■山中さわおとオクイシュージがタッグ!
物語の主人公は、プロのカメラマンを目指す青年、神津祐介(岡山天音)。叔父(オクイシュージ)のラーメン屋で働きながら夢に向かって道を切り拓こうとする祐介だったが、現実は厳しく苛立ちや焦りに苛まれながら日々を過ごしていた。そんなある日、初めて足を運んだthe pillowsのライブで、彼はほのかな想いを寄せるユカリ(後東ようこ)を見かけて話を交わすようになる。ユカリとの距離が近づくにつれ、the pillowsの魅力にもどっぷりはまっていく祐介だったが……。
作中では、夢と現実のギャップや崖っぷちの自分、成功していく同期への嫉妬、ほのかな想いを寄せる女性との心のすれ違いなど、the pillowsがこれまで音楽で描いた世界観が展開されており、BUSTERS(the pillowsのファンのこと)だけでなく誰もが心を熱くする普遍的な青春音楽物語に仕上がっている。
ちなみに本作はthe pillowsのボーカル、山中さわおの原案をもとに映画化したもので、俳優であり舞台演出家としても活躍するオクイシュージが監督および脚本を務めている。映画の完成に際し山中が寄せたメッセージによれば、「オレが作った拙い原案を、2017年の暮れから何度も何度も書き直して、実現可能な脚本に仕上げてくれた」とのこと。ふたつの才能がどのようにぶつかり合い、どのような物語を織りなしていくのかも大きな観どころと言えそうだ。
■豪華ゲスト・ミュージシャンが多数出演!
キャストは、祐介役に若手実力派俳優の岡山天音、その叔父役にオクイシュージ、祐介が弟子入りを懇願するカメラマン・虻川塁役として岡田義徳が出演。このほか、後東ようこ、岩井拳士朗、奥村佳恵、平田敦子、村杉蝉之介、野口かおるら実力派が脇を固めている。
また若手ミュージシャンからも絶大なリスペクトを集めるバンドのアニバーサリー映画ということもあって、劇中にはGLAYのTERUとJIROやストレイテナーのホリエアツシなど、the pillowsを慕うミュージシャンも本人役で多数出演している。もちろん、山中ほかthe pillowsのメンバーも登場。彼らが劇中で披露するthe pillowsの名曲の数々も大きな観どころ(聴きどころ)のひとつになっている。映画のタイトルにもなった「王様になれ」のほか、「ハイブリッド レインボウ」や「スケアクロウ」、「ストレンジ カメレオン」などの名曲が、どのように物語とリンクし、どのようなシーンで流れるのかは、BUSTERSはもちろんだが、音楽ファンや映画ファンにとっても大いに気になるところではないだろうか。
■映画情報
『王様になれ』9月13日(金)シネマート新宿ほか全国順次公開
(C)2019『王様になれ』フィルムパートナーズ
『王様になれ』公式ページ