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日銀による国債の直接引き受けが、禁じ手といわれるのはなんでですか?

国債を発行するのはどこですか?
引き受けは殆どが金融機関であとは個人でしょうか?

初心者なのでわかりやすく教えていただけるとありがたいです。

A 回答 (7件)

>国債を発行するのはどこですか?



日本政府です。

>引き受けは殆どが金融機関であとは個人でしょうか?

こちらで保有状況がわかります。

『日本国債の保有主体別比率グラフ』
http://rh-guide.com/saiken/kokusai_hiritu.html

なお、「引き受け」は「中央銀行」に対して使われることが多い表現です。

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>日銀による国債の直接引き受けが、禁じ手といわれるのはなんでですか?

「市場との対話がなされない方法」であり、「日本の台所事情が行き詰ったサイン」だからです。

日本も含めほとんどの国が自由市場経済を採用しています。
自由な市場では需要と供給によって価格が決まるのが原則です。

事実国債も「入札」と言ういわゆるオークションで国から金融機関へ売られています。(個人はその金融機関から購入します。)
なんとなく国が好きな値段(金利)で無理矢理買わせているイメージがあるのかもしれませんが、金融機関に買ってもらっているのです。

日銀の直接引き受けはこのプロセスが無くなり、市場の意向が反映されなくなります。
ただし、問題になるのはあくまで日銀による「新規国債の(政府からの)直接引き受け」です。

日銀がすでに市中に出回った国債を金融機関から買うことは今でもごく普通に行われています。
この場合は市場(金融機関)から国債を買うことでその買付代金が市場(市中)に出回ります。買った国債を売ればその逆です。
この仕組みを利用して通貨の供給量や金利を調整しているのです。

一方、「新規国債」の直接引き受けの場合は政府と日銀の1対1の取引で、市場における需要と供給の力が一切働きません。
いわば国債発行は形式上のものでお札を刷って手渡ししているようなものです。

そのお金を政府が予算として計上し使うことで結局は市中にお金が出回るので同じことのように思えますが、ポイントは日本の市場には日本人だけでなく世界中の国(人)が参加しているということです。

これまできちんと市場とのやりとりを経て発行されていた国債(入札には海外の金融機関も参加できます)が日本政府の意向だけで好きなように発行できるようになると、日本の国債に対する「信用」が失われるのです。

政府がなんと言おうとも「日本はもう市場で国債がさばけなくなったのか?」「そんなに切羽詰っているのか?」「円の発行に歯止めが無くなった。」「日本は円の価値を維持することを放棄した。」などと様々な憶測が飛び交います。

「日本の国債」の信用失墜は「円」「日本政府」「日銀」の信用失墜と同じです。
「少しぐらい失墜したほうが円安になっていい」と言う人もいますが、「少し」で済む保証はどこにもありません。影響も円安だけではありません。

以上のように、一か八かで行うにはリスクが大きすぎるので「日銀の新規国債引き受け」は「禁じ手」と呼ばれるのです。

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【備考】
日銀が「引き受けた国債を順次市中に売却する」ことが前提なら新規の引き受けもそれほど影響は大きくないかもしれません。(戦前そのような政策が取られたこともあります。)

しかし、市場で順調にさばける(買い手がいる)なら本来日銀が間に入る必要はなく、政府債務が増えることにも変わりありません。やはり「日本は追い詰められている」と取られる可能性は高いでしょう。

この回答への補足

■まとめ最終■

・日銀による国債の直接引き受けが禁じ手といわれるのは何故か?
経済というか金融は信用で成り立っている世界なのに、「市場の意向を無視した(他者を挟まない)政府と日銀の1対1の取引」という強引な手法をとること自体が、日本経済の行き詰まりを世界に向かってアナウンスしているようなもので、国際的な信用が失われてもっとマズいことになるから。
通貨供給量を調整する方法はいくつかあるが、日銀がお金を直接政府に渡すようなことはしない。

