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銀行員です。当行業務規定では有限会社を法人保証とる場合タイトルのように「社員総会議事録」が必要とされています。
株式会社の場合、商法で取締役会決議事項として、「借財」する場合が決められていますので、「取締役会議事録」を相手から貰うのは納得できます。(借財には債務保証も含まれていると解釈をしていますが)
ただ、有限会社法では各取締役が業務決定権を持つとされているのだから、取締役が決定すればそれですむのではないでしょうか?
どなたか、教えて下さい。

A 回答 (3件)

 有限会社を法人保証にとるというのは、取締役の個人債務を有限会社が債務保証するということですね?利益相反取引にあたりますので、まず、形式的理由として、有限会社法30条が社員総会の承認決議を規定しています。



 次に、株式会社が取締役会の決議を要求するのに対し、有限会社が社員総会の決議を要求する実質的理由です。

 私見ですが、株式会社は大規模会社が予定されており商法上所有と経営が分離されています。ですから、営業譲渡とか合併とか会社の基盤にかかわる重要な事項以外は株主総会から取締役会に権限が委譲されているということです。
 これに対し有限会社は小規模閉鎖的会社が予定されていますので、利益相反取引や競業認許等ある程度重要な事項についても、会社の所有者たる社員の意思にかからしめることが必要かつ可能ということだと思います。つまり、株式会社では利益相反取引の度株主総会を招集していたのでは迅速な業務執行ができませんが、有限会社では社員総会を開催することはさほど困難ではないからだと思います。有限会社法上社員の総数は50名以下ということになっていますし、実際には数人ですので。

 それと、社員総会議事録には社員の署名押印がないので、本当に社員が承認したのか、疑問に思われませんか?有限会社法で議長出席取締役が署名(記名)押印義務者になっていますのでそういうことになるのですが、これは、記名押印した取締役が真正を担保していると考えると言うことでしょうね。

この回答への補足

大変参考になりました。ありがとうございます。
ここで、追加で質問させてください。

今回のケースは、個人債務の保証ではなく子会社の債務保証なのです。役員関係は不明ですが、有限会社が親会社という稀なケースなのです。
当初質問にある通り、当行業務規定では(自己取引に該当しない場合でも)法人保証をとる場合は、有限会社では「社員総会議事録」が必要とされているのです。
頂いた回答の冒頭で「形式的理由」とありますが、これに該当しない場合、極端な話かもしれませんが、「議事録」は法的に必要ではないのでしょうか?当行の規定が、何を根拠にしているのか、または他の法律を準用しているのか、知りたいのです。
残念ながら、この質問に答えられる人は、当行にはおりませんので、恥ずかしながらこの場でお尋ねしている次第です。
悪文で申し訳ありません。主旨が掴めたでしょうか?

補足日時:2004/04/15 11:59
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#1です。

#2の補足について。

おそらく有限会社法29条、30条あたりが根拠になるのではないかと考えますがいかがでしょうか。

第二十九条 取締役ガ自己又ハ第三者ノ為ニ会社ノ営業ノ部類ニ属スル取引ヲ為スニハ社員総会ニ於テ其ノ取引ニ付重要ナル事実ヲ開示シ其ノ認許ヲ受クルコトヲ要ス
2 前項ノ認許ハ第四十八条ニ定ムル決議ニ依ルコトヲ要ス
3 取締役ガ第一項ノ規定ニ違反シテ自己ノ為ニ取引ヲ為シタルトキハ社員総会ハ之ヲ以テ会社ノ為ニ為シタルモノト看做スコトヲ得
4 前項ニ定ムル権利ハ取引ノ時ヨリ一年ヲ経過シタルトキハ消滅ス

第三十条 前条第一項及第二項ノ規定ハ取締役ガ会社ノ製品其ノ他ノ財産ヲ譲受ケ会社ニ対シ自己ノ製品其ノ他ノ財産ヲ譲渡シ会社ヨリ金銭ノ貸付ヲ受ケ其ノ他自己又ハ第三者ノ為ニ会社ト取引ヲ為ス場合ニ之ヲ準用ス会社ガ取締役ノ債務ヲ保証シ其ノ他取締役以外ノ者トノ間ニ於テ会社ト取締役トノ利益相反スル取引ヲ為ス場合ニ付亦同ジ
2 前項前段ニ規定スル場合ニ於テハ民法第百八条ノ規定ヲ適用セズ
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

お礼日時:2004/04/15 14:33

有限会社でも社員が複数人いた場合、法人(会社)の利益を左右するような保証(債務保証など)を他の社員に無断で行使してしまっては、法人の存続に影響を与える可能性がありますので、社員総会議事録が必要になるのではないでしょうか。



また、一人の取締役が勝手に法人名で保証することができると、個人的な債務まで法人に転嫁することもでき、権利の濫用にもつながる恐れがありますしね。
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この回答へのお礼

とても早い回答でありがとうございました。
確かに、取締役個人の権利濫用による被害を防止するためにも、債権者は議事録等で確認する必要があるのですね。

お礼日時:2004/04/15 11:58

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