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友達が貸したお金を返してくれない…少額でもきちんと返してもらうための対処法は?

友達が貸したお金を返してくれない…少額でもきちんと返してもらうための対処法は?身近な人にお金を貸し、返してもらえず困った経験はないだろうか。額が小さいと催促しにくく、泣き寝入りしたという人もいるかもしれない。「教えて!goo」にも「お金を貸して欲しいと言われて困っています」と、何度もお金を借りてくる友人についての相談が寄せられている。そこで今回は、身の回りの人とのお金の貸し借りにおいてトラブルを避けるためのポイントを、弁護士の清水秀郎さんに教えてもらった。


■金額の大小に関わらず詐欺になる?


少ない金額の返済を怠った場合でも、詐欺になるのだろうか。

「一般的に、借りる人が返す意思も能力もないのにお金を借りた場合、詐欺になります。財力や能力があれば、返す意思がなかったとしてもそれを証明することが難しいので、詐欺になる可能性は低いです」(清水弁護士)

それはどんなケースなのか、具体例を挙げてもらった。

「たとえば詐欺になるのは、知人や友人にかたっぱしから借金を申し込み、一切返済していないような場合です。『返す意思が最初からない』といえます。少額の借り入れを重ねて徐々に金額が膨らみ、借りた人の返済能力を超える合計額になることもありえます。『返済する能力がない』と評価されれば、少額のお金を借りるふりをしてだまし取る『寸借詐欺(すんしゃくさぎ)』になります」(清水弁護士)

金額の大小ではなく、借りた人の返済意思と能力で詐欺かどうか判断されることが分かった。


■賢いお金の貸しかた


お金を貸したら、必ず返して欲しいと思うだろう……。円満に回収するために、できることはあるだろうか。

「小さい金額でも、電話などの口頭ではなく、ラインやメールでやりとりをするとよいでしょう。文字にすることで証拠が残り、借りた経緯が記録されます。相手が消してしまってもよいように、念のためスクリーンショットなどを保存しておくと何かあった場合に効果的です。また、貸す時に返済期限を決めておくのも、返済してもらいやすくなる工夫のひとつです」(清水弁護士)

やりとりの証拠を残しておくことが大事のようだ。踏み倒しへの抑止になるかもしれない。

「返済の見通しをつけておきたい場合は、借金の使い道を相手にたずねてみるとよいでしょう。内容次第で、貸すか貸さないかを決める判断材料にもなります」(清水弁護士)

お金の渡し方は直接手渡しをするのではなく、銀行口座への振り込みやスマホへの送金など、記録が残る形がよいそうだ。


■人間関係を壊さずにお金を回収したい


すでに貸してしまったお金を、人間関係を壊すことなく回収することはできるだろうか。

「お金を回収したい場合、相手に『いくら借りていて、いつ返すつもりなのか』を直接聞いてみてください。このやりとりも、メールなど記録に残るものがよいでしょう。この問いに誠実な答えが返ってこなければ、今後の人間関係を維持するかどうかを考えた方がよいといえます」(清水弁護士)

相手の状況によっては、誠実な回答を得られないことも……。昔からいわれていることではあるが、お金の貸し借りは、人間関係のトラブルに発展するシビアな問題だ。もしそういう場面に遭遇した場合は、今回聞いた内容を思い出し、貸すかどうかの判断から注意して見極めたい。


●専門家プロフィール:清水秀郎(鹿児島県弁護士会)
弁護士。主に離婚、示談交渉、債務整理などに精通。後悔を残さない選択ができるよう依頼者の目線で寄り添い、迅速丁寧に対応している。訴訟以外でも円満解決に向けて法律相談に応じている。法テラス対応。

画像提供:AdobeStock
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