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帯に惹かれて『ZOO』を買いました。
でも、私には全然面白さが分かりませんでした。
いつもなら、たとえ私が面白いと思わなくても『こういうのが好きな人もいるだろうな』と納得できるのですが、この本に限っては、どうしてこれを面白いと思う人がいるのかがさっぱり分からなかったんです。
特に『SEVEN ROOMS』。設定に脈絡がなさすぎるところが、うわべだけで奥のない話のように私には感じられたのです。

乙一さんファンにケンカを売っているわけでは決してありません。
純粋に、私はどうしてこの話の面白さが分からないのかを探求したいんです。こんな不思議な気分は初めてなもので。
『SEVEN ROOMS』で解説していただけると有難いです。どうぞよろしくお願いします。

A 回答 (6件)

乙一さんの魅力は,自分の死について突き詰めた人間には,突き刺さるほどの浸透性のある親和性を呼び起させるところにあるのではないでしょ

うか.自分の中の面には出さない透き通ったヘドロに触れるといいましょうか・・・
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私はいわゆる切ない系の白乙一ファンなので、質問者さんの納得のいく答えではないかもしれませんが。



彼の書く主人公たちはみんなただ生きてるから生きています。だいたいの主人公がいつ死んでもいいや。でも自分で死ぬつもりはないし・・みたいな半投げやりなとこが自分とすごくかぶってて感情移入しやすかったです。。
そして最後にはもう少し生きてみてもいいかも・・という感じに終わるので読後感がいいですね。
人生になにも求めないからただ淡々と過ぎていってそのまま死にたいと思ってる人間には受けるのでは?私はそんな感じで読んでました。自殺というまでではないのだけどどこかで死を望んでえる。ちょうど行き詰っていたときにものすごく主人公に同調して読んだ記憶があります。

作者の小説を書く姿勢がまんま主人公の人生、生きることに対する姿勢のような気がします。

最後にどんでん返しにビックリすることもありましたけど、そのどんでん返しもいかにも驚かせてやろう的などんでん返しじゃないのでそういうのが嫌い私にはよかったです。

後はあとがきが本当におもしろいですね。本編とまったく関係ないとこがまた。

私は「暗いところで待ち合わせ」の主人公ミチルの生きる事に対する考え方には一番共感できましたね。


もう少し乙一さんを読まれるつもりなのでしたらと「失踪HOLIDAY」がどちらかというと普通の小説ぽいので面白いかも。同時収録の「しあわせは子猫のかたち」はすごく切ない系です。
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この回答へのお礼

なるほど・・・そんな風に感じられる話もあるんですね。『ZOO』の中にもそんな感じの話あったかなぁ???もしかして短編集よりも長編の方が初心者には分かりやすいのでしょうか???
他の著書も読んでみようと思っていますので、その際にはmammaaiutoさんのご意見を頭の片隅に置きながら読んでみたいと思います。
乙一さんの魅力、丁寧に解説していただきありがとうございました。

お礼日時:2005/03/27 03:10

「sevens room」は、犬の収容所のことを設定にされていると思います。

もし、自分が犬の立場なら、この話のように、兄弟でも、せめて、兄弟だけでも助けようと思いませんか?乙一氏の非日常的な話がすきです。「石ノ目」をお読みになってはいかかでしょう?読めば読むほど、彼のピュア性を感じられます。人それぞれ、感じ方がちがうから、書き手も楽しいのでは? そうですね、やっぱり、不思議な気分になりますよね。

