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キャットシッターに聞いた!子猫を保護した際の正しい対処法

キャットシッターに聞いた!子猫を保護した際の正しい対処法1年の中で春と秋が出産時期と言われる猫。もしも、路上などで子猫を見かけ、保護しようと思ったら、どのように対処すべきだろうか。おそらく保護したときは、お腹をすかせていることだろう……。「教えて!goo」にも「よく食べる子猫にはどんどん食べさせてよいの?」と質問が寄せられていた。そこで今回は、はじめて猫に接する人は特に知っておきたい「子猫を保護した際の正しい対処法」を、キャットシッターの内藤さんに教えてもらった。

■体を温め、動物病院を受診しよう


子猫を保護した際、まずは保温してあげることが大切だそうだ。

「近づいても逃げようとせず、簡単に捕まえられるほど弱っている子猫を保護したら、すぐに体を温めてあげてください。子猫は、母猫の体温のような温もりを求めています。段ボール箱の中にタオルを敷き、子猫を入れて動物病院へ直行し、適切な処置をしてもらうことが先決です」(内藤さん)

子猫が元気な様子なら、動物病院に行かなくてもよいのだろうか。

「一見、元気そうに見える子猫も、まずは動物病院で全身の健康チェックをすることをおすすめします。子猫が小さすぎてできない場合もありますが、エイズや白血病検査も獣医師に相談するとよいでしょう。ご自宅で飼うにしても、里親さんを探す場合も、これらの検査は必須になります」(内藤さん)

屋外にいた子猫の体は汚れているだろうが、動物病院へ行く前に洗ってあげなくてよいのだろうか。

「子猫は、自己判断で洗ってはいけません。洗うことで風邪をひいて、ますます体力や抵抗力を奪ってしまうことになりかねません。動物病院では、もしも子猫の体にノミや寄生虫がついていたら、駆虫薬を使ってケアもしてくれるので、保護したままの状態で連れて行きましょう」(内藤さん)

すぐに動物病院へ連れて行かれない場合は、どうすべきか。

「やけどさせないように、タオルでしっかりくるんだ湯たんぽや、ペット用ホットカーペット(中~低温)などで保温してあげてください。夜から朝にかけては暖房をつけてあげてほしいです」(内藤さん)

食欲がありそうなら、子猫用のキャットフードを与えたいが、食欲がないときでも栄養をとらせたほうがよいと内藤さんは続けた。

「食欲がないようでも、哺乳瓶やスポイトなどで温かいミルクを飲ませたり、子猫用のフードを少しずつでも食べさせましょう。食べないからと様子を見ているうちに、子猫はどんどんと弱ってしまいます。子猫はあっという間に脱水症状になってしまいますので、頻繁な水分と栄養補給が必要です。食べる力がない子猫の場合は、様子を見ずに早めに病院で受診しましょう。しっかり食べることができる離乳済みの子猫には、ドライフードだけでなく、缶詰やパウチ包装のウエットフードを与えると、水分補給もできますよ。牛乳は分解できず下痢をしてしまうので、猫用のミルクがよいですね」(内藤さん)

人間同様、小さい頃からいろいろな物を食べられるようにしておくと、あとあと好き嫌いが少なくなるそうだ。

■先住猫がいる場合は、感染症に注意


すでに猫を飼っているご家庭では、先住猫を病気にしないため、感染症に注意が必要だという。

「外にいた子猫は、さまざまな感染症を持っている可能性があります。中でも致死率の高い『パルボ(猫汎白血球減少症)』は非常に恐ろしい感染症です。先住猫がいる場合、最低2週間は別の部屋などで完全隔離すると安心です。人間が感染することはありませんが、感染している子猫から先住猫への感染を、お世話する人が媒介してしまう可能性もあります。子猫をお世話した後は、着ていた服や使用した雑巾などを塩素系漂白剤で消毒し、手洗いを徹底しましょう。また子猫に下痢や嘔吐の症状がある場合は、すぐに病院で診察してもらいましょう」(内藤さん)

猫同士の感染を媒介しないよう、お世話の度に入念な消毒を心がけよう。では、2週間後からは安心して同居させてよいのだろうか。

「猫の白血病は1カ月、猫のエイズは2カ月の潜伏期間があるとされているので、2カ月間は一緒にさせないほうがよいでしょう。その後も隔離を解く前に、再検査を受け、陰性かどうかを確認してください。エイズは、けんかや交尾をしなければ簡単にはうつりませんので、先住猫と一緒に飼うことは可能です。しかし、白血病はトイレやフード皿の共有でうつるので、陽性の場合は別々のお部屋で飼うとよいでしょう。先住猫に白血病のワクチンを打てば、一緒に飼うこともできますよ」(内藤さん)

捨て猫を見過ごすのは心が痛む。しかし今回の話をうかがったことで、適切な対応方法が分かった。愛らしい子猫を見つけたら、まずはやさしく体を温め、なるべく早く動物病院へ連れて行こう。

●専門家プロフィール:内藤 由佳子
神奈川県川崎市にてキャットシッターないとうを経営。シドニーの猫保護施設でのボランティアを通し、猫と人間との共生のあり方を学ぶ。自然と動物をこよなく愛し、愛情をたっぷり込めて丁寧に猫のお世話をしている。
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