1つだけ過去を変えられるとしたら?

「~に行く」と「~へ行く」の違いはアルクのQ&Aやここの過去ログで解説されているものは読み、勉強になりました。
ですが、ある本でこの質問のタイトルのような記述があったので、気になって質問してみました。私自身は基本的には関西人で、関東にも数年間住んだことはあるのですが、関西では確かに「に行く」よりも「へ行く」のほうが自然な気がします。実際のところ、どうなのでしょうか。

A 回答 (2件)

 元来はその移動主体が現在地よりかなたの目標地「へ(辺)」行く意味の格助詞だったものが、やがてこなたや帰着点を示す「に」の代わりにも用いられるようになってきた流れがあるようです。


 「新羅へか家にか帰る」(万葉集3696 770-780年頃)
 「こなたへ来(く)らんと待ほどに」(宇治拾遺 1200年代前半)

 そういう意味では、その地域差もあるようですが、それすらものの本に寄りけりで、「京に、筑紫へ」と「筑紫に、京へ」と入れ替わっている記述がうかがえます。関東の「さ」は今やかなり廃ったものでしょう。
 「京に、つくしへ、坂東さ」(実隆公記 1496年)
 「日本でも、筑紫に、京へ、坂東さと云類(いうたぐい)ぞ」(四海入海 1534年)
 「京へ筑紫に坂東さ」(ロドリゲス日本大文典 1609年)

 用法上から見れば、幾つかの差異がでてきます。
1.質問者側では帰着点として動詞を省けば「どこへ?」であって、「どこに?」「どこさ?」はかなり少なくなる。
2.文章上では「4月に学校に行く」など「に」の重出を嫌って「4月に銀行へ行く」と書く。
3.連体修飾用法では、「海外への出張」「銀行への振込み」であって、この「への」を「にの」とは使えない。
以上から、「へ」がオールラウンドに使用可能な融通性があることから多用されているのでしょうが、それだけにそれぞれを上手く使い分けた表現が、受け手には分かりやすく新鮮に伝わるのかも知れません。使い分けを愉しめたら幸いですね。
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この答えは、助詞だとか、品詞分解だとかの問題ではなく、この言葉を慣例的に、どの様に使うか、使っているかということだと思います。



私、個人としては、「~に」を使う時は、「~へ」を使う時より、より具体的な場所として示したい時に使います。

一方「~へ」をつかうときは、大まかな場所として表す時で、ことばを濁すような、歯切れの悪さを感じます。
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