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ある光子束の鉛に対する各相互作用の原子断面積を次の通りとする。
光電効果2.8b コンプトン散乱8.5b 電子対生成0.8b
ただし鉛の原子量=207 密度=11.4g/cm3 K吸収端=88.0keVとする。
(1)鉛の線減弱係数(1)cm-2、質量減弱係数は(2)m2/gである。
(2)この光子束に対する鉛の半価層は(3)cm、均等度は(4)、平均自由行程は(5)cmである。
(3)この光子束を鉛により、1/1000以下になるように遮蔽したい。必要な鉛の厚さは(6)cmである。
(4)この光子束が鉛のK電子にエネルギーを渡す割合は(8)、対生成陰極電子にエネルギーを渡す割合は(9)となる。

まったくわからないので、できるだけ詳しく教えてください。

A 回答 (1件)

光子束の強度Iは


I=I_o・e^(-μ・t)と表わされます。
I_oは入射光子束の強度、tは遮蔽体の厚さで、μは線減弱係数です。

鉛1grには、(1/207)×(6.02×10^23)個=2.91×10^21個の鉛原子があり、
その原子一個が光子と光電効果、コンプトン散乱、電子対生成を起こす断面積の和は
(2.8+8.5+0.8)×10^(-24)cm^2/個=1.21×10^(-23)cm^2/個であり、
鉛1grでは、1.21×10^(-23)cm^2/個×2.91×10^21個/gr=3.52×10^(-2)cm^2/gr
これが質量減弱係数です。m^2/gの単位で表すと、3.52×10^(-6)m^2/grとなります。

これに鉛の密度をかけたものが線減弱係数で、
3.52×10^(-2)cm^2/gr×11.4g/cm^3=0.401cm^(-1)

(ここで求めた値は小さ過ぎるようですが、与えられた散乱、光電効果の断面積が
異常に小さいためです。それに、線減弱係数の単位はcm^(-2)ではなく、cm^(-1)です)

I=I_o・e^(-0.401・t)なので、
鉛の半価層は
1/2=e^(-0.401・t)より、対数をとって
-0.693=-0.401・t
∴ t=1.73cm

線種は一つなので、均等度は1

平均自由航路は、線減弱係数の逆数で、1÷(0.401)cm^(-1)=2.49cm

後はもうお分かりでしょう。
(6)は、1/1000以下にするのは、1/1000=e^(-0.401・t)を満たすtを求めればよく、
(8)、(9)は、それぞれの反応を起こす断面積の割合を求めればよいのです。
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