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 1972年から支給され始めた児童手当に対して、1982年からは、日本に居住する外国人が本国に残してきた子供に対しても支給されるようになったということですが、その政治的背景は、どのようなものでしょうか。

 ドイツなど複数のヨーロッパ諸国にそのような動きがあって、日本もそれに倣うのが国益と考えられたなどがあったのでしょうか。

 その頃については長期海外生活をしていて、日本国内の政治情勢についての細かい記憶が少なくなっていますので、参考情報も歓迎します。

 

A 回答 (12件中11~12件)

私は素人で、理論・実務共に不案内です。

おおざっぱな回答ですが……。

たとえばの話、「税金を納めてるのに参政権がないのはおかしい」とは言えない。在日(永住)外国人に、(地方)参政権を付与するか否かは、結局のところ立法機関の広範な裁量に委ねられた高度の政策的判断に属する事柄である(つまり「許容説」ですね)。
しかし、税金を納めてるのに、外国人というだけで手当支給対象から外されるのはおかしい。(収入が少なすぎて課税されないケースなどはともかくとして)納税の義務を負わされているのに、何で行政サービス享受の権利を侵害されるのか。
では、社会権というか、福祉や何とか手当を享受する権利は、日本人も在日外国人も分け隔て無し? 否、それがそうでもなかった。司法試験受験生が憲法を勉強する際のバイブル(だった)、いわゆる「芦部憲法」から該当個所を引用しよう。
「社会権も参政権同様、当該国民に保障されるべきものだが、財政事情等に支障がない限り、法律において外国人に社会権を保障することは憲法上なんら問題ない。特に、在日韓国人・中国人については、その歴史的経緯等を勘案するとできる限り日本人と同じ扱いをすることが憲法の趣旨に合致する。」

「財政事情等に支障がない限り」と、いわばワンクッション置いてるのよねー。理想から言うと差を付けるべきではないが、自国民を優先したい思いもあるような、結局その間を採ったということだろうか。
このように妥協的な理屈になっているので、児童手当も当初、日本定住外国人に支給していなかった。しかし、1981年に我が国は難民条約に加入した(発効は82年元日)。外務省によるパンフレット(http://www.mofa.go.jp/mofaJ/press/pr/pub/pamph/n …)が分かり易そうなので、5ページの「三、難民の待遇」をご覧ください。「公的扶助」や「社会保障」は、内国民待遇(自国民に与える待遇と同一の待遇)となってますね。この加入を機に、国民年金法や児童手当法などが改正され、外国人も対象になったという。田中宏・龍谷大学教授の解説をご覧ください(http://tokkabi.ld.infoseek.co.jp/30syukinen/koza …)。
さて、いくつかのケースを考えてみよう。

(a) 親は日本人、日本在住、主に日本に納税。子どもは外国在住。
(b) 親は外国人、日本在住、主に日本に納税。子どもは外国在住。
(c) 親は日本人、外国在住、主に外国に納税。子どもは日本在住。
(d) 親は外国人、外国在住、主に外国に納税。子どもは日本在住。

この(a)のケースは珍しそうだが、ないわけではないと思う。(a)も(b)も日本で働いていて、税金は(主に)日本に納めているとする。日本の児童手当をもらう権利が当然ありそうだ。また、「(a)と(b)とは同一の待遇」というのが、難民条約加入以降の日本の法律・制度の考え方であろう。難民でさえ内国民待遇なのに、(1年間以上などの)定住外国人が内国民待遇でなかったら、おかしいではないか。
また、下記の質問者(当質問のご質問者ではない)は、「二重取り」と言いがかりを付けている感じがする。

子育て手当てについて教えてください。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5764450.html

それとも、私が分かってないのだろうか。たぶん「そのご家族」は、日本の児童手当はもらえるがドイツの児童手当はもらえないと思うのだが。逆に言うと、(a)に支給する制度がないならば、「そのご家族」は日本からもドイツからも児童手当をもらえないだろう。
要するに、制度設計というものは難しくて、「あちら立てればこちらが立たず」。(b)に支給することを何か巨大な不正のように言い募る連中は、異常ではないだろうか。
また、「(b)に支給するくらいなら(c)に支給せよ」と主張する人もいるが、納税の関係から言うと、おかしくないか。(c)に支給するなら、(d)にも支給する羽目にならないだろうか。
いずれにせよ、不正受給者は摘発することになるし、「外国に何十人も子どもを残してきた」なんて申し立てる外国人に対しては、(その真偽にかかわらず)就労ビザを交付しないという対策方法も有効と思うのだ。確か、当局はビザ申請却下の理由を詳細に説明する義務がないのでは?

この回答への補足

 外国在住の外国人児童に対する児童手当支給に関する条約は、No.1の方の挙げられた「国際人権規約」に基づくものとの考えでよいでしょうか。

 1981年の難民条約については、難民として認められた外国人に限って適用されるものですが、児童手当は日本で働く外国人全般に適用されているようです。

 いかがでしょうか。

補足日時:2010/03/30 08:45
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まずはじめに,児童手当は子供に対して支給されているのではありません。

子供を養育している人(通常は親)に支給されているのです。従って,親が日本に居住していて,子供を養育していて,所得が制限内であれば児童手当がもらえる,ということになっているのですね。子どもが日本にいても親が外国に入ればもらえません。また子供を養育をしていなければやはりもらえません。3番目の所得制限をなくしたものが話題の子ども手当であって,支給する金額も多くなるように改正するわけです。

さて日本は1979年に国際人権規約を,1982年に難民条約を批准して,国籍による不合理な差別を撤廃することに決めました。これらの動きと連動して児童手当の支給に関して国籍を問われることはなくなりました。これは児童手当だけでなく,特別児童扶養手当,障害児福祉手当や地方自治体が子育て支援として設けている乳幼児の養育を対象とした医療費の助成制度などについても同様です。

この回答への補足

 国際人権規約について、日本が批准していない条項があったりするようです。

1、国際人権規約について、日本が批准している条項・していない条項について、それぞれの理由・背景浮いて
2、外国人の日本国外に居住する子供も児童手当支給の対象とするという、その根拠となっている条文

 上記二点について、具体的に教えていただけないでしょうか。

補足日時:2010/03/30 08:44
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この回答へのお礼

 さっそくの回答、ありがとうございます。

お礼日時:2010/03/30 08:45

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