No.2
- 回答日時:
会社法の観点から解説します。
資本金とは「会社の財産を確保する基準となる一定の計算上の数額」をいいます。株式会社では,株主は引受価額を限度とする間接有限責任しか負いませんから会社債権者が万が一の場合に当てにすることができる財産は会社財産しかありません。そこで法は,資本金に見合うだけの会社財産が確保されていなければならないという原則を立てているのです(資本充実,維持の原則)。つまり,資本金は入れ物・枠組みであり,会社財産はその中身という関係になります。
近々施行される会社法では設立時の最低資本金規制は撤廃されています。1円でもよいということです。
資本金と関係するのは市場の取引価額である株価ではなく,株式の対価としての会社への払込・給付額で,その全額を資本金の額とするのが原則ですが,2分の1までの額を資本準備金として資本に組み入れないことができます(445条)。
自己株式は例外的な場合にしか取得できないのですが,もし自社株を会社財産として持っていれば,自分の会社の株価が上がれば,それだけ会社の資産の額が増えるということになるのでしょう。しかし,このことと資本金の額とは関係はありません。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
資本金は、いわば会社の元手となるお金のことです。
たとえば、会社を設立するぞ、といった時、事務所をおく建物や土地がなければいけません。
製造業なら当然、工場の機械設備、それと原料が必要です。
まずは、それらをいったん買い揃えなければなりませんが、たいていは、会社を設立した人が個人資産を持ち出し、現金等を用意して手当てします。その元手が資本金です。
資金が足りない場合は、銀行から借金します。この金額は、借入金として、負債の部に計上されます。
小さなお店ならば、小額で済むでしょうが、鉄道・電力などは多額の資本金が必要になってきます。
つまり、業種や会社規模によって必要となる資本金が異なり、売上高、総資産と同様に、会社の規模を示す代表的な指標となっています。
株式を公開している会社の場合は、必ずしも「資本金=会社の規模の大小」とはなりません。
特に株価が高く、何回も時価発行増資を繰り返してきた会社がそうなります。
時価発行増資とは、たとえば額面1株50円の株式を、株式市場の時価で発行し、投資家に買ってもらうことです。
当然、株価が高い会社ほど多額の資金を市場から手に入れることができます。
企業活動のルールである商法ではこうして手に入れた資金の1/2を資本に組み入れることができるため、会社の規模の関係なく資本金が膨れ上がってしまうということになります。
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