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「アメリカ海軍は単発の艦載機を嫌う」という話、いつの間にやら伝統ということになっていて、ウィキペディアの「F/A-18」のページにも「伝統的に多発機を好む傾向があり」と書かれています。

しかし、攻撃機としてはホーネットの先代にあたるA-7や、さらにその前のA-4は単発機。戦闘機にしても、スパホの先代F-14とその前のF-4は双発ですが、F-8まで遡れば単発機が主力を務めていた。それより前はむしろ双発機のほうが珍しく、即座に思い浮かぶ双発機はよりによってF7Uです。レシプロはもちろん単発機がメイン。

核攻撃機(A-3,A-5)や全天候攻撃機(A-6)こそ双発ですが、主力戦闘機/攻撃機に関しては「多発機を好む傾向」は、採用された機種を見る限りさほど強くない。ともあれ「伝統」は言い過ぎでしょう。

にも関わらず、伝統と言われているのは、何かしら理由があるものと思います。それは一体何で、いつ頃からの話なのでしょうか。

A 回答 (3件)

空母に登載される戦闘機・爆撃機等の軍用機は洋上でのエンジン故障が致命的になるので、多発機が必然的に選択されてきた。


これはエンジンストール時に、滑降が出来ないジェット機時代に特徴的になってきたと思われます。

この回答への補足

「多発機が必然的に選択されてきた」といわれているのに、実際に採用された機体をみるとそうでもない、というのが質問の主旨です。

補足日時:2012/01/19 16:50
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
質問した件がある種の常識として共有されていることが確認でき、参考になりました。

お礼日時:2012/01/23 17:09

kawada0zo様こんにちは。



なるほど、通説的によく言われるお話しでありますが、しかし実際に根源的な部分まで突き詰めて行きますと、これはどうにも微妙な結論と思われる次第でありますね(疑問、ごもっともであります。苦笑)。

まずもってkawada0zo様のお話しにあります通り、多発機を好む傾向を米海軍の「伝統的」思想と評する形、これ自体には当方も幾分無理があるように思えます。

人類の歴史上、本格的な航空母艦の部隊運用に長年の実績を誇る米海軍でありますが(加えて現状では、唯一無二に近い存在であります)、この組織において「伝統的」事象との表現を用いるのであれば、少なくともWWII頃から定着している形態でなければ的確とは思えませんですね(Wikiの執筆者様も人間でありますので、この表現が絶対に正しいモノとは言い切れませんです)。

ちなみにkawada0zo様、浅学当方の勝手結論はまた後述させて頂きたく存じますけれど、しかしながらこういったお話し、主に定着する形となったのは、おそらく搭載艦戦がF4の時代頃からではないでしょうか?

ベトナム戦争における戦訓事例では、双発故に生き残りが可能であったケースも多々存在する模様ですし、よってその辺りのサバイバビリティが確固とした方向で機体形式に反映される(また現場将兵からニーズとして強く要望される)ようになったのも、おそらくは実戦の場におけるF4の運用実績に端を発するものと考える次第でございます(この時兵装に関しても、ミサイル万能論が瓦解致しましたですよね。結果、以降の機体にも、諸々の点で多々影響を与えております)。

kawada0zo様、ジェットエンジン黎明期においては軒並み各国で様々な試行錯誤がございましたけれど、こちらの米海軍もレシプロ複合動力のキテレツな「双発」機がございましたですよね(ライアンFR-1ファイアボール。笑)。

あの機体等はまた別の観点を含む「双発」的思想と考える次第でありますけれど(苦笑)、しかし単純に複数のエンジンがもたらす諸々の安心感、これを実戦の場で強く米海軍(及び現場将兵レベル)に認識させたのは、おそらく機体としてはF4(そして時期的にはベトナム戦以降)ということになるのではないかと推察致します(あくまで勝手な想像ですが、やはり実戦における戦訓は、かなり影響力が大と思われます)。

そして最終的に双発の機体を好む傾向が何故「伝統的」と評されるかでありますが、いやはやこれはkawada0zo様、以下もあくまで当方の憶測でありますけれど、どうにもこのお話しは米海軍の伝統的思想を諸々「混同」して形成された説としか思えないのであります。

双発機であるが故に生存性が優れるという観点、これに近い形での信頼性や生存性の類似思想は、遥か以前から様々な分野で米海軍内に強く根付いております。

・技術的にも能力的にも十分対応可能であった液冷エンジンを敢えて採用せず、信頼性の高い(加えて被弾にも強い)空冷エンジン一本槍でWWIIを戦い抜いたこと

・また艦載機の機体全般、我が国とは全く正反対の思想にて防弾や搭乗員生存のための装備を必須とし、それによる幾何かのデメリットは全く問題としなかったこと

・また洋上という広大な戦域を相手にしながら、被撃墜及び不時着搭乗員への救難システムを可能な限り充実させたこと(一部正面戦力を割いてでも)

こちら既にkawada0zo様も十分ご承知の通りと思われる次第でございますが、やはりこれらの人命尊重の基本精神が、ある意味においては米海軍の根本的思想と考える次第であります。

おそらく今回ご質問のお話し、これも当然サバイバビリティを重視する米海軍の根底スタンスの一つと考えますし、よってそのため生存性に優れた「多発機を好む傾向」というものが、転じて個別にも「米海軍の伝統」という枠に当てはめてしまった表記解釈へ繋がったものと愚考する次第でございます(現実にはkawada0zo様が仰る通り、米海軍の母艦艦載機、双発機等は決して過去に主流たる存在ではありません)。

米海軍における諸々の伝統、場合によっては何とも時代錯誤が甚だしい事例も幾つか存在するようでありますけれど(水上艦艇、「塗料庫」室を絶対に設けるのが伝統だそうです。苦笑)、一応今回のお話しにつきましては、浅学当方以上のような結論でございます。

kawada0zo様、こちら確たる根拠は何もなく、あくまで諸々の経緯を断片的に組み合わせた結果のお話しでございますので、取り敢えず素人の勝手な考えの一つとお考え頂ければ、当方誠に幸いでございます(礼)。

では、これにて!!
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。米海軍の伝統的思想を具体的に挙げての「それらと混同して形成された伝統ではないか」との推察、非常に説得力のあるものでした。

時期が「搭載艦戦がF4の時代」というのは私も考えていて、ベトナム戦争の戦訓もさることながら、エンジントラブルで度々墜落した"殺人機"ことF3Hの反省もあったのではないか? と探っています。

お礼日時:2012/01/23 01:19

NO、2さんや質問者さんも仰っているように「伝統」は言い過ぎでしょうね。



双発にすると単に生存性が上がるからですね。
米海兵隊のヘリAH1ーWはその為に本来単発のAHー1を双発にして採用するよう強固に主張して採用されたのと同じことでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。回転翼機は盲点でした。
昔、シーコブラこと海兵隊仕様のAH-1のプラモデルを作ったことを思い出しました。

お礼日時:2012/01/23 01:25

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