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阿弥陀様は東向きに、薬師様は西向きに安置すると聞きました。
釈迦如来像、観音菩薩像、弥勒菩薩像その他の仏像でも方角が決められていますか。
調べてみましたが、阿弥陀如来、薬師如来は基本的に決まっているようですが、その他の仏像では、よく分かりませんでした。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

阿弥陀さまが東向きなのは、「西方極楽浄土」にお住まいだから、そちらから“この世”をご覧になっているという設定でしょう。



同じく、お薬師さまは「東方浄瑠璃世界」にお住まいなので、東から“この世”をご覧になっているということでしょう。

弥勒さまは「兜率天」に登られましたから、同じようにお住まいの方角から“この世”をご覧になる設定にするには、天上界(上方)から下を見下ろす形になるはずですが、そういう弥勒さまは見たことがありません。

また、お釈迦さまはどちらのお浄土にいらっしゃったか……、「荘厳国」とか「霊鷲山」と言われていますが、方角がどちらかはよく分かりません。

あと、観音さまは阿弥陀さまの脇侍ですから、阿弥陀さまと同じ世界にいらっしゃるので方角も同じでしょう。

他に、お住まいの浄土が設定されている主な仏さまは、

毘盧舎那如来=蓮華蔵世界
大日如来=密厳国土
阿しゅく如来=東方妙喜世界(※「しゅく」は門構えの中に「人」が三つ入る字です)

くらいでしょうか。
毘盧舎那如来も大日如来も、仏教の教えを「太陽」になぞらえて作られた仏さまで、“この世”を普く照らしておられる存在なので、お住まいの世界の方角はやはり天というか上部になると思います(経典にどのように書かれいているかは存じませんが)。

阿しゅく如来さんは「東方妙喜世界」ですから、西向きになるのでしょうか……。


他に密教系なら、曼荼羅で各尊像の方角が決まっていますから、密教系ならそれに従ってお祀りしているかもしれません。

密教系のお寺に行くと、堂内に曼荼羅と同じ配置で仏像が安置されている所もあります。
大日如来を中心に、すべての仏さまが同じ方向(参拝者の方向)を向いていますので、必ずしも「この仏さまは必ずこの向きで安置せねばならない」ということにはならないような気がします。

もう一つ、仏さまではありませんが、仏さまを守護する四天王にも、東西南北があります。

持国天=東勝神洲
増長天=南瞻部洲
広目天=西牛貨洲
多聞天=北倶廬洲

こちらも、堂内では中尊の四隅を取り囲むように安置されていますが、お寺によって置きかたは様々です。
方角は決まっていますが、四隅から参拝者の方を見ているように安置する場合と、中尊に背を向けて四方に目を光らせているように安置する場合とがあります。

お堂の状況によって必ずしも設定通りに安置できない場合もあるでしょうし、そんなに厳密な決まりではないような気がします(個人的印象ですが)。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
私のふとした疑問に、大変詳しく書いて下さって恐縮しています。
よく解りました。

西国観音三十三霊場は、名のとおり観音さまを祭っていますが、私の記憶では、重要な建物はほとんど南向きに建てられています。
近在のお寺も南向きが圧倒的に多いです。
なので、そんなに厳格な決まりはないと思っていましたので、ご回答を読んですっきりしました。
四天王や密教寺院の例も大変参考になりました。
ご教示に感謝します。

お礼日時:2012/10/13 20:39

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