発行量によってはインフレが発生する可能性があるから


・国債を発行するのはどこですか?
政府

・新規に発行される国債を購入するのは、殆どが金融機関であとは個人でしょうか?日銀は?
日銀が市場を通して「新規に発行される国債」を購入することはない

補足日時:2011/09/06 01:27
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この回答へのお礼

(まとめ)
日銀による国債の直接引き受けが禁じ手といわれるのは、
これをやると国内だけではなく国際的な信用が失われてもっとマズいことになるから。
その理由は、その行為が市場における大勢他者の需要と供給の力が一切働かない政府と日銀の1対1の取引になってしまい、この強引な手法をとること自体が日本経済の行き詰まりを世界に向かってアナウンスしているようなものだから。

ありがとうございます。

よく「日銀は円を刷るべきだ」と聞きますが、この場合、刷った円を本当にそのまま金融機関にバラ撒くわけではなく、日銀は買いオペという形で”必ず”何かしらのモノを金融機関から(刷った円で)買い上げている、のですね?

お礼日時:2011/09/02 23:45

すみませんお礼を見逃してました。



>日銀がちゃんと市場を通して新規に発行される国債を購入することは通常あるんでしょうか?

以下の資料によると
>…直近発行2銘柄を除きます。
とありますので、新発債をすぐに買い入れることはできないようです。

『国債買入オペの取引概要』
http://www.boj.or.jp/mopo/measures/mkt_ope/ope_f …
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

・日銀が(ちゃんと)市場を通して新規に発行される国債を購入することはあるのか?
新発債をすぐに買い入れることはできないようです。

お礼日時:2011/09/06 01:18

>日銀による国債の直接引き受けが、禁じ手といわれるのはなんでですか?



 中央銀行(日本の場合は日銀)が国債の直接引き受けを始めると、際限なく国債を引き受ける可能性があります。日銀が国債を引き受けた分だけ通貨が発行されるので、大量の通貨が出回りインフレが発生する可能性があるから禁じ手といわれています。

 実際に第2次世界大戦で戦時国債を大量発行し、戦後にインフレが起こっています。

 それから、多少日銀が国債を引き受けても信用不安もインフレも起こりません。発行量次第です。


>国債を発行するのはどこですか?

政府が発行します。実際には紙の証券は発行されず、金融機関から預り証が発行されるだけで帳簿上で処理することが多いようです。


>引き受けは殆どが金融機関であとは個人でしょうか?

金融機関、生保、個人のほかに国も15%ほど所有していますね。国といっても国に委託された年金基金ですが。


>日銀がちゃんと市場を通して新規に発行される国債を購入することは通常あるんでしょうか?

 通常はありません。国債入札時の売れ残りを未達といいますが、日本では全部売れるので今のところ問題なく、日銀が発行時に買い取ることはありません。

 中国やイギリスで去年国債の未達がありました。参考まで。

 裏技として、どこかに入札させ即転売させ買い取るという裏技もやろうと思えば出来なくもないでしょう。

参考URL:http://blog.livedoor.jp/kawase_oh/archives/51651 …
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。


・日銀による国債の直接引き受けが、禁じ手といわれるのはなぜか?
発行量によってはインフレが発生する可能性があるから禁じ手といわれています。

・国債の引き受け先(所有)は誰?
金融機関、生保、個人、国(年金基金)

・日銀が市場を通して新規に発行される国債を購入することはない

お礼日時:2011/09/06 01:17

>刷った円を本当にそのまま金融機関にバラ撒くわけではなく、


>日銀は買いオペという形で”必ず”何かしらのモノを金融機関から(刷った円で)買い上げている、のですね?

