![賃貸マンションの審査が厳しくなるのは何歳から?](http://oshiete.xgoo.jp/_/bucket/oshietegoo/images/watchmain/4/542301348_5ab06c301176d/ORG.jpg)
質問者は50代前半の独身女性で、パート勤務。年齢的に賃貸マンションの審査が通らないため、中古マンションの購入を考えているとのことだった。実際のところ、年齢がどのくらいになると賃貸マンションの入居審査が厳しくなるのだろうか。調べてみることにした。
■条件の悪い物件だと借りやすい?
お話を伺ったのは、不動産投資家で70室以上の不動産を所有する紀村奈緒美さん。この質問者のケースについて聞いたところ、
「結論から申し上げますと、50代前半であれば特に問題ないと思います」(紀村さん)
とのこと。
「ただし、借りやすい部屋と借りにくい部屋があるでしょう。駅近・新築など、条件の良い物件は、やはり若い方を対象としていることが多いです。大家さんにとって一番怖いのは空室が何か月も続くことなので、築古など、比較的人気のない部屋が狙い目です。パート勤務とはいえまだ50代前半ということであれば、探せば見つかると思いますよ」(紀村さん)
好条件の物件はそれだけ人気なので審査に通るのが難しくなる可能性もあるが、そこまで強い条件にこだわらないのであれば、勤務形態がどうであれ、50代前半はまだ賃貸マンションに住むことを諦める年齢ではないという。では、何歳になると審査が厳しくなるのだろうか?
■審査が厳しくなるのは65歳以上の独身者
「65歳以上で独身だと、やはり厳しくなると思います。理由は、孤独死や認知症のリスクが高まるためです。経済力のある息子や娘が近くに住んでいて、定期的に様子を見に来れる環境であれば良いのですが、そうでない場合はなかなか貸しづらい……というのが正直なところです」(紀村さん)
ということは、50代前半で運よく良い賃貸物件を借りられたとしても、65歳を超える年齢で更新のタイミングを迎えた場合、立ち退きを求められるケースもあるのではないだろうか?
「可能性はゼロではありません。一概には言えませんが、この質問者の方のように、頭金があるのであればいっそ購入してしまった方が良い場合もあります。分譲マンションは、賃貸と違って部屋を自分の好きなようにカスタマイズできますし、『終の棲家』とする場合は検討してみても良いのではないでしょうか」(紀村さん)
現在の年齢が比較的若いからといって安心することなかれ。生涯その物件に住み続ける可能性も十分考慮して、慎重に購入を検討しよう。
●専門家プロフィール:紀村奈緒美
都内を中心に共同住宅やシェアハウスなど70室以上を保有・経営する不動産投資家。会社員を経て独立し、ゼロから不動産投資のノウハウを学ぶ。自身の経験を活かし、会社員向けに開催しているプライベート塾「資産づくりスクール」は丁寧な解説が好評。
(酒井理恵)