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マンクーゾ報告書(1977年)を入手する方法はあるでしょうか。

マンクーゾ報告書は、微量放射線が人体に与える影響についての唯一の報告書です。
広島、長崎の原爆では、原爆投下時にどれだけの放射線量があったのかが定かでないため、放射線量と人体への影響についての相関関係を解明しきれていない。
ネバダなど過去の核実験の測定値にもとづいて、広島、長崎の放射線量を推定した値を、広島、長崎で集めた発病データにあてはめて、人体が放射線でこうむる影響を計算した結果が、ICRPの許容放射能の数値のもとになっている。
マンクーゾ報告書は、ハンフォードでの被爆量から微量放射線が人体に与える影響を調べたものです。
当然、当時の米国の国策にそぐわず、原発関係者や学者らから「科学的信憑性に欠ける」などと一斉攻撃を浴びて、マンクーゾ報告は米政府の手で抹殺され、学界の深い闇の底に葬られたようです。


下記は内橋克人「原発への警鐘」に記されたマンクーゾ報告の要点(マンクーゾ教授に直接インタビュー)ですが、
もっと微量放射線の怖さをもっと詳しく知りたいのです。
もっと詳しい内容を知る方法はあるでしょうか?

◇◇◇
1944年~72年に至る29年間に、ハンフォード原子力施設で働いた労働者2万4939人のうち、調査時点での死亡者3520名。そのうち白血病を含むガンによる死者670名。全米白人のガン死亡率より6%以上も高かった。
ガンで死亡した労働者が生前、職場で浴びた外部放射線量は平均1.38ラド、ガン以外の死者の平均線量は0.99ラドだった。ガンによる死者のほうが生前、40%多く放射線を浴びていたことになる。
倍加線量(ガンの発生率を通常の2倍にする放射線量のこと)はガン全体で12.2ラド、肺がんで6.1ラド、骨髄ガンで0.8ラド、などと推定される。
◇◇◇

放射線の単位であるラド、レム、シーベルト、グレイ、ベクレルはそれぞれ定義が異なり、単純に換算できないが、ここでは便宜的に、1ラド=0.01グレイ=0.01シーベルトとする。
ガンで死亡した労働者の浴びた外部放射線量1.38ラドというと、0.0138シーベルト、すなわち13.8ミリシーベルトである。もちろん年間の被曝量ということであろう。
そしてマンクーゾ報告はこう結論づける。「人間の生命を大事にするというのなら、原子力発電所の内部で働く作業従事者の被曝線量は年間0.1レム(1ミリシーベルト)以下に抑えるべきである」


わが国では、ICRPの勧告をもとに年間の放射線許容量として、一般人の場合で1ミリシーベルト、放射線業務従事者なら50ミリシーベルトという数字を採用してきた。
マンクーゾ報告の結論からすると、50ミリシーベルトというのは、とんでもなく高い数字である。
しかし、原発で働く人の許容放射線量を1ミリシーベルト以下にしようと思えば、作業効率やコスト面などで難しく、現実の問題として、原発そのものを否定することにつながりかねない。


当然、当時の米国の国策にそぐわず、原発関係者や学者らから「科学的信憑性に欠ける」などと一斉攻撃を浴びて、マンクーゾ報告は米政府の手で抹殺され、学界の深い闇の底に葬られたのである。

A 回答 (2件)

原論文はこれになります。


Radiation exposure of Hanford workers dying from cancer and other causes. Health Physics 33,369-385,1977

この時代の文献のほとんどは電子化されていないため、医学系学部を持つ大学等の図書館に問い合わせると見ることが出来ると思います。


因みに
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当然、当時の米国の国策にそぐわず、原発関係者や学者らから「科学的信憑性に欠ける」などと一斉攻撃を浴びて、マンクーゾ報告は米政府の手で抹殺され、学界の深い闇の底に葬られたのである。
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これはウソで、普通にその後も同じデータで色々な人が論文を書いていたり(早いものでは1978年)、ベリリウムが後に発がん性物質としてFDAに認められたりしました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
邦訳があればよかったのですが、なさそうですね。

お礼日時:2012/11/18 10:04

職業的従事者と、無関係な一般人との混同があるような気がします。


無関係な一般人なら50ミリシーベルトどころか10ミリだって嫌ですが、いまでは福島だってそんなところはなく、市街地は除染されて平常値に近くなっているし、除染できない農村部は立入禁止にするなどケアされています。
たとえば先月立入禁止になったイイダテ村南部が20ミリシーベルトであり、実際はそのだいぶ手前、年間7~8ミリシーベルトあたりから住民は自主避難しはじめ、現在は無人の状態です。よっていま年間10ミリシーベルト以上のエリアに住んでいる一般人、少なくとも女子供はいないはずです。

これが成人の職業的従事者となると、話は変わります。たとえば火薬を扱う技師が爆死する確率が一般人より数%ほど高いのはやむを得ず、当人もそれを知った上でその職を選んだはずであり、それを不可とすると職業の多くがなりたたなくなってしまいます。
放射能に関して言えば、東京―NY間フライト1回の被曝線量が0.2ミリシーベルト、これは一般人なら問題のないレベルですが、パイロットやキャビンアテンダントも含めて年間許容線量1ミリシーベルト以下におさえよとなると、国際線の運行ができなくなってしまいます。
他にも宇宙飛行士など、50ミリシーベルト程度の被爆を受け入れないと仕事にならない職業は多いはずです。

その意味で、職業的従事者でも10ミリ以上被爆させるとガン死率が数%増えるのでよくないと主張したマンクーゾ報告が歓迎されなかったのは分かるような気がします。

この回答への補足

>放射能に関して言えば、東京―NY間フライト1回の被曝線量が0.2ミリシーベルト、これは一般人なら問題のないレベルですが、パイロットやキャビンアテンダントも含めて年間許容線量1ミリシーベルト以下におさえよとなると、国際線の運行ができなくなってしまいます。

東京―NY間フライト1回の被曝線量が0.2ミリシーベルトは太陽からのガンマ線ですよね。

マンクーゾ報告には、天然の放射性物質と、人工の放射性物質との違いも説明されているようで、
天然の放射性物質(たとえば放射性カリウムなど)の場合は、生物は、長年の進化から、放射性物質を排出する機能を持っている。一方、人工の放射性物質(放射性ヨウ素や放射性ストロンチウム)については、取り込んでしまうと、なかなか排出されず、生物濃縮される、ということについても書かれているらしいのです。

質問は、どのようにすれば、マンクーゾ報告書(できれば邦訳)が手に入るか、ということです。
安全性についての説明など不要です。

補足日時:2012/08/11 16:47
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