買いオペのような「公開市場操作」以外にも通貨供給量を調整する方法はありますが、お金を直接渡すようなことはしていません。(直接渡すなら買いオペする必要もありません。)

現在の「管理通貨制度」(金本位制のように通貨に実態のある裏付けのない制度)のもとでは「信用」のみが制度を支えているので「無秩序にお金を刷る→そのまま市場に流す」という行為は制度の維持を放棄する行為です。

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それを踏まえると、「日銀の直接引き受け」は、
「紙幣発行→政府→市中へ流通」
ということですから「そのまま金融機関にバラ撒く」ことと同等な行為と言えます。

それでも「政府の信用のもと通貨の価値を維持できる」なら構わないと思います。
単に「お金が市中に出回るルート」と「通貨の管理者」が変わるだけだからです。

しかし今現在、政府は通貨の管理を日銀に任せています。
だからこそ「国債を発行し、それを金融機関に買ってもらいお金を調達する。」というような回りくどい手続きを踏んでいるわけです。

ですから、その回りくどい手続きを飛ばしてしまおうという議論が持ち上がるということは現行制度が限界に近づきつつあることの現れかもしれません。

※おかしな点がありましたらご指摘願います。

この回答への補足

■まとめ■

・日銀による国債の直接引き受けが禁じ手といわれるのは何故か?
経済というか金融は信用で成り立っている世界なのに、「市場の意向を無視した(他者を挟まない)政府と日銀の1対1の取引」という強引な手法をとること自体が、日本経済の行き詰まりを世界に向かってアナウンスしているようなもので、国際的な信用が失われてもっとマズいことになるから。
通貨供給量を調整する方法はいくつかあるが、日銀がお金を直接政府に渡すようなことはしない。

発行量によってはインフレが発生する可能性があるから


・国債を発行するのはどこですか?
政府

・新規に発行される国債を購入するのは、殆どが金融機関であとは個人でしょうか?日銀は?
日銀が市場を通して「新規に発行される国債」を購入することはない

補足日時:2011/09/06 01:25
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この回答へのお礼

丁寧にありがとうございます。とても分かりやすくて助かっています。

(日銀による国債の直接引き受けが禁じ手といわれるのは何故か?)
経済というか金融は信用で成り立っている世界なのに、「市場の意向を無視した(他者を挟まない)政府と日銀の1対1の取引」という強引な手法をとること自体が、日本経済の行き詰まりを世界に向かってアナウンスしているようなもので、国際的な信用が失われてもっとマズいことになるから。
通貨供給量を調整する方法はいくつかあるが、日銀がお金を直接政府に渡すようなことはしない。


日銀がちゃんと市場を通して新規に発行される国債を購入することは通常あるんでしょうか?
すでに出回っている古い国債を日銀が市場で買うのは普通のことだ、というお話は教えていただきました。

お礼日時:2011/09/03 13:58

その昔・・・世界中を「世界恐慌」という空前の大恐慌が襲いました。



日本でもそれは例外ではありません。日本にとって不幸だったのは、その時の日本の財政運営
を担当する大臣が、「井上準之助」という男だったことです。

彼は世界恐慌が発生した直後に、「金輸出解禁」という政策決定を行いました。(首相は濱口
という人物でしたから、実際にそれを行ったのは井上氏ではありませんが)

その結果、日本は世界恐慌のあおりを受けて大恐慌(昭和恐慌)に陥り、濱口首相は暗殺。続
く若槻内閣も早々に倒れました。

政権を引き継いだのが犬養毅。彼が大蔵大臣に選んだのが「高橋是清」という人物でした。
高橋是清が執り行った政策で、もっとも有名なのが「日銀による国債の直接引き受け」で
す。

もちろん、他にも様々な政策を行ったのですが、お陰で日本の経済は早々に回復し、世界で
最も早く世界恐慌の災厄から抜け出したのです。(リフレーション政策)

経済の均衡を維持するため、リフレ政策の一部を変更(軍縮)しようとしたところ、彼は
軍部の恨みを買い、暗殺されてしまいます。

後の軍事政策は、彼の行ったこのリフレ政策を、まるで玉手箱のようにして扱い、日銀の
引き受けによる国債の発行を乱発し、第二次世界大戦下、日本の生産拠点が破壊され、生産
能力が落ちている中でも尚この日銀による国債の発行を行い続けました。

