プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

こんにちは、いつもお世話になります。

現在、ムアコック著「紅衣の公子コルム(Corum)」という洋書を翻訳本と共に読み進めているのですが、

その中でこんな文章がありました。

千人の敵騎馬軍団が迫る中、見るからに獰猛な相手に、和平交渉の為に何度も叫んでも全く返事が得られなかったのを受けて、登場人物の一人が言ったセリフ。
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'They might be dead men for all they'll respond.
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(第一部10章千の剣(A Thousand swords.)より)

直訳を考えてみると、
「全員返事をするところをみると、あやつら全員死人かもしれぬ。」
という『?』な文になってしまいます。

翻訳本では、 斉藤伯好訳 ハヤカワ文庫
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「やつらはまるで死人のように一言も答えようとしない。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

になっていました。どうしてこういう訳になるのでしょうか?

教えてください、よろしくお願い致します。

A 回答 (4件)

>'They might be dead men for all they'll respond.



 「all」という言葉は、使われ方によって「少なさ」を含意する場合があります。

 例えば、「This is all the money (that) I have.」と言えば、「これが私が持っているすべてのお金だ。」という訳ができますが、そこには「私の持っているお金はこれだけしかない。」という「少なさ」を表す意味が含まれています。

 また「for ...」には「considering ...」の意味がありますので、「・・・を考慮すると」という訳ができます。

 そこから「for all ...」を考えると「・・・する少なさを考慮すると」という訳ができそうです。「all」の後には関係代名詞の「that」が省略されていると考えられます。

 以上のことから、お尋ねの英文の訳としては、まず「彼らの反応がほとんどないことを考えると、(彼らは)死んでいるのかもしれない。」というものが考えられます。

 この日本語訳は「【ある現象】に基づいて【書き手が推測】をしている」という順序になっていますが、この流れを逆にして「【書き手の推測】に基づいて【ある現象】を説明する」という順序にしても、それほど大きな意味の違いは出て来ません。

 したがって、「彼らは死んでいる(と推察できる)から、反応をしないのだろう。」という日本語訳も可能ではないか思います。

 日本語訳としてはどちらでも良いと思いますが、「前者」の訳は少々理屈っぽい感じがしますので、話の流れがよりスムーズで自然な感じになるようにと考えて、この本の訳者は「後者」の訳を選択したのではないでしょうか。

 ご参考になれば・・・。
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この回答へのお礼

達人いつもお世話になります。御蔭様で、「半身」は読了しました。

>「all」という言葉は、使われ方によって「少なさ」を含意する場合があります。

これは、大発見!!!!!! ご回答いただく度に目からウロコが落ちています。

<そこから「for all ...」を考えると「・・・する少なさを考慮すると」という訳ができそうです。「all」の後には関係代名詞の「that」が省略されていると考えられます。>

なるほど、thatが省略されていたのか、、。 まだまだ、省略には惑わされます。

<日本語訳としてはどちらでも良いと思いますが、「前者」の訳は少々理屈っぽい感じがしますので、話の流れがよりスムーズで自然な感じになるようにと考えて、この本の訳者は「後者」の訳を選択したのではないでしょうか。>

本当に勉強になりました! 流石!流石! 達人です。

ありがとうございます。これからも、よろしくお願い致します。

お礼日時:2009/06/18 11:50

追伸です。



私とgoogoo1956さんとは、ほぼ同じ解釈ですので、少し安心しました。

接触節=目的格の関係代名詞の省略パータンです。

ジョークっぽく訳すと。

「あいつら死んでんじゃねーの。なーんも言わねえし。」という感じですかね。
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この回答へのお礼

再度のご回答ありがとうございます。

>「あいつら死んでんじゃねーの。なーんも言わねえし。」という感じですかね。

この訳には大爆笑しました。 設定が下町だったら、こう訳されていましたね!

本当に分かりやすいご回答ありがとうございます。

お礼日時:2009/06/18 11:53

難しいですね。



まず、mightは、仮定法でしょうね。実際には生きていることを前提にしていますので。ですから、前半は、「まるで死人のようだ」という訳になるわけです。

for all~で「~にもかかわらず」という慣用句がありますが、その場合、その後ろは名詞相当語句になるはずなので、この場合は、別の解釈をすべきでしょう。

私の解釈は次の通りです。

forは判断根拠を表しています。

allは先行詞で、they'll respondが接触節です。respondは「答える」ではなく「反応する」の意。willは固執を表しています。

例 The door will not open.「どうしても開かない」

よって、直訳は、「彼らがどうしても固執して反応するそのすべてのしぐさ(=無言という反応)から判断すると、まるで死人のようだ。」となるわけです。

正直、自信はありません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

<まず、mightは、仮定法でしょうね。実際には生きていることを前提にしていますので。ですから、前半は、「まるで死人のようだ」という訳になるわけです。>

なるほど! どうも、このmight beや、 may beという言葉は、「かもしれない。」と脊髄反射してしまい、、、よく間違えてしまいます。

<allは先行詞で、they'll respondが接触節です。respondは「答える」ではなく「反応する」の意。willは固執を表しています。>

なるほど! willもrespondもそんな意味があったんですね!

<よって、直訳は、「彼らがどうしても固執して反応するそのすべてのしぐさ(=無言という反応)から判断すると、まるで死人のようだ。」となるわけです。>

なるほど、これなら、翻訳本と同じ文意ですね!

やっと、分かりました、ありがとうございます。

お礼日時:2009/06/18 11:32

for all ~~~   で  ~~~ にも拘わらず



という意味があるのですが、

訳としては

彼らがどう返事をしようと  (for all they will respond)

もう死に体なのかもしれない (they might be dead men)

====


前後を読んでいないので何とも言えませんが、

1)  もう和平交渉に応じる力も残っていない 

とも取れるし

2)  彼らが是と言おうが、非と言おうが、彼らは殺戮される運命にある

とも取れると思います。
文脈で判断して下さい。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

今回の質問はどうやら、他の回答者様達のご回答が正解のようです。

しかし、for allの成句は、今迄知らなかったので、勉強になりました、ありがとうございます。

お礼日時:2009/06/18 11:26

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