プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

物体Aの上に、物体B(質量m)が乗っています。

静止状態では、BはF=mgの力でAを下向きに
押しています。(当然Aは同じ大きさの抗力で
上向きにBを押しています)

次に、2つが同時に自由落下を始めると、
2つの間の押しあう力はゼロになると、
直感的に判ります。(間違い?)

このとき、m、gともにゼロになってる訳ではないのに
なぜ、Fがゼロになるのでしょう?
力学的にこの状態(力の作用)をどう考えるべきなのか、
どうしても判りません。

力学的な説明をどうかよろしくお願いいたします。

A 回答 (5件)

物体Aの質量をM,物体Bの質量をmとします。


Aの上にBを重ねます。その状態でAを手で持って支えているとします。手には(M+m)gの力が働いています。
A,Bにどのような力が働いているかを考えてみます。

A:下向きに重力Mg,下向きにBからの力f1=mg、上向きに手からの力F=(M+m)g
B:下向きに重力mg、上向きにAからの力f2=mg

重力以外の力はつり合いから決まります。この力の出どころは接触面での変形です。
A,Bの間で働いている力はA,Bが少し変形していることで出ています。光を使ってひずみを知ることができる装置がありますがそういうものを使うとわかります。机の上にかたくて重いものを載せておくと跡が残るという経験の助けを借りてもいいでしょう。

手を離したとします。手から働いていた力Fがなくなります。でもそれ以外の力はまだ残っているはずですね。それがあなたの考えた状況です。f1、f2は0に向かって変化し始めます。縮んだばねが伸びていくときの状況と同じです。
A:下向きにMg+mgの力がMgに向かって変化していく
B:下向きにmg-mgの力がmgに向かって変化していく

変形が解消して接触が切れた段階での加速度はA,Bともにgになります。
運動開始時のBの初速度は0、加速度は0です。Aの初速度は0、加速度はgよりも大きいですからはじめはAだけが落ちていくという状況になります。落ち始めてすぐに接触がなくなります。その段階で加速度の値は等しくなります。これだけの変化が落ち始めて、変形が元に戻り初めて、接触が切れるというわずかの時間の間に起こることです。速度にもわずかな違いが生じているはずですね。初めの変形が0.1mmだとしたらどの程度のずれが生じているかの荒っぽい見当をつけることはできるのではありませんか。
こういうことをただやっても意味がありません。手を放すというところでも同じ事情のことが起こっているはずだからです。手も変形しています。手を放すところで接触が切れるまでの間の力の加わり方の変化を無視しているのであればA,Bの間での力の働き方の変化も無視してしまっていいのです。そうするより外に手がないと言ってもいいでしょう。

A、Bの間での接触が柔らかいものであるというような場合には自由落下だとは言えないということも起こるでしょう。接触が切れる前に地面に到着したという場面ではA,Bに速さの違いが生じています。この場合でも両方合わせた重心の運動は自由落下です。
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この回答へのお礼

みなさんのいろいろな観点からの回答で、
トータルでよく納得できました。

ロジカルな回答で、物体の力の変化の仕方をビビッドに
記述して納得させていただいたhtms42さんにBAになっていただきます。

なお、もう一つ別の力学問題を近々アップしますので
その節もみなさん、どうかよろしくお願いいたします。

みなさん、どうもありがとうございました。

お礼日時:2013/06/23 16:45

垂直抗力というのは一種の理想化をした力なのでわかりにくいところはありますよね。



物理の問題にはよく出てきます。
伸び縮みしないのに張力を発生させる糸とか、変形しないのに垂直抗力を発生させる机とか。
でも、現実にはこういうものはありえないわけで、糸に張力発生しているなら糸は伸びてるし、
垂直抗力が発生しているなら机は変形しています。
ただし、その変形量は目で見ても絶対に気づかないごくわずかなものなので、こういう高校物理の問題などを解く場合には変形していることを忘れてしまってもかまわない。

ということなのですが、最初からこんな説明をしても混乱するだけなので、中身に触れられることもなく「伸び縮みしない糸」とか「変形しない机」などというものがぽんと出てくる。
だから、こういう疑問を持つのは致し方ないかなという気はします。

ということで、ここでは机のようなものを考えるのはやめてばねで鉛直方向につながれた二つの物体を考えます。

下の物体を手で押さえて上の物体を自由にすると、上の物体の重力でばねが縮みますから、上の物体はばねから上向きの力を受けることになります。そこで、ばね定数を無限に大きくしてばねの縮み量をほぼ0にしてみます。これが垂直抗力に相当します。

一方、ばねが自然長になるように上下の物体をささえて同時に手を離したらどうなるでしょう。空気抵抗が無視できれば、全ての物体に等しい重力加速度が働きますから、上下の物体は最初の状態を保ったまま一緒に落ちていきます。最初の状態を保ったままということはバネは自然長のままですから、物体間に力は働かない。と、いうことになります。
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ニュートン力学の基本式のひとつに


F=m*a (aは加速度)
があります。
自由落下している物体は、加速度a(=g)で運動しているので、上向きにF=m*gの力が働きます。
これが重力による下向きの力をキャンセルするので、どこにも力が作用しない状態になります。

この回答への補足

>加速度a(=g)で運動しているので、上向きにF=m*gの力が働きます

興味がひかれるご説明です。
私は、力が加わるから結果として加速度運動が起きるのだと理解しています。
つまり、私の理解とご説明とでは、因果関係が逆になっているように思い、
しっくりと理解できません。
大変面白い考え方だと思いますので、もう少し腑に落ちる(わかった気になれる)
ご説明を追加していただけるとありがたいのですが。

補足日時:2013/06/22 14:51
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>静止状態では、BはF=mgの力でAを下向きに


>押しています。

質量 m を持つということは mg という重力が 「B」
に加わるということですが、それがそのまま全てAに伝わる
わけではありません。

例えばBが単独で落下するならBからどこにも力は伝わりません。
mg は B を「加速」するのにもっぱら使われるからです。

B と A が同時に落ちる場合でも同じです。
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Fがゼロでなければ物体Bが物体Aを下に押していることになり、物体Bの落下速度が加速され、物体Bの方が速く落下してしまうからです。



だから同時に自由落下していることで、Fがゼロであるといえるのです。

当然、真空中での落下という前提ですが。

空気抵抗があれば、Fがゼロない可能性もありますね。
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