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ヴィーデマン=フランツ則の破綻について、以下のような説明をよく見ます。
この中で「非弾性散乱」というものが上手くイメージできません。

「ヴィーデマン=フランツ則は、不純物散乱が支配的になる低温からデバイ温度程度までの中間的な温度では成り立たない。これはデバイ温度以下ではフォノンによる電子の散乱が非弾性的になるからである。」

「弾性散乱」「非弾性散乱」の違いを調べてみると、散乱の前後でエネルギーが保存するかしないかの違いであると書いてあります。

これは、古典力学の「弾性衝突」「非弾性衝突」の関係に似ていると感じました。古典力学では、注目するのは力学的エネルギーなので、非弾性衝突で失われた力学的エネルギーは、例えば熱とか音とかになります。

では、非弾性散乱の場合はどうなるのでしょうか?
エネルギーが保存する、しないというのはどういった範囲のことを言ってるのでしょうか?
直感的には、結晶中で熱や音が発生するというのは、フォノンが増えるイメージなのですが、古典力学での衝突でもモノが割れて増えたりくっついて減ったりしてもかまいませんよね?こう考えると、仮に熱とか音が出てもエネルギー保存を考えるべき系から、外へ出て行ったという感じがしないのですが。

よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

注目するフォノンの散乱によって他のフォノンが生成されると、注目するフォノンにとってはエネルギーの損失になります。


散乱でエネルギーは保存するので、これは古典力学で「モノが壊れた」場合に相当するわけですが、他のフォノンの数とか状態について特定しないで積分してしまうと、これは損失した分のエネルギーが熱になったということになります。個数と状態を特定しない多フォノン系は熱浴と同じです。(量子力学系で一つの自由度に注目し、他の自由度について積分してしまうと、注目する自由度に関する密度行列は往々にして熱浴に浸された自由度として振る舞うことが知られています。)ようするに、エネルギーは系から出て行ったというよりも、注目から外れたというべきかも知れませんね。

この回答への補足

確認させていただきたいのですが
・古典力学系の衝突では「モノが壊れた」場合は、その全ての破片をひとつの系と考える
・量子力学系の散乱では「他のフォノンが生成された」場合は、新しく出来たフォノンは系から出て行ったと考える
ということでよろしいでしょうか?

上記の認識であっているとして、更に二点教えてください。

(1)その場合は、運動量の保存はどうなるのでしょうか?
古典力学の非弾性衝突では全ての破片の合計の運動量が保存するのだと思うのですが、量子力学の非弾性散乱で(新しいフォノンが出て行く前と後の)エネルギーを考えるのと同じ系で運動量は保存するのでしょうか?

(2)非弾性散乱の前後で「注目するフォノン」のエネルギーも運動量も変化してしまうと思うのですが、どの様に「注目するフォノン」を決めるのでしょうか?
「散乱によってエネルギーや運動量が変わってしまったフォノン」と「散乱によって新しく生成されたフォノン」は見分けが付かないような気がするのですが。

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私は古典力学の「弾性衝突でも非弾性衝突でも運動量は保存する」という考えに縛られていますが、ひょっとしてこれがいけないのでしょうか?つまり量子力学の散乱の前後では運動量の保存は考えないとうことでしょうか?
もしそうなら(1)の問いはナンセンスですし、(2)の問いも見分けること自体あまり意味が無いのかもしれません。

補足日時:2014/01/23 09:28
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
まだ理解できておりません。
よろしければ補足の件も教えていただければ幸いです。

お礼日時:2014/01/23 09:27

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