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私は中1ですが恥ずかしいながら、
いまいち「暫定税率」の意味が理解できません。
ニュースを見ているとその話題ばかりで、
もっと詳しくなりたいと思い、
サイトで調べてみましたが
どの説明もピンとこないです。
どなたか、分かりやすい説明をお願いいたします。

A 回答 (3件)

 こんばんは。



 ご質問で使われている,ガソリン(揮発油)税の「暫定税率」とは,「租税特別措置法」(以下,略して一般的に使われている「租特法」と書かせていただきます)の中で定められている,本来のガソリン(揮発油)税の税率より高い税率のことです。

◇「租特法」とは
・「租特法」は,国(政府)にとって便利な法律です。
 この法律で,今回話題になっている,ガソリン税をはじめ,約300もの税金の特別措置が決められており,本来の各種の税金に関する法律をいちいち改正しなくても,「租特法」で「○○法を1年間・・・・する」という条項を付け加えると,自由に税金を上げたり下げたりできる仕組になっています。

・かつて,景気対策として「2兆円減税」がありましたが,その時も,所得税と地方税を減税するための手法として,「所得税法」や「地方税法」などには一切手を付けず,「租特法」で処理されました。
 「所得税」や「地方税法」を改正するとまた何年か後に,同じ法律をもとに戻す手続きが必要になりますが,例えば「所得税法」でしたら「租特法」で「所得税法を1年間・・・・する」という条項を付け加えると,手続きは1回で済む訳です。

◇「租特法」の問題点
・「租特法」により,いろいろな税金を「軽減」したり「増税」したりしているわけなのですが,もっと問題なのは「軽減」の方はちゃんと「当分の間」で終わっているのに,「増税」の方はほとんどが長期化しているということです。

・今回のガソリン税のほかに,軽油取引税,自動車重量税,自動車取得税などなぜか自動車と石油関連が多く「増税」されたままになっています。
 やはり,税金が足りない時には「取りやすいところから」というのが政府の常套手段で,最初は「当面の間」のつもりがいつのまにか「税収に不可欠な税率」と化している訳です。

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 以上が,一般論で,以下,今何が議論されているのかと言いますと,

(1)ガソリン税の暫定税率が廃止されると,約1兆4,200億円の減税になるわけですが,逆に言いますと,それだけの財源がなくなるわけです。
 つまり,今の国民生活のレベルを維持するためにはとりあえずは,これだけのお金が余計にいるという財政構造になってしまっている訳です。
 あまりにも長く,こうした暫定税率による税収を前提として国の財政が成り立っていたわけですから,急に元の税率に戻すことは,現実的ではないということです。

(2)つまり,ガソリン税の暫定税率が利権の温床になっているとしても,まず,利権を無くして,ガソリン税の暫定税率が必要でなくなる財政や政治構造を作ってからでないと,結局は,他の予算からガソリン税の暫定税率で減った予算にシフトすることになり,国民生活に影響が出ることになるということですね。

・「鶏が先か,卵が先か」見たいな話ですが,
 民主党は「暫定税率を無くせば,無駄や利権がなくなる」
 自民党は「一般財源化すれば,無駄や利権を徐々に無くせる」
と言っている訳です。
 前者が正論,後者が現実論というところでしょうか。
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中一で興味をお持って調べてみるなんて、すばらしいですね。


私なんて、ニュースなんて気にも留めてませんでしたし(笑)

さて、本題ですが、今話題になってることに関しては#1さんが簡潔に述べられている通りです。
しかし、それは一面だけであり、「暫定税率」を決めている「租税特別処置法」というのは、あらゆる税にかんして、「暫定的な処置」を決めています。

見るだけで頭がこんがらがって、チンプンカンプンですけど、一応その法律の文章をリンクしておきますね。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S32/S32HO026.html

まぁ、細かく見る必要はありませんがとりあえず総則(趣旨)をみると、、、

「この法律は、当分の間、所得税、法人税、相続税、贈与税、地価税、登録免許税、消費税、酒税、たばこ税、★揮発油税、地方道路税、石油石炭税、航空機燃料税、自動車重量税、印紙税その他の内国税・・・(中略)特例を設けることについて規定するものとする」

となってます。
で、ニュースで話題のガソリンは★を付けた「揮発油税」が関係してきます。
で、この法律のなかには、「ガソリン税」みたいに「税を上乗せ」しているのだけでなく、「減税処置」といって、「税を割引」してくれているモノも含まれます。

ニュースは目先の「ガソリン税」についてしか教えてくれないので、見逃されがちですが、、、。

で、「3月31日」に期限が切れると、当然「ガソリン税」は下がったけど、同時に「減税が戻って値上がり」する税もあったわけです。
なんで、「経済的に大混乱」が予測されてました。
政治家もそこまで愚かではなかったらしく、一応「ガソリン以外は法律を2ヶ月延長」といういわゆる「つなぎ法案」ってのが、ギリギリの3月31日に可決され、当面はガソリン以外の混乱は避けられたようです。
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080331AT3S3 …

とまぁ、与党さんが「租税特別処置法」なんてのを「一まとめ」にしてたもんだから、大混乱が予想されてたんですね。
それもあって、いろいろ綱引きやってたわけですが。
これをきっかけに、一つ一つの税について別々に法を制定してほしいですけどね。
(まぁ、期限が切れるギリギリまでほったらかしてた野党も何やってんだかって感じですけど)

でも、これで「政治なんて」と思わず、ちゃんと興味を持ち続けてくださいね。
政治を変えるのは、国民一人一人なんです。
それが民主主義ってもんです。
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この回答へのお礼

すごく分かりやすく説明してくださって...
本当に、「それぐらい知ってろ!!」って感じですよね(涙)
なんかすごくわがままな要求でしたが
これほど詳しく...
本当にありがとうございました!!!!

お礼日時:2008/04/01 21:06

こんばんは


暫定 → 一時的 という意味

税というのはすべての物ににかかっていますが、その本来の税率に更に、一時的に上乗せしているのが、今騒がれている暫定税率です。
暫定税率の中には、
揮発油税  本来は1リットル24.3円のものが暫定税率48.6円でした。
地方道路税
自動車取得税
自動車重量税
軽油引取税  がありますが、今回下がったのは揮発油税です。

この暫定税率は1973年に起きたオイルショックの時に決められたあくまでも一時的のものでした。
この時は、第4次中東戦争のため、石油の価格が急騰したり諸物価があがったり、経済が混乱しました。 
国内には「省エネ」という言葉が流行り、そのために深夜放送が自粛されたり、夜、街からはネオンが消えるなどのことが起りましたが、それと同時に、省エネのために石油を節約し、消費を押さえる狙いとしてガソリン税などの税率を更に上乗せする暫定税率がもうけられました。
今はいつの間にか、街という街は昼のように明るく輝き、一家族複数の車を持つ時代です。それなのに、相変わらず恒久的(永久的)に税を課そうとする事に野党は反対しているのです。
ですから、福田首相が暫定税率と環境問題を結びつけるのは少し筋違いですね。
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