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企業と違って、病院の組織ってどのようになっているのですか?

・「うちではこの薬を採用しよう」
・「病院内の人事はこうしよう」
・「この人を昇給させよう」
・「この設備が必要だから購入しよう」とかいろいろ…

患者さんの治療以外で、組織的な(経営的な?)決定権って、やはり院長先生が一手に握っていらっしゃるのでしょうか。婦長さんや、その他会社の役員に当たる人の存在などあるのでしょうか?

お医者様、看護婦さん、MRの方などがご存じなのでしょうか?
良ければ病院の規模と共にご回答いただけると助かります。よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

【大学病院】


■最高意志決定機関(大学から出された希望を受け入れるかどうか決める・・・予算など)
国公立)その監督するところの議会
私立)その監督するところの私立大学(学校法人)の理事会

■実務的な意思決定機関
<大学外>
2)国公立であれば担当の役所 私立であれば担当の理事会
<大学内>
3)教授会(大学としての希望を決める)
■実務的な大学内での検討や意志確認
4)教授会および教授会が定める別の会合(医局長会議など)

例えば「新病院に関するシステム」を考える場合、教授会でまず実務レベルでの検討機関を設置(各科代表~人集めて、…検討会を設置、その結果を再度教授会で検討、教授会での決議事案を大学側の意志として上位の機関(国立であれば文部省、公立であれば市役所の担当部署へあげて、こちらから議題としてまとめて提出し議会で審議、議決されたら予算がつく…こんな感じです。

病院内の人事は2)3)で決まるものがほとんどです。
もちろん新規採用など予算が要るものは1)が決めます。
例えば看護婦さんの配置は2)が決めていますし、医者の配置は新しい教授の選択(認可は2))3)でしています。もちろんその上位の異議があれば覆されることもありますが…不正を行った職員の罷免など2)3)が十分に機能しなければ1)で行われることもあります。
昇給に関しては先に述べたとおり職務規定と給与規定に照らし合わせて決まっています。給与規定を見直すのは1)2)での仕事です。

薬の採用は3)4)での作業がほとんどです。前にミドリ十字の問題がありましたが、これも上位の立場のものが異議を唱えれば変わります。議会でミドリ十字製品追放が決定→大学病院から製品撤去など

設備・備品は予算によります。小口経費でまかなえるものは多くは現場で決めているはずですが、大きな設備に関しては予算が別に必要ですので1)が必要になります。

大学病院内での医局というのは同じ分野で仕事をする医師のギルドであり、ギルドの長であり最高権力者が教授であるという図式です。ですので、<大学内では>それぞれの部門の教授があつまった教授会が最高意思決定の機関となります。

【医療法人】
法人には上記での議会にかわり、理事会の設置が義務付けられていて形の上での最高意志決定は理事会がすることになっています。
1)理事会…理事長=院長、理事が院長の家族などであれば実質1)2)は院長が決めることになりますね。
2)院長・事務長
3)4)担当部長医師や勤務している医師全体の会合、担当看護婦の会合そのた担当職員部署ごとの会合

【個人医院】
1)2)院長=医師=経営者
3)4)院長+職員

もちろん世論や経営的な見地から1)→2)3)4)というように指示が下り、検討結果がうえに上がるという図式も存在します。
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この回答へのお礼

非常に詳細なご回答、ありがとうございました!謎だった部分がよく理解できました。
名称や区切り方が、病院ならではという感じですね。
病院の情報って、患者として自分の身に関わる部分くらいしか知らなかったので、(企業に勤めるサラリーマンとして?)病院を違う面で理解することが出来ました。今度から、医療関係のニュースを聞いてもちょっとだけ広い見方が出来そうな気がします。
丁寧で的確な回答をいただき、助かりました。ありがとうございました。

