電磁石の吸引について以下の現象の理由がわかりません。
何か分かれば御教授下さい。
(1)電磁石に電流を流して金属を吸引する。
(2)電流を遮断する。
(3)電流を遮断して、電流値が0になった直後には金属が離れない。
(4)電流値が0になってから数十msec後に金属が離れる。
(金属の離れは、金属の離れによって生じる逆起電力を測定し確認)
(3)(4)の電流値が0になった直後に金属が離れずに、その後離れるのが分かりません。
残留磁化の影響で電流値が0になっても離れないならば、その後離れるのはおかしいのでは?と思いますし。
思い当たることがあれば何でも良いですので御教授下さい。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
磁気が直ぐには消滅しないからです
磁気の消滅速度は磁性体の性状によります
ほとんど消滅しない金属を磁化させれば永久磁石が出来ます
>残留磁化の影響で電流値が0になっても離れないならば、その後離れ>るのはおかしいのでは?と思いますし。
新平家物語の冒頭を思い出してください
祇園精舎の鐘の声…
御回答有難う御座います。
時間が立てば、磁区が磁化前の状態に戻ってしまう
ということですね。
磁路内に空隙が有る場合の方が磁区の戻り(脱磁)が
早いと思いますが、これはどのような理由でしょうか?
空隙の消費される起磁力が大きいのが原因だと思いますが、
それがどういう理由で、脱磁を早めるのか分かりません。
もし脱磁速度の理論・計算が記載されているWEBページを
御存知でしたらご紹介下さい。
No.2
- 回答日時:
ヒステリシス・ループと言うものがあります。
磁気のお話には最初の頃に出てくる有名な絵(図)です。
それを見られることをお勧めします。
それを見て、更に疑問が出られたなら、もう一度質問を・・
御回答有難う御座いました。
ヒステリシスループは、磁化力Hの増減に対して磁束密度Bが
変化すると読めます。
(1)電流値が0になっている状態では、磁化力Hは0ですよね。
(2)電流値が0になった時点で金属が離れないということは、磁路の磁束 密度は0ではなく残留磁束密度が生じているということになります。
(3)しかし、その後、金属が離れるということは、磁束密度が減少したと
考えられます。
(3)では、磁化力Hが変化していないのに、磁束密度が変化しているよう
と考えられます。この理由が分からないのです。
よろしければ理由をご教授下さい。
No.3
- 回答日時:
考えられることは二つあるように思います。
ひとつは、電磁石というコイルの電流を瞬間的に0にすることは普通は
難しいものです。逆起電力が発生して、コイル内の電流変化を妨げる
作用が起こります。高圧の逆起電力を許す回路ならコイルの電流は
すぐ0に戻りますが、逆起電力防止回路がついていると、コイルの電流
は0になるのに時間がかかります。
コイルと抵抗の時定数 τ= L / R (L:インダクタンス、R:抵抗)
が電流減衰の目安になります。(正確には指数関数的に減衰します)
もうひとつは、磁化が0になっても直後に鉄片が離れるかどうかです。
残留磁化は完全に0ではないはずなので、鉄片の自重との差だけが
鉄片を離れさせる原動力となります。これは力としてはわずかかも
しれません。
そして、鉄片と電磁石との間に空気が割ってはいるための時間も必要
です。数10msecという時間はこれらの結果として出てくる現象の
スピードとしてみると、あり得る時間ではないでしょうか。
質問では「金属」というところを勝手に「鉄片」と言い換えてしまって
いますが、電磁石の大きさや「金属」の質量や吸着方向などが解らない
ので一般的なイメージでの話です。
回路は「高圧の逆起電力を許す回路」になっております。
また電圧・電流を同時に計測しており、電流が0になってから
しばらくの時間(数十msec)金属が離れないことを波形から
確認しております。
御回答ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
NO2です。
その様に原則的な所と言うのは詰めたことがないので、詳しくは分からない・・が正直な所ですね。
が、色々と想像は出来ます。
電磁石と言う事ですから、鉄心は軟鉄の筈ですね・・
軟鉄の構造(構成)を詳しくは調べたことがありませんが、永久磁石と違って、磁力が時間とともに、落ちる(下がる)事は知られています。
でないと、電磁石を利用した装置の場合困りますしね。
また、極端に磁力が落ちない場合は、永久磁石と言われることでしょう。
では、永久磁石は名前の通り本当に永久に・・なのかと言えばその様なこともないでしょう。
あくまで比較・時間をどれ位の単位で見るかのか話であって、永久磁石でも磁力は落ちることでしょう。
では何故その様な差が生じるかと言えば、軟鉄と磁力鋼の間には、磁力を保つ何らかの成分の差がある、その成分の作用としか言い様がありません。
軟鉄には、その磁力を保つ成分が少ないだけ・・
で、徐々に(あるいは急速に)磁力が減少すると言う事だと思います。
で、現在吸い付けている物体・・多くは鉄・・の重さと、磁力の均衡が破れれば後は落下するだけでしょう。
この様な磁性体の研究をされた結果がMK鋼であり、その他の磁鉄鋼であると思います。
理科年表も見ましたが、計算式は乗っていなかったですね。
どうか、計算式などを見出されて、より良い磁性体などを探されてくださいね。
根源的な問いは、一般人(もちろん私の事です)は見落とすか、最初から疑問にも思わない、その様なものだと思ってしまうものです・・
その様な所を詰めると、大発見がある様にも感じます。
御回答ありがとうございます。
電磁石はこれまでも使用していましたが、
今回のようなケース(データ)は初めて
見ました。
WEBで調べてみると「消磁・脱磁・減磁」という用語がキーワード
ですね。ただWEB上には交流消磁などの大雑把な理論はありますが、
消磁速度に関する理論(例えば、影響因子は何かなど)を細かく
説明したものはなさそうです。
データからはある条件によって、脱磁速度が変化しているので
今回のケースを自分なりに整理して、文献etcを読む際のアンテナを
強くしておくくらいしかなさそうですね。
No.5
- 回答日時:
熱運動です。
冷却した物質は冷却をやめてもすぐには常温に戻らないのと同じです。
電磁石で磁化(多くの小さな磁区を一方向に強制的にそろえる)されたものが元に戻るには、エネルギーが必要です。それは周囲の環境から供給される熱エネルギーです。そのエネルギーが供給されるまで磁化が続きます。
これを使った極低音の冷却法に断熱消磁という方法があります。
御回答有難う御座います。
断熱消磁について調べて見ました(Wikiですが…)。
常磁性体を1K程度の低温まで冷却し、その後断熱した状態で「磁場印加」→「磁場を切る」の操作をすると、電子スピンがばらつくことに
よるエントロピー上昇分だけ常磁性体がさらに冷却されるのですね。
磁区(電子スピン)を戻す因子は、熱エネルギーだけなのでしょうか?
WEBを読むと、衝撃でも戻るなどの記述もあるのですが、これも衝撃→
ほんのちょっと温度上昇が原因なのでしょうか?
よろしければ御教授下さい。
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