この回答への補足

「SEVEN ROOMS」読み直してみました!
始めに読んだときは、ミステリー小説のように、謎解きがメインで登場人物の心理描写等はおまけのように捉えて読んでいました。7つの部屋の謎とも言えないような謎は早々に分かってしまったので、中々理解に至らない主人公たちにしらけてしまいました。殺人鬼も大げさでわざとらしく、殺人の意図がみえないので「奥がない」と思ってしまいました。
でも、「犬の収容所」を見るような目線(読み手は初めから事情を理解しているという立場)で改めて読んでみたところ、何がなんだかさっぱり分からないといった登場人物たちの狼狽や恐怖がよく見えてきました。殺人鬼についても、殺人そのものが目的であるということがすんなり納得でき、その絶対的な力に対する登場人物たちの絶望もよく分かりました。そんな状況の中で変化していく登場人物の関係や心理状態・・・とても面白かったです!ひとつひとつの言葉も、前に読んだときよりも数倍の重みが感じられました。
読む視点を少し変えるだけで、本の面白さがこんなに変わるということに感動しました!他の話も読み直してみたいです。ただ、乙一さんの話は、私が読みなれていないタイプの視点が必要なようで、自力で視点の変換が出来るか自信がもてませんが・・・(^^;)がんばります☆

補足日時:2005/03/27 02:33
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この回答へのお礼

犬の収容所!?そんなことは思いつきもしませんでした。犬の収容所ってこんな仕組みなんですか?
なるほど。私はこの部屋のわけのわからない設定ばかりに気を取られていましたが、「きょうだいだけでも助けたい」という心情を中心に読んでみれば、違う印象を抱くかもしれません。もう一度読んでみます。
他の本はまだ読んだことがありませんが、おすすめしていただいて興味を持ちました。ピュアなんですか・・・ふむぅ・・・
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2005/03/26 23:54

はじめまして。


乙一氏の本は奥のない話が多いのは確かですが、
売りとしてはやはり”切なさ”です。
代表としては”君にしか聞こえない”です。
救いようのない話でも少し救いがあるのが特徴かと。
そしてあとがきの面白さ。
ZOOよりも個人的にGOTHがとても面白かったかと思います。
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この回答へのお礼

>奥のない話が多いのは確か
ふむふむ。やっぱりそう思う方もいらっしゃるんですね。

>売りとしてはやはり”切なさ”です。
ふむふむ。確かに切なさが感じられる話もありましたね。

>そしてあとがきの面白さ。
『ZOO』はあとがきないんです(>_<)今度チェックしてみます!GOTHも読んでみようかな。

ちょっと興味が湧いてきました。他の本も読んでみようとおもいます。ありがとうございました。

お礼日時:2005/03/26 23:46

乙一さんは、食べていくために本を書いている、と公言しています。

しかも、本を通して何かを伝えたいとかは全然無いらしいです。
なので、乙一さんの面白さは突拍子もない設定<「夏と花火と私の死体」で死体の視点で話が進む、など>や、騙し?トリック?<「GOTH」が代表かな>や、あとがき(笑)などではないでしょうか?
また白乙一のせつなさが好きな人もいると思います。

わかってもらえましたか?
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この回答へのお礼

>乙一さんは、食べていくために本を書いている、と公言しています。しかも、本を通して何かを伝えたいとかは全然無いらしいです。
なるほど~そういうスタンスの人なんですね。

>「夏と花火と私の死体」で死体の視点で話が進む
これは面白そうですね。今度見てみたいです。

ちょっと理解が深まりました。ありがとうございました。

お礼日時:2005/03/26 23:40

小説に限らず「面白さ」「楽しさ」「美しさ」というのは、言葉にできないものだと思います。


それができるなら、小説も音楽も絵画も彫刻も、不要ということになるし、言葉にしても、その面白さや楽しさや美しさは、実際に体験した人の半分も伝わらないと思います。
「体験」というものは、そういうものですよね?

結論:面白さが分かる人には分かる

乙一さんの作品は、特にその傾向の強い、ということではないでしょうか。
なお、分からないからだめ、とかそういう意味ではありませんので、お気を悪くなさらぬよう、お願いします。
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この回答へのお礼

確かに説明してもらっただけでは面白さを本当に実感することはできませんよね(^^)
ただ、一応説明することは出来ると思います。『こういう部分が切なく感じる』とか、『ここでこうなったところが意表をつかれて面白かった』とか。
私一人では気付くことの出来なかった読み方や視点をご紹介いただければ・・・と思って質問してみたのです。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2005/03/26 23:36

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