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「ある製品を200個取り出して検査した。9個が不良品であった。不良率を95%の信頼区間で求めよ。
正規分布と仮定する。」

という質問がありました。

二項分布を正規分布近似できるのは、確率質量の大きな「分布の中央部分のみ」で、裾野は全く合いません。
企業の統計屋としては、こんなことを教えられては、かえって迷惑です。
社内のSQC教育で、我々社内講師の説明が違うと言い出す輩がいるからです。

この問題は、理解不十分な教師の自作問題で、地雷を踏んでしまったのか。
(社会に出たときに使えるように、それらしき問題を作って、やらかしてしまった)
それとも、文科省としてこう教育しろ、と指導しているのか。
皆さんはどう思われますか。

私は、個人の教師の資質の問題だと思いたいです。
習っている学生にとっては不幸ですが、日本のレベルがこれだとは思いたくないです。


ちなみに、正規分布近似とClopperとPearsonの正確信頼区間を比較すると、

> # 正規分布近似では
>
> n <- 200
> p <- 9 / 200
> a <- 0.05
>
> z <- qnorm(1 - a / 2)
>
> p1 <- p - z * sqrt(p * (1 - p) / n)
> p2 <- p + z * sqrt(p * (1 - p) / n)
>
> p1; p2
[1] 0.01626964
[1] 0.07373036


> # ClopperとPearsonの正確信頼区間(Exact)で計算すると、
>
> n1 <- 2 * n * (1 - p) + 2
> n2 <- 2 * n * p
> m1 <- 2 * n * p + 2
> m2 <- 2 * n * (1 - p)
>
> # Lower
> p1 <- n2 / (n1 * qf(a / 2, n1, n2, lower.tail = F) + n2)
>
> # Upper
> p2 <- m1 * qf(a / 2, m1, m2, lower.tail = F) / (m1 * qf(a / 2, m1, m2, lower.tail = F) + m2)
>
> p1; p2
[1] 0.02078042
[1] 0.08370269


なお、QC検定では、ロジット変換、あるいは逆正弦変換して推定する問題が出ます。

質問者からの補足コメント

  • うれしい

    皆さん、自省の念を抱かせてくれるような、暖かいご回答ありがとうございます。

    日本の工業力、特に品質の低下を文科省や経産省のせいにせず、自分たちの努力が足りないと考えるようにします。

    そもそも、データの捏造・改ざんなどが頻発するのは、文科省のせいではないですよね。全数検査しろ、とか意味も無く言ってくる納入先に従いきれないからという理由もあります。

    そういう無理難題を言わないよう、また、統計学を正しく運用して品質を確保していくことを、工業界全体として取り組んで、統計リテラシーを上げていくことが重要だと感じました。

      補足日時:2022/06/17 13:34
  • みなさん、回答ありがとうございました。
    正解・不正解というたぐいの回答ではありませんので、すみませんが、先着順でベストアンサーを付けさせて頂きます。

      補足日時:2022/06/17 13:36

A 回答 (3件)

お怒りごもっともだと思います。


しかし、、、

まず、質問者様の怒りの鉾先は文科省を向いているようです。確かに文科省は様々な問題を沢山抱えておりますが、この問題の出典が明らかでない以上、責任の所在が文科省にあるのかどうか、は判断致しかねます。特に高校の場合、文科省認可の教科書以外のテキストを併せて用いることも多いですので、注意が必要だと思います。
また、一部の例外を除いて、高校では統計学を専門的には学びません。統計学が専門でない教員が指導することが多いと思います教育学部を卒業しただけで実学を経験せずに、疑うこともなく教科書通りに教えることしかできない教員も少なからずいます。ご指摘の問題を作ったのもその様な教員ではないかと推察します。
さらに、文科省の方針は一般的な社会人を多く育て上げることで、専門家を少数育てることではありません。(それが文科省の最大の問題なのかもしれませんが)ある意味で、教えている内容が実学から見るとズレていたり古かったりすることも多いと思います。(それを教え込まれる生徒たちが不幸だと言えば不幸なのですが。)