敗戦後もこの政策は続けられたようで、日本の物価は一気に年率で300倍以上に達したのだ
そうです。

GHQは、日本の物価が上がったのはこの日銀による国債の直接引き受けのせいだ、として
財政法により、日銀による国債の直接引き受けを禁じたのです。

ですが、そもそもこの日銀による国債引き受けを禁じたのは日本で発生したインフレより
も、発行された国債が軍事費に充てられ、この事が日本の軍拡を推し進めたことにあるのだ
と思います。日本に二度と戦争を起こす能力を持たせぬよう、この日銀による国債の直接引
き受けを禁じたのです。

歴史的背景はそういったものですが、法的な根拠は財政法の第5条になります。(ググッて
みれは出てきます)

ただ、実際には日銀による国債の直接引き受けを禁じ手としておかないと、社会保障などの
恒久的な財源を必要とするものにまで国債を充てようとし、国民が生産する意欲を失う状況
を生み出す危険性をはらんでいますので(つまりは社会主義化するということです)、私は
財政法第5条は適正な法律だと思います。

社会主義国家や共産主義国家がどのような末路をたどったのかはご存知ですね?

国債を発行するのは日本国政府。現在では発行されている国債の約7割を金融機関が保有
しています。1割が日銀、6%が外国人投資家です。

残りの14%を国内の企業、又は民間人、及び政府系機関が保有しているものと思われま
す。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
全部読みました

お礼日時:2011/09/03 00:54

すみません、聞きかじりのものを説明しようとして解りずらくしてしまいまして(^^;)



>よく「日銀は円を刷るべき」と聞きますが、

これはデフレ・インフラの問題ですのでちょっと違う問題になるんです。刷る数を調整する事で円の価値を上げるか下げるかって事ですね。


>刷った円をそのまま金融機関にバラ撒くのではなく、日銀が土地や海外の債券を金融機関から買うことで円を世に出す、ということでしょうか?

そうですね、例えば土地の権利書って物は土地が無ければタダの紙切れになりますが、お金も同じで元になる資産がなければゴミになってしまいますね。


>そしてその”円を新たに世に出すために金融機関から買うもの”が自国の負債(国債)というのは常識的にマズいということですね?過去にも失敗している、と。

国債は国が発行して銀行が買っているもの(全部じゃないです)なのでちょっと違うのかな。
国(日銀)が持っている資産だけではやりくりが出来ないから借金をしようって事で国債を発行します。
日本の場合、国債の大半を買っているのは国内銀行です。
国内銀行が国債を買うために使っているお金は私達の預金を使っているので私達が国の借金を背負っている事になります。
万一、国が破産してもこの時点では日本国民から資産を没収すれば一応の片は付きます。
ただそれを、日銀(国)が引き受けるって事は大きな矛盾と悪循環が出てきますよね。
そういった理由で禁じ手となってるんです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

ですが、読めば読むほど分からなくなってきたので一旦、このご回答からは離れさせてもらいます。
これは私の基礎知識不足からです。すいません

お礼日時:2011/09/02 23:13

日銀は円を発行してますが、発行するにあたってそこに等価値程度のものが無いとタダの紙くずになってしまいます。

例えば土地であったり海外の国債であったり。
もし仮にその元となるものが自国の負債(国債)であった場合にそこに価値は出てこないです。
実際過去にそれで日本は失敗した経験もあるので禁じ手とされているんです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

よく「日銀は円を刷るべき」と聞きますが、この場合、刷った円をそのまま金融機関にバラ撒くのではなく、日銀が土地や海外の債券を金融機関から買うことで円を世に出す、ということでしょうか?

そしてその”円を新たに世に出すために金融機関から買うもの”が自国の負債(国債)というのは常識的にマズいということですね?過去にも失敗している、と。

新規国債だけではなく、発行済みの流通している国債でもダメということでしょうか?

お礼日時:2011/09/02 02:07

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