No.3ベストアンサー
- 回答日時:
内官と直観が同義語である、というのは正しいと思います。
しかし、直観を重視するあまり、直観が感覚を包括するかもしれないという考えには無理があるように思われます。
それは、五感の内の一感覚が他の感覚を包括してはいない、という事からしても明らかに推測できます。
直観は五感と密接なものであっても、それ自体においても独立した感覚であると考えることができます。
感覚によるすべての情報の照合を担うという働きを持ちながらも、単独でも情報を把握できる働きを持つものです。
五感と直観が密接であることが包括的であると解釈されがちですが、むしろ意志による感覚や直観の制御こそ包括的といえると思います。
五感と直観をハードとするならば、意識はソフトに該当するでしょう。
ハードを包括的に制御するのがソフトです。
ハードの一部が他のハードを包括的に制御することは有り得ない、と思われます。
悟性とは、意識における概念確定の作業をさすものと思われます。
そこには、あらゆる情報の照合と選択が含まれていることから、分析的とも表現されるのでしょう。
感性における直観の働きが重層的・複合的に、意志によって制御されている状態ともいえそうです。
その場合、意識が感性的符号を用いて直観の働きを促しているのかもしれません。
放った符号を基に、返って来た符号から、また符号を放つ・・・というように
悟性とは、意識に基ずく情報処理による概念確定の作業、というものなのでしょう。
大きく見れば、意識や感性を含めた心全体の働きが悟性であるという表現も可能と思います。
感性が情報処理を担うハードならば、意識は感性の情報処理を用いて概念確定をおこなうソフトだともいえそうです。
この回答への補足
詳細なご回答、誠にありがとうございます。
そうすると・・・
悟性(心)
ーー意識
ーーーー感性ーー内官(直観)
ーー外官(五感)
なのか、とも思いましたが、図示すると逆に難しくもなります。
自分なりに整理してみました。
外官ーいわゆる五感の器官
内官ー精神や意志とされている心的領域に存する、「はたらき」そのものを、「外官」に対応させて「器官」的呼称としたもの。
としてみました。もともとの質問の意図は(「内官」はどこにあるか)
という事でしたので、とりあえず上記の解釈で一段落しました。
hetanosuke様のご説明から導出する事が出来ました。
ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
純粋理性批判は通読したことはないのですが、カントがいわんとしていたことを勝手に想像して回答させていただくことをお許しください。
内官とは”魂 → 心 → 精神 → 理性”の一連の流れのことだと思います。
はじめに感情を説明します。
感情は、(1)魂の言葉 (2)理性がつくったまがいもの の2種類があります。
ある出来事に遭遇した場合、それについて人はなんらかの感情を生み出すと思います。
ある程度素直ならば、(1)のようにその感情をうけて、その次に善悪の判断などを理性でしますが、(2)の場合のように、感情があるのにそれを捉えきれず、理性だけで判断してしまう場合もあります。
理性で判断する場合、まず最初に感情を捉え、それを理性につなげていかないと自分にとっていい結果には成り得ないと思います。
”こころ”とは、魂の言葉とそれを自覚する精神をつなげる廊下のことであり、魂の言葉がこころという廊下を通って、精神がそれを捉え感情として自覚して、最後に理性で何かを判断するのです。
ですので、内官とは三位一体(魂・精神・理性)のバランスがとれた状態の感覚のことをいうのではないでしょうか。
ご回答ありがとうございました。
僕の考えでは、内官という「器官」としての呼称は、バランスの達成という状態までを含められるものではないように思いました。
しかし、魂ー理性への流れというのは、内官がどこにあるか、という理解への導きになりました。ありがとうございます。
No.1
- 回答日時:
推測です。
>感官としての内官はどこに存在するのでしょうか。
五感に付随する直観の働きを指すものでしょう。
五感を通して入ってきた情報は、直ちに既存の情報との照合が行なわれます。
それは意識の介在を要しない素早い働きです、瞬間的といってもよいと思います。
情報を感性的符号として瞬間的に照合できる働きが直観です。
照合の結果を意識に基づいて選択するのも直観だと考えられます。
意識とは、直観による照合と選択を経たものに対して、さらに確定の働きを担うものです。
概念化という確定のためには、選択された感性的符号と言語との照合も必要です。