お礼日時:2002/12/19 09:10

#2のkero-ponです。


病院も一般企業同様、組織が大きくなるときちんと組織で
運営されておりますね。それは一般企業も同じ事とおもいます。でも、医療機関ってグレーで独裁的なイメージがあることも否定はできませんね。ドラマの影響があるのではないでしょうかね。国公立大学病院も私学もおんなじですよ。企業病院とて同じこと。
ただ、意向として医者の意見が予算的にも潤沢・通りやすいのは事実です。それに、大学病院と言えば、「医局」の存在が病院のみならず、社会的に大きい存在です。
使いやすい機械器具、使いたい薬品、診療に都合の良い人員配置などなど。でも、これとて病院という組織、なにをするための組織なのかをよーく考えれば、まあ、当然といえるのではと思います。
その辺が、特定個人(医者)の思うがままという悪いイメージにつながっていると思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます!
なるほど、確かに大学病院はなんだか「恵まれてる」ていうイメージがあります。
病院の種類の違いに見られる傾向なんて、医療関係に知り合いのいない私にとって、こんな場で教えてもらえる情報ならでは!です。
先日図書館でいろいろ本を読んでみたりしたのですが、このような情報とミックスすると理解も深まります。
2度にわたるご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2002/12/19 08:45

個人医院は院長が全ての決裁権を握っています。


当たり前ですが院長=経営者の場合ね。

民間病院の場合
院長=経営者の場合は個人医院に準じますが、個別に事務長に専権が与えられていたり、医師が複数いる場合は「医局会議(医師が参加する)」「部長会議(部長医師が集まる)」「婦長会議」…とあってそれぞれに関連する議題と要望が提出・採決されて院長へ上げられるはずです。昇給などは個別のものは除いて通常「職務規定」「給与規定」などが定められていますからそれに従って当てはめられるだけですよ。

公立病院の場合、給与や待遇は所轄の自治体で決まっています。院長といえども管理職のひとつに過ぎず、規定された決裁権以外は権利がありません。予算執行にも自治体ごとに規定がありそれに従って行われるだけですし、大きな設備機器などは議会で予算が通過しなければ購入できません。購入希望を出すのは院長ではなく病院所属の医師の会議での総意です。看護に関わる機器であれば(ベッドやお風呂の設備など)看護婦会議での総意です。市民病院の場合、経営者にあたるのは市・町・村長ですが、あくまでも議会の意志で決まります。採用薬剤については医療に関わることなので医師の総意と薬剤部(薬剤師)の意向によります。あくまでも合議制であり誰かの専権というわけではありません。これについても予算の都合で希望はあれども認められないことは多々あります。公立病院の場合、握っているのは議会と予算ということでしょう。

それぞれ自営業の場合、個人企業(非上場)、お役所と当てはめればそのまんまです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
詳しい解説で参考になりました。公立病院でも、病院の方から何らかの意思表示をしてそれが認められる、というパスがあるのですね。

#2の方へのお返事部分で書かせて頂いたとおり、大学病院や医療法人の位置づけあたりについても、ご存じでしたら教えていただけると幸いです。

お礼日時:2002/12/18 13:36

まず民間医療機関の場合ですが、


個人経営の医院・診療所・クリニック規模だと院長が全権持つようです。ただし、小さくともグループ経営の場合は上位の管理組織が決めてる様です。薬品、人事、設備すべて当てはまります。

公立の場合は、公務員ですので人事は自治体任せです。要望は出せるようですけど。薬品・設備も同じですが予算内であれば病院事情が通ります。病院規模には関係ありません。

一言に医療機関といっても、色んな設立母体がありますのでこのくらいしか言えませんね。事情は千差万別です。
民間企業とちがって、専門職集団なので、専門職のトップが一同に会する経営会、委員会で決定するようです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
グループ経営の場合は管理組織があるのですね。

医療法人、とか大学病院なんかはどこにあたるのでしょうか?医療法人は民間医療のカテゴリに入るのですよね、きっと。

大学は…国公立大の場合だと公立、私立大の場合は民間医療のパターンに当てはまるのでしょうか?

お礼日時:2002/12/18 13:26

私の夫は、MRしてます。


医薬関係ではないので、患者さんには直接関係ないものを売っています。
総合病院の検査部門に出入りしているんですが、
そういう部門の決定権は、やはりその部門のトップ(検査部長とか)が
決定するようです。
ほとんど公立の病院なので、入札制度をとっていて、
誰がトップをやっても公正に決定されるようになっているようです。

公立の総合病院の場合。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
器具・設備などに関わる部分は、それを扱っている部門が権限を握っているということなのですね。なるほど。
公立の場合は入札制というのがあるのはおもしろいですね。参考になりました。ありがとうございました

お礼日時:2002/12/18 13:19

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