ですから、質問者様のご指摘は、現状においては仕方がない、と言えば、仕方がないことなのかもしれません。(だからと言って、改善を放棄してよい、わけではけしてありませんが。)
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

偏差平方和を(nー1)で割らず、nで割る分散を教えていることなど、積弊からか、ついつい不満を述べてしまいました。

ひるがえって、むしろ我々企業の側がもっと努力して、モノづくりニッポンの力を低下させないよう取り組まなければならないですね。

そのように前向きに考えることにしました。

お礼日時:2022/06/17 10:45

ご指摘の、前の質問に回答した者です。


いつも貴重な観点からのコメントありがとうございます。

確かに「偏っているな」と思いながらも、教科書などにある「二項分布を正規分布とみなせるための判定条件」
 np > 5
を満たしているなあ、と思って回答しました。

また、「ポアソン分布」と考えて、200回の施行で
 期待値 = 9
 分散 = 9 → 標準偏差 = 3
としてもほぼ同じ結果になるかな、と考えました。

勘違いや未熟者の間違いは、kamiyasiro さんなどが指摘してくれるものと思って回答しましたが、さっさと質問が閉じられてしまいましたね。

この質問板では、質問者が自分の欲しい回答が付くとさっさと閉じることが多いので、間違った答や一方的な答だけになるものが多いようです。


統計は、私も含めて「本質的に分かっていない」人が多いようです。
ここでの質問を見ていて、そう思います。
そして、他の数学の分野に比べて、回答する人が非常に限られています。
そんなお前が回答するな、と言われているのは百も承知ですが、「そうそう、そういう基本のところで行き詰っているんだよな」ということが経験上分かるだけに、「誰も回答しないのなら」とついつい拙い回答をしてしまいます。

かなりの人が大学などで「統計」を学んでいるはずなのに、どうしてこれだけ「分からない、躓いている、未熟である」人が多いのか、「統計の教育のしかた、教え方」が悪いのではないか、ということを常々感じています。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

いえいえ、前問に対するyhr2さんの回答は、全く正しいです。yhr2さんは悪くありません。

私は、問題の作成者に怒りのようなものを覚えたのです。

作成者は、たぶん、不良率を題材にすれば、現実感が増すよなあ、的な安易な感覚ではなかったかと思います。

私共、企業の統計屋は、品質問題で、日々これだけ苦労しているのに、ズカズカと土足で踏み入られたことに「何も分かっていないのに何様!」と思ってしまったのです。

不愉快な思いをさせて、すみませんでした。

お礼日時:2022/06/17 12:03

統計処理はこうやる、と言うやり方の1個を示してるだけで、実戦ではサンプル数を多くしないと合いません。


なので、ワザワザ「正規分布と仮定する」と言ってます。

そういう事を言い出すと、物理の問題はほぼ全滅になってしまいます。
空気抵抗などの摩擦は無視するとか、理想気体であるものとするとか、密度は均一であるものとするとか・・・・、キリが有りません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

わざわざ正規分布と仮定すると書いてあることが気に入らなかったのです。
(近似できる訳がないだろうとツッコミを入れたかった)

でも、私の言い分も、不当であるような気もします。
そこで、企業教育では、次のようにもっていこうと思います。

近似できる訳がないけど、近似できると仮定してやり方を教わったかもしれません。でも、皆さんが使う品質管理ツールはその値とは違いますよ。
もっと正確な方法を使って、不良率の信頼区間を出していますよ。

ちょっと意見が異なるのは・・・、
サンプル数を闇雲に多くするのは正しくありません。検査が破壊試験ならなおさらです。少ないサンプルで品質をどう保証するか考えるのが統計学です。

お礼日時:2022/06/17 11:53

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