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高校の時から地学が好きで、大学は理学部の地球学科に進みました。現在は2年で、これまで地質学を中心に勉強をしてきました。悩んだ末に、地震学の分野に進もうと決心し、研究室に入るまでに独学で勉強しようと図書館で地震学の教科書を借りてきたのですが・・・困ったことに内容が難しくて理解できません。宇津徳治さんの『地震学』というとても有名な教科書なのですが、数式の物理的な意味が理解できないのです。

そこで、もう少し内容が初歩的な教科書等があれば教えていただけないでしょうか?
また、地震学に必要な物理や数学を学ぶためには、どのようなことを勉強すればいいのでしょうか?

ちなみに、インバージョンによる地震波の解析などに興味があります(現時点では全く理解できません)。

A 回答 (2件)

宇津先生の本は真面目に読むと挫折します。

4章くらいから読むのがよいでしょう(そのときヘルグロッツ・ウィーヘルトのインバージョンは理解しようと張り切りすぎないこと。難しすぎます)。また辞書のように調べものに使うのも手です(ですから図書館で借りるのではなくできれば購入しましょう)。
地震波解析に関心がおありなら、
菊池正幸『リアルタイム地震学』、東京大学出版会
は必読です。そこまで難しくないのでこちらから読んでみてはいかがでしょう?ほかには
日本地震学会地震予知検討委員会『地震予知の科学』、東京大学出版会
なども最近流行っているおすすめの本です。
ただ地震学は最近までまともな教科書がない分野だったので、日本語の古典的名著はほとんどありません。英語が得意なら『Solid Earth』『Seismology』などのまとまった教科書はいくつかあるのですが。(ちなみに『Quantitative Seismology』は名著ですが院生向けです)
あるいはウェブ上にも教材が転がっています。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/geod-soc/web-text/top/mo …

地震学も物理学のひとつなので、
和達三樹『物理のための数学』、岩波書店
後藤憲一ほか『物理応用数学演習』、共立出版
は役に立ちます。理系の学生ならできれば購入しておきましょう。それに加えて弾性体力学や流体力学が必要です。ただしうっかり土木工学の本で弾性体力学を学んでしまうと、地震学と流儀が異なるので混乱します。数式を用いて本格的に地震を勉強するには、やはり授業で学ぶのが一番よいように思います。

ところで地震学は理論よりも実際の現象を説明する形で発展してきた面が大きく、さまざまな地震やその現象を知るのはよいことです。気象庁、防災科学技術研究所、USGS、IRIS、東大地震研究所などのサイトをしっかり見てみるのも意味があると思います。
http://www.jma.go.jp/jma/
http://www.hinet.bosai.go.jp/
http://earthquake.usgs.gov/
http://www.iris.edu/
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/index-j.html

最後に、さまざまな地震をインバージョンで解いたリストを挙げておきます。専門的な内容で初心者には難しいですが、上で挙げた『リアルタイム地震学』を読んだら少しは分かると思います。
菊池・山中 http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/sanchu/Seismo_Note/
八木 http://www.geo.tsukuba.ac.jp/press_HP/yagi/seism …
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この回答へのお礼

とても丁寧に答えていただき、本当に感謝です。やはり私にはまだまだ宇津先生の本は早かったみたいですね・・・。『リアルタイム地震学』やその他の物理学の本を読んでみようと思います。ありがとうございました。

お礼日時:2008/02/26 09:14

No.1です。

誤植がありました。失礼。
(誤)菊池正幸 → (正)菊地正幸
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