それらの働きも直観が担っていると考えられます。
感性とは、感覚(五感)と直観の働き全体であり
悟性とは、感性と連動して働く意志の確定の作業であると思われます。
感性による直観的把握と、悟性による分析的思惟によって認識が成立するという、カントの認識論ですが
感性と悟性の働きの実像を深く示さなかった点には確かに疑問があります。
あえてそこまで踏み込まなかったのには相応の理由があったのかもしれません。
思うに、直観の働きを定義づける事が出来なかったことによるのではないでしょうか。
意識は直観の働きの全てを制御できるものではない、という点を暗示しているのかもしれません。
私は、直観というものは無限のレーダー、だと考えています。
しかし、そのレーダーの仕組みは? と問われれば、やはり言葉が詰まり気味になってしまいます。
認識論や精神科学といったものは限りなく奥が深いのでしょう。
私の推測も拙いもののようにさえ感じます。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
この回答への補足
大変参考になります。ありがとうございます。そうすると、
意識外の心的領域=感性/直観=(内官)→外官も包括
意識としての心的領域=悟性
という仕組みでしょうか・
内官と直観が同義語だとするとすんなり入ってくるように思えます。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
おすすめ情報
- ・漫画をレンタルでお得に読める!
- ・人生のプチ美学を教えてください!!
- ・10秒目をつむったら…
- ・あなたの習慣について教えてください!!
- ・牛、豚、鶏、どれか一つ食べられなくなるとしたら?
- ・【大喜利】【投稿~9/18】 おとぎ話『桃太郎』の知られざるエピソード
- ・街中で見かけて「グッときた人」の思い出
- ・「一気に最後まで読んだ」本、教えて下さい!
- ・幼稚園時代「何組」でしたか?
- ・激凹みから立ち直る方法
- ・1つだけ過去を変えられるとしたら?
- ・【あるあるbot連動企画】あるあるbotに投稿したけど採用されなかったあるある募集
- ・【あるあるbot連動企画】フォロワー20万人のアカウントであなたのあるあるを披露してみませんか?
- ・映画のエンドロール観る派?観ない派?
- ・海外旅行から帰ってきたら、まず何を食べる?
- ・誕生日にもらった意外なもの
- ・天使と悪魔選手権
- ・ちょっと先の未来クイズ第2問
- ・【大喜利】【投稿~9/7】 ロボットの住む世界で流行ってる罰ゲームとは?
- ・推しミネラルウォーターはありますか?
- ・都道府県穴埋めゲーム
- ・この人頭いいなと思ったエピソード
- ・準・究極の選択
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
「握一点 開無限」の意味
-
7つの大罪がありますが、何故...
-
昨日の私と今日の私では何が同...
-
「心」「意識」「精神」の類似...
-
私以外、生きている人は1人もい...
-
今はいつですか?
-
アイデンティティーを否定して...
-
人は何かを失って初めて大事な...
-
当たり前だけど不思議な疑問
-
この世に偶然はない? この宇宙...
-
直観力とは何?
-
死んだら自我や意識はどうなる...
-
陰で人を悪者にして自分の価値...
-
「を気づく」と「に気づく」の...
-
概念の反対語はあるのですか? ...
-
形而上学とは
-
不認識?非認識?
-
固定観念?固定概念?
-
存在と存在者の違いについて
-
他人は全員自分の敵ですよね?...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
死んだら自我や意識はどうなる...
-
同じ音楽が体調により「速いと...
-
「心」「意識」「精神」の類似...
-
生きるために死ぬ
-
「間身体性」とはなんですか。
-
死んだら意識は?
-
「握一点 開無限」の意味
-
他者の意識の存在を確かめるこ...
-
「計る」、「図る」どっち ?
-
自己の分裂とは
-
即自存在 対自存在の英語訳は?
-
人はパンのみにて生きるにあらず
-
本当の私とは意識のことだった...
-
物語はなぜ伏線を回収すると面...
-
私以外、生きている人は1人もい...
-
意識が永遠に生き続けたら拷問...
-
7つの大罪がありますが、何故...
-
死んだら意識は永遠の無になる...
-
大状況はあなたの自己同一性を...
-
空想と妄想の違いは?
おすすめ情報