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妻は皆疲れている!怒りっぽい夫への対処法は?

妻は皆疲れている!怒りっぽい夫への対処法は?仕事で日々忙殺されている夫にとって、家庭は唯一自分の感情が出せる場所。しかし、その感情が「怒り」だった場合、対峙する妻にとって苦行以外の何物でもないということも。それを表すかのように、「教えて!goo」には「よく怒る夫」について非常に多数のお悩みが投稿されている。なかでも、「旦那がよく怒る、疲れました。」という投稿などは、子どもに対する悪影響も懸念されるため、なかなか厄介な問題だ。専門家の意見を聞いてみた。

■夫の「取扱説明書」を作ろう!


お話を伺ったのは、アンガーマネジメントの専門家である菅野昭子さん。投稿を見ると夫の怒りがおさまるまで放っておくという人は多いようだが、これは有効なのだろうか?

「夫婦水入らず、無言は辛いですね。出来れば避けたい状況です。感じ方は人それぞれ違います。どの方法がベターか、ベストかは一概には言えません。そのような時には『夫のトリセツ』を作ることをお勧めします。人には一定のパターンがあります。放置バージョンと声をかけるバージョン、その他思いつくものを試しましょう。そこで夫のパターンを把握します」(菅野さん)

人によって性格は違うので、これといった正解はない。夫の行動をよく観察しよう。そして、夫婦ふたり暮らしの場合はふたりだけの問題だが、子どもがいるのに夫の怒りが激しい場合、あまり楽観視はできない。

「親の感情表現は子どもに影響します。おどおどするか、その感情表現を真似するようになるか。しかし、アンガーマネジメントでは、人の感情はその人のもの。コントロールできないと考えます。ただ、私たちは他者の心を穏やかにする働きかけができます。その基本は相手を承認すること。例えば、相手の意思を尊重する、労をねぎらう、感謝する、話をじっくり聴くなど。認めてもらうことで心が安定し、イライラにつながりにくくなります」(菅野さん)

「なんで私が下手にでなきゃいけないのよ!」と感じる気持ちもわかるが、もしかしたら夫の怒りは妻に承認してもらえていないという不満の表れなのかも。

「相手が落ち着いているときに伝えるのも一つです。『あなたのイライラを見て、子どもが怯えてみえて心配なの。怒り方を振り返ってみてほしい。大声で怒鳴るのをやめてほしい』など。責めずに伝えてみましょう。みなさんはそれを伝え、お願いをする権利があります」(菅野さん)

相手が怒っているときに言っても火に油を注ぐだけなので、あくまで冷静なときを狙おう。

■不機嫌になりやすい人と一緒にいる時の心構え


実際に、菅野さんご夫婦も怒りの感情が強い二人だったのだとか。

「私はアンガーマネジメントと出会い、怒りに振り回されなくなりました。しかし、夫はイライラが積もっていきました。私が彼にアンガーマネジメントを勧めなかったのは、彼のトリセツに『無理強いは反発必至』と書いてあったからです。ただ、私がアンガーマネジメントで快適になった姿を見せるうちに、『アンガーマネジメントの方法を教えてほしい』と言ってきました。誰かの怒りを変えたいと思ったら、まずは自分が怒りに振り回されないこと。そのメリットを身をもって示すことは有効です」(菅野さん)

では、夫に限らず、ママ友や近所付き合いの中で、すぐに不機嫌になる人がそばにいる場合、どのようなことを心がければいいのだろうか。

「相手と自分を切り離して考えることをお勧めします。その人の感情にお付き合いする必要はありません。何か言葉を繰り返しつぶやいてもいいです。『感情に付き合わない』とか『振り回されない。振り回されない』など。あまりに頻度や程度がひどければ、相手と距離を置くという選択肢もあります」(菅野さん)

最後に、妻へのメッセージをいただいた。

「もともとは自分で選んで決めた夫。ですが気づけばイライラのもとに。それは、怒りは身近な人ほど強くなるという性質があるからです。つまり、同時にそれだけ相手が自分に近しい人ということ。是非相手と向き合い、時に自分の意見を言い、お互いの存在を認めることで、よりハッピーな毎日を過ごしていただければと思います」(菅野さん)

他人なら距離を置くこともできるが、夫婦となるとそうはいかない。根本的な解決に向け、じっくり時間をかけて向き合うべき問題のようだ。

●専門家プロフィール:菅野 昭子
Ange Gardien代表。産業カウンセラー、心理相談員、日本アンガーマネジメント協会公認アンガーマネジメントファシリテーター。大人から子どもまで幅広い年齢層にアンガーマネジメントを伝えている。ユーモアを交えた講座は分かりやすいと定評あり。著書に『アンガーマネジメント怒りやすい子の育て方』(かんき出版)。

(酒井理恵)
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