![蚊に刺されにくい服の色や素材はある?袖や裾の形も重要だった!](http://oshiete.xgoo.jp/_/bucket/oshietegoo/images/watchmain/e/542301348_5b553309e60c5/ORG.jpg)
■淡い色の夏素材+長袖長ズボンがGOOD
お話を伺ったのは、皮膚科医の蘇原しのぶ先生。
「蚊の針は1~2mmと言われていますので、薄い素材の服だと貫通すると考えられます。デニムなど、厚めの生地の方が刺されにくいでしょう。また、黒や紺など、色の濃い服装は蚊が寄ってくるので、淡い色の服を。あとは、汗も蚊が寄ってくる原因なので、吸水性のよい綿や麻などの素材がおすすめです」(蘇原先生)
しかし、と蘇原先生は続ける。
「服の上から刺されたと感じていても、実はトイレでズボンを降ろしたときや、袖から蚊が入ってきて、服の下で刺されていることが多いんです。長袖長ズボンを着用するのはもちろんのこと、袖や裾の口が広くない、ピタッとした服を選ぶことが大切です」(蘇原先生)
肌を出さないことが一番重要なようだが、長袖だからといって袖口が広いものだと蚊の侵入を許してしまう。手首や足首のところをキュッと絞ったようなデザインのものだと◎。
だが、蚊に刺される原因は服の色や汗、二酸化炭素、お酒の成分など複数あり、服装だけで蚊を寄せ付けないようにするのは限界があるとのこと。
「やはり、虫除けスプレーや殺虫剤が最も効果的です。上手に使って蚊を撃退しましょう」(蘇原先生)
ちなみに、巷では「O型は一番蚊にさされやすい」と言われているが、科学的根拠は今のところ無いのだとか。
■蚊が媒介する感染症に十分警戒を
蚊に刺されたとき、最初に適切な処置をしているかどうかが肝心だという。
「かゆみを感じて掻くというのは原始的な動作で、異物を取り除こうとする反応なんです。でも、掻き過ぎると湿疹になりますので、冷やしたり、薬を塗って落ち着かせたりすることが大切です。また、蚊に刺されることで一番怖いのはかゆみではなく、デング熱やジカウイルス感染症など、蚊が媒介する感染症を引き起こすことです。対策は万全にしましょう」(蘇原先生)
蚊に刺された部分が腫れあがってきたり、発熱など体に不調があらわれたりしたときは黄信号。自己判断に頼らず、病院で適切な処置を受けよう。
●蘇原 しのぶ (そはら しのぶ)
医師。東海大学医学部卒業後、北里大学皮膚科、獨協大学皮膚科を経て、2016年にしのぶ皮膚科開業。ヒアルロン酸、ボトックス治療に造詣が深い。オールアバウト美と健康のガイドでもあり、執筆、テレビ、ラジオ、などのメディア活動も精力的行う。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会認定医。アトピー性皮膚炎治療を専門とし、アトピーチャンネルの総監修などもしている。
(酒井理恵)