
■縦のシワは「老化」が原因!
まず、爪の凹凸は、縦にシワが入っている場合と、横にシワが入っている場合とに大きく分かれる。
「縦の筋は、多かれ少なかれ、誰でも入っているものです。それが濃くなってきたという場合、原因は老化です。爪は皮膚の一部ですから、髪の毛や肌と同じように、加齢によってホルモンの分泌量や水分量が少なくなることなどが原因で、シワが深くなると考えられます」(寺建さん)
顔のシワが深くなるのと同様に、老化によって爪にもシワが刻まれているということのようだ。完全に防ぐことは難しいかもしれないが、シワが深くなる前に保湿を徹底することが予防につながる。しかし、横のシワは若い人にも見られるように思う。これは一体なぜなのだろう?
■横のシワは薬品、炎症、怪我などが原因で起こり得る
「一般的に、私たちが『爪』と認識している平らな部分は『爪甲』といいます。爪甲は『爪母』という爪の付け根にある組織でつくられ、指先へと成長します。横にシワができるのは、『爪母』に何らかの異常が起きていると考えられます」(寺建さん)
例えば、特殊な薬品を使う美容師にはよくこの症状が見られるのだという。
「ほかには、炎症を起こしたり、指を挟んだり、怪我をしたりして爪母に問題が起きたことで、不完全な爪(角質)が出てきたと考えられます。また、爪のデコボコは手だけではなく足にも出る場合がありますが、これは靴が小さすぎて足が圧迫され、爪の成長が阻害されていることが原因です」(寺建さん)
寺建さんによると、縦でも横でも、一度シワが深くできてしまった場合、保湿などで治るとは考えにくいのだそうだ。さらに、ここでは触れていないが、爪が黒く変色していたり、白く濁っていたりと明らかな異常が見られる場合、病気の可能性が高い。爪の症状に悩んだ場合は皮膚科を受診して、適切な処置を受けよう。
なお、「短すぎても長すぎてもダメ!適切な爪の長さを医師に聞いた」という記事も「教えて!gooウォッチ」では公開中。爪を綺麗に保ちたい人は併せてチェックしてみてはいかがだろうか。
(酒井理恵)