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混乱してます。違いのわかる人、整理できている人
わかりやすいように違いを教えてくれませんか

A 回答 (2件)


 原告が、甲土地の所有権侵害を理由に不法行為による損害賠償請求訴訟を起こしたところ、被告は「原告が甲土地の所有者である」ことを否認して争ったが、審理の結果、裁判所は原告の請求には理由があるとして請求認容判決を言い渡し、それが確定したという事例で考えてみます。

 甲土地の所有権が原告にあるという裁判所の判断は、理由中の判断に過ぎませんから、甲土地の所有者は原告であるということについて既判力は生じません。そこで、審理中に原告が、甲土地の所有権の確認を求める中間確認の訴えをしておけば、裁判所は、損害賠償を命じる判決の他に所有権を確認する判決もしますから、損害賠償請求権の存在のみならず、所有権の存在についても既判力が生じることになります。
 中間確認の訴えは、確認の対象が限定されている点において特殊ではありますが、本質的には原告がすれば訴えの変更であり、被告がすれば反訴にすぎません。
 一方、中間判決は、中間確認の訴えとは関係ありません。中間確認の訴えに対しては、裁判所は最終的には「終局判決」をするからです。
 中間判決というのは、先の事例で言えば、裁判所が審理中、「原告が甲土地の所有者である」という心証を十分に抱いたので、以後は、損害発生の有無や損害額について審理をしたいと考えた場合、「甲土地につき原告の所有権を確認する」という中間判決をすることにより、審理の整序をすることができます。そのような中間判決がなされた以後は、当事者は所有権の有無について争うことはできなくなり、裁判所も、原告に所有権がないことを理由にして、損害賠償の請求を棄却する終局判決をすることはできなくなります。もちろん、損害が発生していないとか、除斥期間経過を理由にすることはできます。
 ここで注意しなければならないのは、「甲土地につき原告の所有権を確認する」という中間判決がなされても、甲土地につき原告に所有権があることについて既判力は生じないということです。なぜなら、判決の既判力というのは、「終局」判決の確定よって生じる効力だからです。本件の終局判決の主文は、損害賠償請求を認容するか棄却するかであって、甲土地の所有権を確認するではありません。
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この回答へのお礼

おおおお
今までどの本読んでも理解できなかった概念が理解できました
ありがとうございます

お礼日時:2012/05/17 11:21

 中間確認の訴えは,要するに中間判決を求める訴え。

ただし,中間確認の訴えがなくても,裁判所が職権で中間判決を出すことは可能,と理解すればよいと思います。
 どちらも実務ではあまり使われませんので,深く考える意味はありません。
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この回答へのお礼

中間判決は職権でだせるのですね。意外でした。ありがとうございます

お礼日時:2012/05/17 11:22

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