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小学生に理科を教えている者です。ちょっと欲張りで申し訳ないんですが、
ろうそくについていくつか質問させてください。

(1)ろうそくにおける完全燃焼と不完全燃焼
まず、完全燃焼と不完全燃焼の定義からになってしまうのですが、あるサイトを見たら、完全燃焼とは「可燃物の各成分がすべて完全な燃焼生成物になる燃焼」と書いてありました。

つまり、ろうそくにおいては、
炎心、内炎は燃焼しきっていない途中の段階なので「不完全燃焼(している)」、
外炎での燃焼を「完全燃焼(した)」と言ってしまってよいのでしょうか。

(2)ろうそくの外炎・内炎・炎心の温度
少し古い参考書では、それぞれ1400℃、1200℃、1000℃ぐらいと書いてありました。しかし、実際に測定された方のサイトなどを見ると、外炎はだいたい1400℃ぐらいで、内炎と炎心の温度はもうちょっと低いと書いてあります。どのデータを信用していいものでしょうか。

特に気になるのが、炎心の温度です。炎心では、まず気体になったろう(炭素や水素の化合物)が燃焼しますが、酸素と触れにくいので一酸化炭素などが発生したりすると聞きました。しかし、一酸化炭素の発火点を調べると、600℃ぐらいとありました。もし炎心が上に書いたように1000℃ぐらいだと、発生した一酸化炭素もそのまま燃焼して二酸化炭素になってしまう気がするのですが、この考え方は間違っているでしょうか。

一度に複数質問して申し訳ないのですが、皆様の知恵をお借りできればと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

(1)炎心、内炎は燃焼しきっていない途中の段階なので「不完全燃焼(している)」、


外炎での燃焼を「完全燃焼(した)」と言ってしまってよいのでしょうか

定義どおりなので、そう言ってもいいかとは思います。
しかし、ちょっと違和感があります。
不完全燃焼とは燃焼後の生成物が燃焼可能であることに対し、内炎の場合は燃焼過程で
あって、可燃性成分が残るのは当然だからです。もし、ここで完全燃焼するのであれば、
外炎がなくなり、内炎・外炎に分ける意味さえ無くなってしまいます。

(2)温度に関しては厳密な測定が非常に困難であることが予想され、はっきりとは
わかりません。数mmの距離で互いにたくさんの赤外線を発生し、ガスの移動も多い
のです。正確な温度測定は困難です。
ろうそくの可燃性成分はパラフィン CnH2n+2 です。
これがまず熱によって、CとHに分解されるのですが、Hの方が燃焼速度が速いので、
内炎はHとOが結合することによるエネルギーがほとんどです。CもOと結合する
反応が起こっているのですが、酸素濃度が薄く、反応速度が遅いので、内炎の位置では
多くはCOまでの反応や遊離状態のCになって、これが外炎の位置でCO2まで酸化されます。
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この回答へのお礼

Saturn5さん、ご回答ありがとうございます。
確かに、内炎で完全燃焼したら、外炎との境がないですね・・・。
温度のことばかり考えていましたが、酸素濃度のことをあまり考慮できていませんでした。水素の燃焼の方が早いというのは知りませんでした。理解が深まりました!!ありがとうございます!!

お礼日時:2013/03/03 19:41

通常は内炎の状態を不完全燃焼とは言いません。


ロウソクが完全燃焼した/不完全燃焼した---は日本語では[以前]を表しますから、観察時点での過去です。途中経過は不完全燃焼中とは言いません。そもそも様々な過程を含んでいます。
 不完全燃焼とは、燃焼要件の何れかが足りないときに起きる結果です。

 炎の温度は階段上に
 _
/ \_
 外   \_
 炎 内  内 \_
   炎  芯
となっているわけではありません。
 ⇒和蝋燭の温度測定( http://www.mis.ne.jp/~matsui-1/ondohikaku/ondohi … )
 ⇒マッハツェンダー干渉計:株式会社溝尻光学工業所( http://www.mizojiri-opt.co.jp/product/visualize/ … )
 ⇒ろうそくの温度分布( http://www3.u-toyama.ac.jp/kihara/chem/fire/rou_ … )

>一酸化炭素の発火点を調べると、600℃ぐらいとありました。もし炎心が上に書いたように1000℃ぐらいだと、発生した一酸化炭素もそのまま燃焼して二酸化炭素になってしまう気がするのですが、

 燃焼条件に酸素が必要です。
 酸化反応を含め化学変化はそのすべての段階で可逆反応(平衡)です。
パラフィン⇔炭素 + 水素
2C + O₂ ⇔ 2CO
O + O ⇔ O₂
2H ⇔ H₂
4H + O₂ ⇔ H₂O
2CO + O₂ ⇔ 2CO₂
 基本的には水素の燃焼によるエネルギーで炭素、酸素の酸化がブレークポイントを越すと考えて良いでしょう。

 いくら温度が高くても、その周囲に酸素がなければ反応は起きません。水素によって酸素が消費されている。
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この回答へのお礼

ORUKA1951さん、ご回答ありがとうございます。

>いくら温度が高くても、その周囲に酸素がなければ反応は起きません。

確かにその通りですね。温度のことばかり考えて、酸素濃度のことを考えていませんでした。理解が深まりました!!ありがとうございます!!

それにしても、やっぱり内炎や炎心の温度は一概には言えないようですね。逆に、知人に明確に解答されてしまって混乱していたので、助かりました!!

お礼日時:2013/03/03 19:41

ローソクの炎の色はオレンジ色ですね。

でも割合と明るいです。
照明器具として利用していたのですから当然です。ガスコンロの炎のほうが温度は高いですが明るさではローソクのほうが上です。ガスコンロの炎では本を読むことはできません。
ローソクの明るさは炎の中に含まれている炭素の粒(=煤)が光っていることによるものです。炎の上の方に炎から離してアルミホイールをかざしてみてください。黑く煤が付きます。外炎の外側に煤が出てきているのですから完全燃焼だとは言えませんね。
炎の近くに行くと匂いも感じるのではありませんか。
一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、どれも匂いはありません。
パラフィンが熱分解した破片がかなり飛び散っていることになります。

この回答への補足

htms42さん、ご回答ありがとうございます。

>外炎の外側に煤が出てきているのですから完全燃焼だとは言えませんね。

つまり、外炎は酸素と最も多く触れるので完全燃焼しやすい場所ではあるが、内炎などでできた煤が(結果的に酸素が足りなくて)燃焼しきらずに外炎の上へ飛んでいることもあるということでしょうか。分かっていなかったらすいません。

補足日時:2013/03/01 00:52
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