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Maxwell速度分布から
平均速度:√(8kT/πm)
最大確率速度(Maxwell速度分布の極大値):√(2kT/m)
二乗平均速度の平方根:√(3kT/m)
が導かれますよね?これらの違いってなんでしょう?
数値の違いは明白なんですが、その差の意味するところがよくわかりません。またなぜこの3つが重要になってくるのでしょうか?
教えてください。

A 回答 (2件)

ポイントのみを簡潔に。


速度分布関数をf(v)とすると
f(v)dv=4πNv^2exp(-mv^2/2kT)dv,N=(m/2πkT)^(3/2)  (1)
>最大確率速度(Maxwell速度分布の極大値):√(2kT/m)
これは読んで字のごとく速度分布関数が極値を示す速度(速度分布の最大速度)のこと。つまり、
 (∂f/∂v)=0  (2)
を満たすv(最大確率速度)。

>平均速度:√(8kT/πm)
これも速度分布の平均値、つまり平均速度のこと。
 v(平均)=∫[0,∞]vf(v)dv  (3)
     
>二乗平均速度
(3)と同様に計算して
 v^2(平均) =∫[0,∞]v^2f(v)dv
      =3kT/m  (4)
ところで運動エネルギーは(1/2)mv^2、1自由度当たりの運動エネルギーの平均値は等分配則より(1/2)kT、(並進)運動の自由度はx,y,z方向の3であることから
 (1/2)mv^2=(1/2)kT×3 
これから
 v^2=3kT/m  (5)
これは(4)と同じ値となる。つまり、二乗平均速度は運動エネルギーと直接結びつけられる量ということになる。このことから、平均速度は分子の平均自由行程や輸送現象を扱う場合に用い、気体分子の圧力の場合には運動エネルギーと直接関係する二乗平均速度を用いることになります。

(P.S)
分布データの平均値が0のとき、そのデータの2乗平均は分散とよばれ、2乗平均の平方根は標準偏差です。つまり2乗平均はばらつきを示す尺度の一つです。データの平均が0でない場合は2乗平均から”平均の2乗”を引いて分散が得られ、その平方根が標準偏差。くわしいことは統計のテキスト等を参照してください。

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=901697
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
>平均速度は分子の平均自由行程や輸送現象を扱う場合
>気体分子の圧力の場合には運動エネルギーと直接関係する二乗平均速度を用いる
なるほど!そういうことだったのですか~
なんとなくは理解してましたが、改めて言われると納得です。

お礼日時:2004/07/31 14:35

細かい数字の差は意味がありません。


重要なのは、√(kT/m)というオーダーです。

普通の統計学でも代表値として
平均値、最頻値、中央値とありますが、
一般には全部違う数字になります。それと同じことです。
もっとも、こちらはオーダーも違っているかもしれませんが。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
統計熱力学という言葉もそれと関係するのかな・・・。
参考になりました。

お礼日時:2004/07/31 14:33

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