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多少高価でも良い塩を摂りたいと思っています。

塩の製法については、「天日・平釜法」「平釜法」「(一部の?)天日法」を選ぶのが良く、
「乾燥」「(高温)焼成」でも良い、
少なくとも、「イオン膜法」「採掘法」「溶解法」を用いていないもの、
と書かれた本を読みましたので、それに相当するものを、と思っていました。
ところが、ネット通販で購入した商品には、「工程:逆浸透膜、平釜、平釜」と書いてありました。

商品が届くまでは、そこまでの情報がなかったので購入したのですが、
「逆浸透膜」はどうなのか、と思ったわけです。
少なくとも、天日法ではない、ということですよね?
避けるべき製法というほどではないが天日法や平釜法よりは良くない、
ということになるのでしょうか??

私が読んだ、塩の選び方の説明には、
逆浸透膜について書かれてなかったので、
質問させていただきました。

また、平釜が2つ書かれている意味もわかりませんので、
もしおわかりになる方がいらっしゃいましたら、ご教授いただけないでしょうか。

購入先のコールセンターでは、日曜日のため、
「担当部署が休みでわからない、企業秘密に相当する場合は回答できない」
と言われてしまいましたので、どうぞよろしくお願いします。

A 回答 (2件)

「逆浸透膜法」は、極微細な孔が無数にあいたフィルターです。


孔の大きさは、水(H2O)の分子は通過し、塩化ナトリウム(NaCl)などの分子は通過できない程度。海水から真水をつくる淡水化装置や、水を浄化する浄水装置などに使われています。
製塩の工程用語としては。「濃い塩水(鹹水)」を得る方法として海水を逆浸透膜で濾過していることを示しています。フィルターを通過したほうが真水、通過できない塩化ナトリウムなどが残ったほうが鹹水です。

「イオン膜法」は、プラスイオンを通す膜とマイナスイオンを通す膜を並べた槽に海水を満たして電圧を掛け、プラスのナトリウムイオン(Na +)とマイナスの塩素イオン(Cl -)を通過させて「濃い塩水(鹹水)」を得る方法です。不純物や有害物質を除去した衛生的な塩水を効率よく得ることができます。
塩事業センターの「食塩」はイオン膜法の代表。他にも、味の素KKの「瀬戸のほんじお」をはじめ、国産海水塩の多くがイオン膜法によるものです。

「天日塩」は、太陽熱(天日)と風力で海水の水分を蒸発させる方法で、長い期間(数か月~数年)をかけて自然に結晶化させたものです。結晶がゆっくり成長するので、高純度の塩化ナトリウムの結晶が得られます。
日本では、メキシコ産やオーストラリア産の天日塩を大量に輸入しています。ほとんどはソーダ工業の原料塩で、食品工業用や家庭用などは一部だけですが、「伯方の塩」「赤穂の天塩」など多くの食用塩が輸入天日塩を原料とした再製塩です。塩事業センターの「食卓塩」「クッキングソルト」「精製塩」「つけもの塩」も、メキシコ産の天日塩を原料とした再製塩です。

「再製塩」は、粉砕洗浄した天日塩を海水や真水に溶かし、ニガリを加えるなどした濃い塩水(鹹水)を平釜や立釜で加熱濃縮して結晶化させたものです。


「採掘法」は、地中の「岩塩」を掘り出す方法です。塩湖が干上がってできた「湖塩」の採掘もこれに含まれます。
土砂や有害鉱物を含んでいないものはそのまま粉砕・洗浄などをして売られていますが、採掘した岩塩を真水で溶解して濃い塩水を作り、再び煮詰めて結晶化した「再生塩」も多く売られています。また、岩塩鉱に穴を掘って注水し、溶解した濃い塩水を汲み上げる方法も多いようです。 

「平釜」と「立釜」は、濃い塩水(鹹水)から塩の結晶を得る方法のことです。
平釜は、開放型の釜を用いて常圧で加熱濃縮して結晶を作る伝統的な方法。
立釜は、真空式(減圧式)や加圧式の密閉釜で加熱濃縮して結晶を作る近代的で効率的な方法。

日本の伝統的な製塩法としては、古代の藻塩焼きを別とすれば、「揚浜式塩田」「入浜式塩田」などで得た濃い塩水(鹹水)を平釜で煮詰めて結晶を作る方法でした。流下式・枝条架塩田は戦前にはなかったと思います。気温が低くて雨も多い日本では、完全な天日製塩は困難です(手間や費用を度外視すれば不可能ではない)。


他にもいろいろな工程の用語はありますが、「避けるべき製法」や「良くない製法」は特にないと思います。
いわゆる「自然塩・天然塩」の信奉者は「イオン膜」による製品を「化学塩」などと呼んで敵視していますが、人為的に化学合成した食塩ではもちろんないし、健康に良くないということもありません。むしろ有害物質をほぼ完全に除去した衛生的な食用塩といえます。

強いていうなら、塩化ナトリウムの純度が高い塩は、尖った塩味になることです。イオン膜式の塩だけでなく、高純度の岩塩や高純度の天日塩は同様に尖った味になります。
日本の伝統的な製塩方法では、塩化ナトリウムのほかに適度のニガリ分(マグネシウム、カリウム、カルシウムなど)が残っていて、まろやかな塩味になります。ニガリ分が多すぎると苦くて不味になるので、適度であることが重要です。
最近の食用塩は全般的に適度なニガリ分を残した製品が増えているようです。

栄養成分表示がある商品では、ナトリウム量から塩化ナトリウム量(食塩相当量)を求めることができます。
(100gあたり)
  ナトリウム量(mg)× 2.54 ÷ 1000 = 食塩相当量(g)
   ↓
例:ナトリウム 39000 mg × 2.54 ÷ 1000 = 食塩相当量 99 (g)
例:ナトリウム 39370 mg × 2.54 ÷ 1000 = 食塩相当量 99.9998 (g)

水分が多いと、そのぶんだけナトリウム量が少なくなるので、「塩化ナトリウム純度が低い」と勘違いしないよう注意が必要です。

ちなみに「塩化ナトリウム」は代表的かつ最重要なミネラルですから、塩化ナトリウムの純度が高い食用塩を「ミネラルが含まれていない」と言ったり、塩化ナトリウム以外のミネラルだけを指して「ミネラルが豊富」などと言うのは、科学的・化学的に大きな間違いと言えます。市販の食用塩でそのようなうたい文句を掲げている製品は、じゅうぶん胡散臭いと考えてよいでしょう。

また、食用塩はどのような製法であっても、すべて天然・自然に存在する塩化ナトリウムを原料にしたものなので、ほかに化学合成の食用塩があるかのように誤解させる「天然塩」「自然塩」といった用語は、公正競争規約(公取委と消費者庁が認めた)によって使用禁止とされています。いわゆる健康食品・自然食品業者のWebサイトなどでは、いまだに「天然塩」「自然塩」の用語が多用されていますので、他の宣伝文句も含めて騙されないように注意したほうが良いでしょう。
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この回答へのお礼

大変詳しくご回答くださり、ありがとうございます。

「伯方の塩」や「赤穂の天塩」なども輸入天日塩が原料なんてびっくりです!

>高純度の岩塩や高純度の天日塩は同様に尖った味
>水分が多いと「塩化ナトリウム純度が低い」と勘違いしないよう注意
そうなんですね!
天日塩でも高純度で尖った味のものがあるんですか。。
妊娠以降、甘いものも、塩辛いものも、味が濃すぎて食べられなくなってしまい、
まろやかな味の塩にしようと思い、低純度のものを探していたのですが、
純度だけではわからないのですね。

>「天然塩」「自然塩」といった用語は、公正競争規約によって使用禁止
えー!?「天然塩」も「自然塩」もどこかで見たような気がしますが…禁止されてるんですか!

私が見聞きしていた情報もずいぶん偏っていたようです。
数字も参考程度にして、後は自分の舌で確認して選ぼうと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2016/04/11 13:40

日本で売られている塩だと、


カンホアの塩が良いと思います。
塩田法ですが工場内のプールに取り入れて綺麗好きの日本人向けに作ります。
NaCl95%を誇ります。
古来の製法による焼き塩もあります。
伯方の塩や沖縄の塩など、
オーストラリアやメキシコなどから輸入した塩を日本で再加工した物とは、
物が違います。
カンホアの塩より美味しいのだとクイニョンの塩です。
現地人もこれだと大感激です。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

国産原料が良いのかと思っていましたが、
調べてみると、「海水は地球上どこでも同じ。」とのことで、
キレイな海であれば良いのですね。

教えていただいた塩も検討してみたいと思います。

NaCl95%とのことですが、
一般商品のどの部分を見れば、この割合ってわかるのでしょうか?

例えば、今回購入した商品ですと、
「100gあたり食塩相当量90.6g」とありますが、
これがそのまま90%というわけでもありませんよね??
栄養成分表示では、100gあたり
ナトリウム:35.6g
カルシウム:200-500mg
カリウム:50-150mg
マグネシウム:105-500mg
となっています。

数値の幅が広いので、安定していないのかもしれませんが、
どのように計算すれば良いのでしょうか?

お礼日時:2016/04/10 17:30

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