日本語を勉強中の中国人です。池上彰著新潮社出版の『ニュースの読み方使い方』を読んでおります。よくわからないところがあるのですが、教えていただけないでしょうか。59ページから引用いたします。
『私がNHKの社会部記者として、警視庁で捜査一課(殺人、強盗事件などを捜査する課)を担当していたときのこと。ある殺人事件に関して、「有力容疑者浮かぶ」と書いた新聞がありました。私はそんな情報を知りませんでしたから、「うっへー、また抜かれた(他社に特ダネを書かれてしまった、という意味)か」と、あわてて取材してみました。ところが、いくら調べても「有力容疑者出現」の確認がとれません。思い余って、その原稿を書いた新聞記者に、「あれ、どうなっているの?」と聞いたところ、その記者は「いや、ちょっとコレしたのさ」と言いながら、眉につばをつける動作をしました。そのときの私の驚いたこと。腰を抜かす、というのはこういうことかと思ったものです。まさか、そんなことがあるなんて、想像もできなかったからです。ほかの新聞に別の事件で特ダネを抜かれ、焦った記者が、無理やり書いた記事だったのです。』
「腰を抜かす、というのはこういうことかと思ったものです」の「もの」はどういう役割を果たしたのでしょうか。
また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
No.5
- 回答日時:
すでに回答が出ていますが、過去の経験を回想する表現です。
その場合当然、「~たものです」のように、過去の「た」の後に「もの」がつきます。例 「子供のころ、よくこの寺で遊んだものでした。」これが「~するものです」と現在形に付くと、「そうするのが常識、または当然」の意味で使われることもあります。例 「仏の前に立ったら合掌するものです。」
No.2
- 回答日時:
そもそも、これは未熟な文と断ずるべきで、そんな文章の、特に「~もの」に注目するのは馬鹿げている。
「腰を抜かしそうになりました。」が正しい日本語。>眉につばをつける動作
眉唾とは、用心することを意味している。つまり、池上氏の表記通りなら、「用心の為に、デッチ上げの記事を書いた」ということになって、意味不明。それに、デッチ上げ記事を書いたと名乗り出る記者など世の中には居ない。
まあ、しかし、眉唾物ならば、真偽が不明であるものという意味なので、この「眉唾物」の「~もの」が、池上氏の未成熟な脳に反芻して、「もの」と書きたくなったものとも推察される。
因みに、眉唾とは、眉に日本刀の鍔を付けて、剣の切っ先を相手に向ける形、言葉を代えれば、右眉に右手甲を添える構えのこと。武者修行の者が見知らぬ武芸者との果し合いになった時、相手の流派が分からず、とりあえず用心が必要な時、「眉に鍔を付ける構え」、即ち、上段を受けて、即、袈裟に斬り落とすことが出来る構えをしたことに由来する。
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