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大人「例の、心なしの、かかるわざをしてさいなまるるこそ、いと心づきなけれ。云々」という部分です。
「さいなまるる」つまり叱責を受けるのは、犬君ですよね。
では、誰から叱責を受けるのでしょうか?
「大人」でいいですか?それとも、「少女(若紫)」ですか?

A 回答 (6件)

回答番号1のplapotiです。

コメント拝見いたしました。

>「犬君がにがしつる」というのは尼君に訴えている

これは、御指摘のとほりです。
ただ、尼はその場の状況がわからず、まづ「何事ぞや。童べと、腹立ち給へるか」と尋ねてゐます。そして質問文の言葉は、「いづかたへか、まかりぬる。いと、をかしう、やうやうなりつるものを。烏などもこそ、見つくれ」と、雀の話に限定されてゐます。したがつて、尼が犬君を[雀の件で]責めることは、状況的に不可能です。

尼が雀の事件とは無関係に犬君のことを語つてゐるのだと解釈すれば、「後見の大人が叱責している」とも受け取れますが、私は少し無理があるやうに感じます。でも、さういふ読み方があつてもいいと思ひます。
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この回答へのお礼

再々、ありがとうございます。
確かに、叱責しているのは尼君ではないだろうと思います。
>「後見の大人が叱責している」とも受け取れますが、私は少し無理があるやうに感じます。
そうなのですよね。私も。
ただ、「例の、心なしの、」というところで犬君が叱責されるのは今回だけではなさそうだという点、それなら叱責するのは若紫と考えるのはどうか。
しかし今回は若紫だということかと思います。

お礼日時:2015/05/17 22:05

この場面の自分の解釈は、先ず若紫が他の子ども達と遊んでいて、なにか問題が発生して若紫が泣いてしまった。

その騒ぎを尼君が聞いてやってきて、若紫が尼君に「雀の子を犬君が逃がしてしまったの。伏籠の中に入れておいたのに。」と言っているのを、近くにいた女房が聞いて「不注意者がこんな不始末をして、またいつものように叱られる。本当によくないことですね。雀はどこへ行ってしまったのでしょう。本当にだんだん愛らしくなってきたのに。烏などが見つけてしまうでしょう。そうなったら大変です。」と言って出て行ったのかなあと!で、叱られるのは犬君で間違いないんだけど、ここで叱るのは尼君か若紫かハッキリしないというかどちらの可能性もありそうな?
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
>ここで叱るのは尼君か若紫かハッキリしないというかどちらの可能性もありそうな?
私もそのように思っての質問でした。
先の回答者さんへのお礼のコメントに書きましたが、
「さいなむ」の意味のとり方で変わるのかなと思いました。
叱責する・しかる(などと教育見地からの意味ならば)後見人の大人、
愚痴を言う・文句を言うなどの意味なら、若紫、
はたしてどうなのか私には判断できないのですが。

お礼日時:2015/05/18 09:07

与謝野晶子訳



「またいつもの粗相やさんがそんなことをしてお嬢様にしかられるのですね、困った人ですね。雀はどちらのほうへ参りました。だいぶ馴れてきてかわゆうございましたのに、外へ出ては山の鳥に見つかってどんな目にあわされますか」

渋谷栄一訳

「いつもの、うっかり者が、このようなことをして、責められるとは、ほんと困ったことね。どこへ飛んで行ってしまいましたか。とてもかわいらしく、だんだんなってきましたものを。烏などが見つけたら大変だわ」

 というわけで、この考えが普通と思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
渋谷栄一氏もやはりお嬢様に叱られるのですね。
参考になりました。

お礼日時:2015/05/18 09:01

またまたplapotiです。

コメントが楽しいので、回答します。私はさほど『源氏物語』を読んでゐるわけではないのですが、こんな箇所でいろいろな解釈ができることに驚いてゐます。かういふところが、教えて!gooのおもしろみです。

犬君はかなりおつちよこちよいの女の子なのだと思ひます。物語全体を読んでみると、紫にしても尼にしても、犬君に悪意を抱いてゐるわけではないと思ひます。「例の、心なしの、」といふ表現も、尼が紫をなだめるための「あの悪い子ちやん」といつた程度の言葉なのではないでせうか。あくまでも、私の個人的な見方ですけれど。
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この回答へのお礼

またまた、ありがとうございます。
>紫にしても尼にしても、犬君に悪意を抱いてゐるわけではないと思ひます
確かにその通りだと思います。
「例の、心なしの、~」と言っているのは、犬君の後見の大人だと思うのです。
ということは、「さいなまるるこそ~」とは犬君の立場での発言だと。
ごめんなさい、ここまで書いて、混乱しています。今の思いつきで恐縮ですが、
「さいなむ」を、叱責するというより、文句を言うとか愚痴を言うに近い意味だと考えれば、
さいなむのは若紫だろうと思い至りました。
叱責すると(今はやりの言い方でいうと、上から目線なので)後見人なり大人が教育的見地からだろうということかなともおもいます。

お礼日時:2015/05/18 08:58

叱責を受けるのは犬君で間違いないと思うよ!


で、誰から叱責を受けるかなんだけど、その発言をした大人(少納言乳母と呼ばれている女房)ではないと思いますよ!またいつものように叱られるのはよくないと言っているだけで、ここでは叱ってないように思いますねえ!前文に、「すずめの子を犬君(いぬき)が逃がしつる。伏籠(ふせご)の中(うち)にこめたりつるものを」とて、いと口惜しと思へり。と若紫の発言があって、最初自分は若紫から叱責を受けるのかと思ったんだけど、尼君か他の女房が若紫の発言を聞いていつもは叱っている、または、若紫が直接犬君を叱っているが、ここは叱っているわけではないような?
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。
参考にします。

お礼日時:2015/05/17 20:18

例の、[犬君]心なしの、かかるわざをして、[紫に]さいなまるるこそ、いと心づきなけれ。


(『源氏物語』「若紫」 山岸徳平校注 岩波文庫(一)169ページ)

私の持つてゐるテキストでは、若紫が怒つてゐる文面であると解されてゐます。すぐ前の文章でも、若紫が、雀の子を犬君が逃がしたことを責めてゐますので、それが自然な受け止め方におもへます。
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この回答へのお礼

早速、ご回答いただきありがとうございます。
>若紫が、雀の子を犬君が逃がしたことを責めてゐますので
私もそのようには思うのですが、「犬君がにがしつる」というのは尼君に訴えているのではないか、
それに、心なしの犬君はいつも叱られているじゃないか、などと考えると、後見の大人が叱責しているのではないか、とある方からの話があり、質問しました。
ご指摘の通りが、一般的な解釈なのですね、ありがとうございます。

お礼日時:2015/05/17 20:16

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