アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

 日本語を勉強中の中国人です。

 「ご参考になさってください」という文は正しい敬語の使い方をしているでしょうか。

 日本の方から次のような添削意見をいただきました。皆様はどうお考えでしょうか。

 △「ご参考になさって」→「参考にして下さい」 ●「ご」は丁寧語、尊敬語です。「なさる」は尊敬語です。両方を同時に使うのは良くないと思います。また、尊敬の表現として「ご~になる」という使い方があるようです。
 ※例:「先生が本をご覧になる」
 ※参考:くわしい国文法、文英堂
 敬語は日本人でも悩みます。ですので、「参考にして下さい」。

 また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

あなたの質問文の日本語の素晴らしさに敬服いたします。


当方、敬語については一応の専門家です(研究者ではありませんが)。

「ご参考になさってください」は正しい敬語ではありません。
その理由を以下に詳しく説明します。
難しくて理解できない部分があれば回答に補足を付けてください。
追ってその部分を解説します。

「ご参考になさってください」の元の形は、
「参考にする」の連用形「参考にして」
 +物を与えるの意味を持つ動詞「くれる」の命令形「くれ」
 =「参考にしてくれ」です。

これを敬語にする際、
(1)「参考にして」までの全体をひとつの動詞と捉えるか
(2)名詞「参考」助詞「に」動詞「して」と分けて捉えるか
によって、答えは異なってきます。
いずれにせよ、動詞を2つ連続して用いた形になっています。

本来は(2)で考えていくべきですが、
(1)の考え方も近年は正しいとされることが多いので、
ここでは両方の考え方をそれぞれ説明します。

(1)動詞「参考にして」+動詞「くれ」と捉える場合

まず基本となるのは、動詞が連続する文において
尊敬・謙譲などの敬語表現を動詞に加える場合、
後ろの動詞を敬語にするのが正しいやり方、ということです。
(最近はNHKのアナウンサーでさえ
 前の動詞を敬語にしている事が多々あります)
動詞を二つとも敬語表現にしてしまうと「二重敬語」という誤用になります。

ですので、後ろの動詞「くれ」を尊敬語の「ください」に変え、
「参考にしてください」が正しい表現となります。
ただ、これでは「くれ」という強い命令文のままですので、できればそこに
丁寧語の意味を持つ助動詞「ます」の命令形「ませ」を付け、
「参考にしてくださいませ」と更に敬語の意を強めた表現を使いたいものです。
※動詞の敬語表現と助動詞「ませ」は併用できます。
尚、「ご」は名詞につくものですので、
「参考にして」全体を動詞として捉えるならば使用できません。
(詳細は次項で説明)

(2)名詞「参考」助詞「に」動詞「して」+動詞「くれ」と捉える場合

丁寧語の一種である美化語「ご」は、名詞につけて美しく飾るものです。
あくまでも美化であり、尊敬・謙譲の意味は持ちませんので、
つけても、つけなくても、間違いではありません。
動詞「して」と動詞「くれ」は、先に書いたとおり
後ろの動詞を敬語表現に変えますので、
「して」はそのまま、「くれ」は「ください」にします。
※ここで「して」も「なさって」と変えてしまうと二重敬語(誤用)です。
ですので、正しい敬語表現としては、
「(ご)参考にしてください」となります。
助動詞「ませ」を加えた「(ご)参考にしてくださいませ」は
更に望ましいです。
※カッコ内の語はあってもなくても可です。
 あるほうが丁寧な印象が増します。

尚、どうしても「する」の尊敬語「なさる」の表現を使用したい場合は、
「(ご)参考になさいませ」という言い方も出来ます。
但しこの場合は言葉のもつ意味が変わり、
「参考にしてくれ」ではなく「参考にしろ」という意味になります。
    • good
    • 9
この回答へのお礼

 ご親切に教えていただきありがとうございます。ご説明は大変わかりやすいです。二通りの考え方はどちらもよく理解できました。とても参考になりました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2010/03/21 22:26

2重敬語ではありますが、すでに市民権を得ていると判断可能でしょうし、むしろ、ごく自然な表現でしょう。



ただ、質問者の立場でこの表現を使う場合、
「ご参考になさってください」
は、正確に言うと、
「参考になさった上で回答してください」
という意味になります。
つまり、
『回答を要求している上に、参考にするという「さらなる要求」をしているというニュアンス』
を与えてしまう危険性がゼロとは言えないかもしれません。

「なさってください」という「要求表現」を避けると、この違和感はおそらく解消されるのではないかと思います。
「ご参考までに次の画像を添付いたします」
など。

もし違和感を与えるとすれば、敬語の問題ではなく、重複要求の要素が隠されているからではないか、と考えます。
 
    • good
    • 1
この回答へのお礼

 ご丁寧に教えていただきありがとうございます。重複要求の要素が隠されているというご意見は大変参考になりました。とても参考になりました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2010/03/21 22:37

わたしも微妙な表現かなと思っていましたが、何が違うのかわからなかったんです。



とりあえず、質問文にある解釈に対してわたしが思うのは、以下のとおり。


◆「ご」は丁寧、尊敬、謙譲の意味を添える『接頭語』です。
両方を同時に使ってよくないのは、
「ご覧になられる」
→「ご~になる」(尊敬)+「られる」(尊敬)
のような二重尊敬のときですが、接頭語+尊敬語の場合は問題ありません。

◆「お(ご)~になる」と同じように「お(ご)~なさる」も正しい尊敬表現です。
が、「お(ご)~になる」は動詞か動作を表す漢語、「お(ご)~なさる」は動詞に使う表現です。
ex.お聞きになる(→動詞)
  ご覧になる(→動作を表す漢語)
  ご判断なさる(→判断する‥動詞)

※「参考」は「参考する」=「てらしあわせて考える」という意味もありますが、現代ではほとんど使いません。
「参考"に"する」=「考えややり方を決める手がかりとする」という使い方が多いです。
なので「参考」は上記のどれにも当てはまりません。


以上のことから、「ご参考になさってください」ってそんなに変じゃないかな‥‥と思います。
何となくもやもやするので、もっと知識のある方の意見を参照したほうがいいかもしれません。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

 早速のご回答ありがとうございます。大変参考になりました。敬語は難しいですね。本当にありがとうございました。

お礼日時:2010/03/21 22:03

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています