しくなったので、しばし引っ込みます。なんだかトラブル・メーカーになってるようなので・・・。
Tout est toujours plus facile avec un sourire!
No.6
- 回答日時:
サイコロさんもクセのある人だなあ。
生涯学習講座の講師がいつでも勤まる。中高年の趣味の生徒さんに、若者みたいに勤勉であれ、なんて言わないし、挑発でしょうなんて存分に相手を持ち上げるから恥をかかせない。細かいことを教え込むなんて野暮な真似で素人衆のやる気を挫くのは得策ではないと心得ている。泣く子も黙る(権威ある)Gallimardと聞かせておとなしくさせるくらいが、平日午前の講座にはちょうどいいかもしれない。Gallimardの訳者起用がどういう経緯かはともかく、2002年のCorinne AtlanとZeno Bianuのアンソロジーのこの仏訳は、芭蕉の仏訳史上一線を画して異色ですね。
現在wikiが掲載している(しかもポワンをdeとlesの縮約形の前に打つという誤植をしている。)のはネット検索にかけたところRene Sieffert訳とみえ、この初出はいつか定かではないけれども、大御所の仕事ということになるでしょう。
古くは1935年Geuthnerから出ているGeorges Bonneau訳はたぶんもはや参照にあたいしないという通念のもとにありそうですが、1976年にl'Office du livreから出ているNicolas Bouvier訳("Le Chemin etroit vers les contrees du Nord")は影響力のあった本だと思います。時期的に先行したと思われるYourcenarの日本趣味はどれくらい反響を呼んだのでしょうね。
現代の日仏文化交流が飛躍的前進を遂げて以降、Sieffert訳の後になると思いますが98年VerdierからのJoan Titus-Carmel訳("Cent onze haiku")、2004年同"Soixante-six haiku",そして2004年AtelierMandaの美術書は例外としても、2007年William BlakeからのAlain Walter訳("Oku no hosomichi, l’Etroit chemin du fond")あたりは、俳句贔屓の読者を獲得しているのではないですか。
さきほど見つけた古い時代の訳も興味深いので、コピペで挙げてみます。年月は解釈と表現に磨きをかけたようですね。
質問者さん、どうぞ冠詞はつねに重要なので留意して読まれますように。フランス語の名詞は「量」「総称」「限定」「非限定」の概念を意識します。
Ah! les herbes de l'ete! Et c'est tout ce qui reste du reve des guerriers morts dans la bataille
(松尾邦之介, Oberlin)
Herbes d'ete/ la place ou les guerriers revent
(Bonneau)
Les herbes de l'ete voici tout ce qui reste des reves de guerriers morts
(Yourcenar)
ありがとうございます。
読み進むまで、これが回答だとは思えませんでしたが・・・回答でしたね。わたしのスレッドで論争はやめてくれ、って言いたいとこでしたけど、やめときます。
Arrosons le coeur
No.5
- 回答日時:
こんにちは。
やれやれ、成り行きを見守っていましたが、フランス人が俳句をまったく理解しないような書き方は困りますよ。挑発論法なのだろうと思っていますが。さて、フランスで流通している訳は下記の通りです。ガリマールから出ているポエジー叢書の訳ですが、見事ですよ。Herbes folles de l’été—
où frémit encore
le rêve des guerriers !
まず、感嘆の「や」は「――」をつけて強調する決まりになっているようです。なかなかいい案ですね。Herbesが無冠詞で大文字となり、アレゴリー化されているのは言うまでもありませんが、fouを補ったのもよいし、étéに定冠詞をつけ、「夏季の」という意味ではなく、「あの夏の」となっています。だから「あの夏」がまだ残っているかのようだということで、encoreなわけですが、当然話者が、過去を想起しているということが、この細部によって伝わってくるのです。
さらに夢がそよぐとは、美しい。原文を尊重すると、「残っている」がニュートラルでしょうが、どのように残っているのかを空想して、「(風に)そよぐ」を選んだわけです。戦が終わったかのような空虚な感じがしていいですね。無論、訳出としては、原文が尊重されていないということはできます。しかし、おそらくresterでは意味が通じないでしょう。「へ?だから何?」と言われて終わると思います。上の文例の構文を参考に、質問にある訳を修正してみます。
Herbes d'été --,
où restent
le rêve de guerriers !
締まった文章が欲しいという質問の趣旨を満たしている添削例ですが、少しシンプルすぎる気もします。それをよしとするか否かは、感受性によりけりでしょう。俳句は数行で見事に風景を描写するとフランス人らも認めるものになりましたが、訳者の卓越した技巧の上に、成立している認識だと思われます。やはり解釈を入れる必要があるようです。
ご指摘痛み入ります。
中高年必要なとこのみのものぐさ独学者です。平泉にて、友人と酔いしれ、阿呆な質問をしてしまいました。とんだ失礼を。
>挑発論法なのだろうと思っていますが。
とんでもない! グルーナ男爵の前のワトソン博士のごとき心境にて、他意はありません。
ギャルソン老いやすく学成り難し
少壮 歳経ても 未だ仙郷遠し
雲に乗り 春の霞を 食い尽くす
下手だ…。
何はともあれ
Merci mille fois
No.2
- 回答日時:
格調高いもへったくれもないやね。
第一に、正しいフランス語を書く、
第二第三はなくて、
第四に文芸のうえで破格のフランス語を書いてでも相手に伝える。
夏草のétéに冠詞はいらないです。それから、
c'est tout ce qui reste des rêves 「それは夢のうち残っているものすべてである」
となっていますが、
跡という語を直接traceとする代わりに情感的に醸すのにresterを利用するわけですから、
il reste des rêves de anciens guerriers「古武士の夢が残っている」
と書かれなかった理由が何かわかりません。シラブが合えばここに虚辞のneをつけてもいいと思います。また、ancien は無くてもよいかもしれません。
強者には、des guerriers vaillants あるいは詩だから de vaillants guerriers もありうるけれども, 勇敢なという形容詞にbraveやhardiを用いてもよいでしょうし、guerrierも他の単語でよいかもしれません。
インターネットで"herbe d'été" または"herbes d'été"とbashoを検索にかければ、さまざまな仏訳が見つかるはずです。
いい案を募る以上は、ご自身でも勉強して工夫なさってください。
ボヌフォワが俳句を紹介しはじめた70年代ならいざしらず、近頃、質問者さんが泣くほどの仏訳はないと思われ、誤訳流通の心配にはおよびませんでしょう。
ご指摘痛み入ります。
生涯学習講座の中高年の趣味の生徒さんならぬ、中高年必要なとこのみのものぐさ独学者です。平泉にて、友人と酔いしれ、阿呆な質問をしてしまいました。失礼を。
某有名エッセイストにインタビューしたときに、英訳のひどさ――池に飛び込むカエルや枯れ枝にとまる鳥さんを複数形にしている――の話題になり、そのまま仏訳、西訳されてると聞いたものですから…。それを思い出して、つい。
いずれにしろ、ありがとうございました。
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