プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

水は電気陰性度と結合角の違いから、酸素原子に-2δ、水素原子に+δの電気を持ち、
水素結合の原因となっています。
ところが、二酸化炭素は同様に電気陰性度の違いはあるが、直線状の分子構造をしています。
そのため、電気が打ち消しあって、水のような電気的な結合はなく、低温で昇華してしまいます。

二酸化炭素において電気双極子ベクトルが打ち消しあう、水の場合は打ち消しあわないという説明
はなんとなくわかるのですが、
二酸化炭素の酸素や炭素原子を見ると、結局、水の場合と同様に何らかの電荷を持つことは変わりなく、そこに電気を帯びている他の分子が引き寄せられるということがあってもいいような気がするのですが、いかがでしょうか??

また他に、メタン分子の各頂点にある水素原子は、電荷を持ち、他の電気を帯びているものと引き合うことができるのでしょうか?メタンの電気双極子ベクトルは空間的に打ち消しあっているように思うのですが・・・?

A 回答 (2件)

元素の電気陰性度の違いによって電荷の分布に偏りが生じるというのは二酸化炭素でも水でも同じです。


結合している2つの原子の間では同じ元素の原子でない限り極性が存在します。
これは結合の極性と言います。
結合の極性を分子全体で合わせてみた時にどういう極性が残るかはまた別の話です。
分子の極性では構造が関係します。
二酸化炭素はO=C=Oの直線型の分子ですから結合の極性は打ち消されてしまいます。電気双極子モーメントは存在しません。でも(δ- 2δ+ δ-)という電荷分布は存在します。これは電気的な相互作用を考えるときは四重極子という扱いになります。
メタンの場合に働く分子間力は八重極子の対称性になります。

#1にある質量に関係する引力というのは「ロンドンの分散力」です。
狭い意味でのファンデルワールス力です。誘起双極子ー誘起双極子間に働く力ですから原子の分極率が大きくて、外殻電子数が多くなると力も大きくなります。電子の数は原子番号で決まります。原子番号が増えれば原子量も大きくなりますから分子量も増えます。質量の大きい分子ではというのはここから来ています。(ファンデルワールス力を分子間力一般だとする扱いもあるようですから「狭い」、「広い」と区別しておきます。)
二酸化炭素では四重極子としての相互作用とファンデルワールス力とが合わさったものが働いています。固体のメタンの結晶構造を考える時には八重極子の相互作用が効いてきます。

双極子-双極子相互作用のポテンシャルは1/r^3に比例します。
ロンドンの分散力のポテンシャルは1/r^6に比例します。
永久双極子がなければこの力が分子間力の中でのメインになります。
(アルコールR-OHのような極性のある分子でもRの部分で働く力はファンデルワールス力です。)
多分他の原因の相互作用はごく距離の近いところでしか働かない弱い力ですから固体の構造を考える場合でなければ効いてこないのではないでしょうか。

この回答への補足

メタン分子と水分子が共存する時、
メタン分子の水素原子が水の酸素原子に感応するかということを知りたいのですが、

また、それは、水素以外の原子を持つ物質が水と共存している場合、そのときに水素原子が感ずる力とどちらが大きいでしょうか。

補足日時:2011/01/25 20:57
    • good
    • 0

確かに、引き寄せられることは全く無いわけでは無いはずです。


しかし、相対的に非常に小さくなります。

ざっくり計算しましたが、偏りがある場合(双極子)は距離の三乗に反比例しそうで、偏りがない場合はそれよりも厳しく4乗以上に反比例しそうです。
近距離だとしても目に見えて働く力は違いそうです。

メタンについても打ち消しあってますので、無極性です。
電気的に引き合う感じでは無いでしょう、化学反応に近いものか、電気とは関係無い力の方が大きいと思います。

ちなみに極性が無くても分子自体が重かったりすれば沸点は上がります。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!