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「打擲」は辞書によると「ちょうちゃく」「だてき」どちらの読み方もするようですが、字面からは「ちょうちゃく」とは到底読めません。

なぜこのような読み方をするのですか?

A 回答 (6件)

実は最初に中国から日本に漢字が伝来したときの「打」の読みは「ちょう」でした。


灯町亭訂頂など、「丁」を音符として含む他の文字も同様です。
このときの漢字の読み方は「呉音」と呼び慣わされています。

その後、遣唐使など漢字をきちんと学んだ人たちによって「漢音」という新たな漢字の読み方がもたらされました。
このときの「打」の読みは「てい」です。

その後しばらく「丁打灯町亭訂頂」いずれの文字も「ちょう」「てい」両方の読みが使われましたが、やがて町・頂は「ちょう」に、亭・訂は「てい」に収束していきます。

「灯」については「燈」の書き換え字として使われるようになり、本来は「燈」の読みであった「とう」が定着していきます。

そして、どういうわけか「打」には「だ」という新たな慣用音が発生して「ちょう」「てい」を駆逐していきました。

ただ「打擲」や「打々発止」などごく一部の語彙には呉音の読みが残りました。現代では「打」の読みとして「だ」があまりにも一般化したため「ちょう」と読むのは違和感があるかもしれませんが、もともとは「ちょう」の方が本来の読みだったのです。

もしかしたら「打擲」も今後「だてき」の読みが一般化するようだと「ちょうちゃく」は廃れていくことになるのかもしれません。

ちなみに「擲」の方は漢音が「てき」、呉音が「じゃく」です。
「ちゃく」は呉音から派生した慣用音と扱われることが多いようです。
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仏教用語には読み方の困難な語彙が実に多いものですね。



「仏に代りて化儀(けぎ)を揚(あ)ぐる式」として「竹箆打擲等(しっぺい・ちょうちゃく・とう)の事を行(ぎょう)ず」(『正法眼蔵随聞記』二ノ九)

呉音では「チョウ・ジャク」、漢音では「トウ・テキ」、慣用音では「ダ・テキ」となるのでしょう。
これが道元においては、「学道勤労(がくどうごんろう)の志有(あ)る」修行者を「化儀(けぎ)」嚮導するための“方便”として、濁音の無い「チョウ・チャク」と呼びならわしているようです。

一般的な説明としては「新明解国語辞典」が無難かも知れません。
「ちょうちゃく[打擲]─する 「人をぶつ」意の漢語的表現」

この言葉が難しいせいか、その後分かりやすくご丁寧に、次のような言い方も出てきました。
「ぶちちょうちゃく【打打擲】(同じ意の「打つ」と「打擲」とを重ねて強めた語) 強く打ちたたくこと。」(「国語大辞典」小学館)
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漢字の音読みには呉音、漢音、唐音の三種類があるから。


「行」の字についていうと、「行事」は「ぎょうじ」、「行進」は「こうしん」、「行脚」は「あんぎゃ」。「あんぎゃ」も知らなければ到底読めませんね。同じことです。
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> なぜこのような読み方をするのですか?



言葉は変化するものだからです。

たとえば「正」を「しょう」「せい」と読むのと同じで、なぜ「しょう」「せい」と読むのですか?と質問するのと同じコトなんですよ。

逆に言えば、「正」を「しょう」「せい」と読むのは受け入れるけど、「擲」の「ちゃく」「てき」は受入れ無いと言うのも、変な話しでしょ?

詳しく言えば「呉音・漢音」又は、「擲」の字に限って言えば「拗音簡略化」などと言うものです。

「正」の「しょう」とか、「擲」の「ちゃく」などは、発音がややこしいから、簡単な「せい」「てき」などがメインになってきている部分と、近代は「呉音」がすたれ、「漢音」の方がメジャーになりつつあって、例えば少し前は「相殺」は「そうさい」と読まねばならない感じでしたが、最近は「そうさつ」でもOKになりつつあったりします。

現在の質問者さんが「ちょうちゃく」とは読めないのと同じ様に、昔の人は「だちゃく」とは読めなかったんですよ。
現在の人が読みにくい・読めないからって、昔の読み方はダメ!なんて言うのも、ちょっとヒドいでしょ?

その結果、「両方OK!」になっちゃってる熟語も多いと思います。
逆に、変化の都度、古い読み方も残してきた結果と言っても良いですが。

実際に私は、それほど年寄りじゃないですが、「だちゃく」とも「ちょうちゃく」とも読めますので、「到底読めない」と言うのはピンと来ないです。

「到底読めない」などと硬直的にお考えにならず、「昔の人は、そう言う風に発音したんだ・・」「そう言う読み方もあるんだ・・」とお考えになればどうでしょう?
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手持ちの日本語入力システム(ATOK 2012)では“ちょうちゃく”しかありませんでした。

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Wiktionary によれば, 表外であるもののどちらも当該発音を持っているようです.

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