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私は今ロシア語のassimilation(音の同化)について調べています。

後ろのobstruentの子音、つまりs,z,t,d,k,g,などが前のobstruetの子音に影響をおよぼして前の子音が変わる(ot doma →od doma)
のは分かったんですが、от мзду や из мченска はあいだにsonorantの子音であるmが入っているのに音が変わりますよね??(ot mzdy →od mzdy, iz mtsenska →is mtsenska)

だからといってsonorantが無視されるわけでなく、母音や流音とかが入っているときは音は変化しませんよね??
私が調べた限り、nを使った例が見つからなかったのですが、つまりnasalだけがunderspecificationされてるということになると思うんですが
これって鼻音が何か特別なんでしょうか?
また、ロシア語以外でnasalだけが特別な言語があったら教えてください。

A 回答 (3件)

とりあえず、この問題を取り扱っている論文をいくつか見つけました。

最新のものは2004年のようですね。
下の2つは筆者のHP上で閲覧できるみたいです。
Jakobson Roman 1956 Die Verteilung der stimmhaften und stimmlosen Gerauschlaute im Russischen. In Festschrift fur Max Vasmer, edited by M. Woltner and H. Brauer. Wiesbaden: Harassowitz.

Kiparasky Paul 1985 Some consequences fo Lexical Phonology. Phonology 2:85-138

Jaye Padgett 2002- Russian voicing assimilation, final devoicing, and the problem of [v]
http://people.ucsc.edu/~padgett/papers.html

I.Darcy, F.Ramus A.Christophe K. Kinzler E. Dupoux 2004
Language-specific effects in compensation for phonological variation
http://www.ehess.fr/centres/lscp/persons/darcy/

少しでも参考になればいいのですが。。。
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#1です。

遅くなりましてすみません。

私も個人的に調べてみましたが、この問題は言語学者の間でもかなり議論になっている問題のようで、いまだにはっきりした説明はなされていないようです(2003年時点までの情報)。

鼻音はふつう子音の有声化、無声化にはかかわりませんが、例にあげられたot mzdy →od mzdy, iz mtsenska →is mtsenska, -izm cumok →ism cumokのように鼻音をはさんで有声子音と無声子音が並ぶとき、鼻音の透明化が起こるというケースがあります(鼻音が無いもののように扱われる)。確かにこういった鼻音の透明化は起こるのですが、それがなぜ起こるのかは少なくともUnderspecificationではうまく説明できないようです。

ロシア語の鼻音は有声・無声で対立しないので(redundantなので作用しないはず)、何らかの条件で不特定に有声・無声に作用するといったような、アバウトな結論にとどめている学者もいます。

私は言語学が専門ではないのでこれ以上のことはわかりかねますが、この問題に関しては未だに「明解な答えが無い」ということになると思います。あんまりお役に立てずにすみませんm(__)m

この回答への補足

marchirdaさんにはほんとうに感謝しています。
もう一つ、経験者であるということですのでお聞きしたいのですが、НджаменаやНгултрумの前にот がついても同じようにтはdの発音になるのでしょうか?

補足日時:2006/01/13 21:48
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。よろしければ2003年までにはっきりした説明がされていないという情報がどこでわかったのか教えていただけませんか?

調べていただいてほんとうにありがとうございました。

お礼日時:2006/01/13 21:42

ロシア語の噪子音は無声子音と有声子音が対応して存在しますが、お互いに影響しあって有声化、無声化することはご指摘の通りです。



ですが、引用された例に関して一つ質問があります。
まず、от мздуに関してですが、мздаは前置詞отと結合すると現代ロシア語では文法的にот мздыになります。また、мздаは現代語としてはあまり用いられませんので、例として挙げられるのは適当ではないかもしれません。

またもう一つの из мченскаですが、мченскは一般的な単語ではなく固有名詞かと思われます(例外の可能性)。またчは無声子音ではありますが、対応する有声子音を持たないため、有声化はしないはずです。

鼻音であるн, мと躁子音の結合はきわめて少なく、質問者様が仰るようなmを挟んだ有声化・無声化の例は発見できなかったので、よろしければ引用例のソースをお教え願えますか?わかれば詳しく調べることも可能かと思います。

以上、補足をお願いいたします。

この回答への補足

回答ありがとうございます。
すいません、ちょっとパソコンに疎いもので、ソースというのがなんなのかよく分からないのですが、この例が出てたのはThe handbook of phonological theory という本です。あと、the russian data というPDFのファイルにも載ってました。
あとはこの例の他にも例えば~izm の後ろにsumokなどの無声で始まる単語がついた場合もizmのzはsの発音になるとロシア人が言ってました。
こんなので補足といえるのかどうかわかりませんが
よろしくお願いします。

補足日時:2006/01/10 12:45
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