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敬語についての質問です。
1.お届けしていただけますか
2.お届けいただけますか
3.お届けくださいますか

この三つで、1と2の違いがよく分かりません。
ネットで調べると、「~いただく、~くださる」は謙譲語、尊敬語の違いはあっても、相手が自発的に行動するか否かが問われるだけで、同じ状況で使えるとのことです。すると2と3は正しくなります。

一方、1です。「お~していただく」は「お~する」が謙譲語、「いただく」も謙譲語ですから、相手に頼む表現に使うと、自分を高めてしまうことになり、間違いだと思います。
しかし、2も「お~いただく」は謙譲語です。2も相手の行動なのに自分を高めることにならないんでしょうか?

要領をえない質問になってしまっているかもしれませんが、ご回答よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

2と3は、どちらも「あなたが届けるという動作」について述べているわけですが、その動作を(わたしがあなたから)もらうのか、(あなたがわたしに)くれるのか、という視点が異なっています。



2.お届けいただけますか。

「あなたが届けるという動作を、私がもらうことができますか」という構文。
「もらう」という自分の動作に対して「いただく(いただける)」と謙譲語1を適用し、へりくだって表現しています。
文化庁の<敬語の指針>27ページにも詳しく書かれていますが、
・お(ご)……いただく。
というのは、謙譲語1の一般形と呼ばれるもののひとつです。
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/so …

3.お届けくださいますか。

「あなたが届けるという動作を、あなたがしてくれますか」という構文。
「くれる」という相手の動作に対して「くださる」と尊敬語を適用しています。
・お(ご)……くださる。
というのは、尊敬語の一般形と呼ばれるもののひとつです。(<敬語の指針>24ページ)

1.お届けしていただけますか。

・お(ご)……する。
というのも、謙譲語1の一般形です。
謙譲語というのは、あくまで自分(側)の動作について使うので、「お届けする」なら届けるのは自分(話し手)になってしまう。
つまり、今回の場合、「届ける」という動作に対して謙譲語1を使うと文として成立できません。
『相手に頼む表現に使うと、自分を高めてしまうことになり、間違い』ということではなく、相手の動作には使えない型だ、ということです。
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「2.お届けいただけますか」と「3.お届けくださいますか」の違いに関しては、先行コメントのNo.3のかたの説明でよいと思います。


「お届けいただく」は「お届けになっていただく」の「になって」が省略されたものです。後出の『敬語』に詳述されています。
 詳しくは下記のコメントNo.3をご参照ください。
【~いただけますようお願いいたします ?】
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8908189.html

 問題は「お届けしていただけますか」は、「お届けする」+「いただけますか」と考えるのがわかりやすいでしょう。
 後半は無視して「お届けする」について考えます。
 これは「届ける」+「お〜する」の形です。「お〜する」は謙譲語の基本形と言ってよいでしょう。自分もしくは自分側の人間が「お届けする」ときに使います。
 上司が部下に「これを先方にお届けして(ください)」と依頼するなら問題はありません。
 しかし、「〜していただけますか」と組み合わせるのはむずかしいでしょう(場合によってはアリかもしれませんが、きわめて限られます)。
 詳しくは下記をご参照ください。
235)【「お○○してください」「ご○○してください」「お~してください」「ご~してください」☆日本語教師☆】玉石混交
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1332. …
 以下は一部の抜粋(重言)。

【追記】
 不自然でない「お○○してください」の例を思いついた。
 女将(上司)が仲居(部下)に言う。
「お客様にお願いしてください」
 これは、
・お願いする…話者と聞き手の「客」に対する謙譲
・してください…話者の聞き手に対するお願いまたは命令
 の形になっている。
 さらに、「お客様にお願いください」「お客様に願ってください」にもできない。

 専門的な書籍から抜粋します。
【20120626追記】
【読書感想文/『敬語』(菊地康人/講談社学術文庫/1997年2月10日第1刷発行)──予想していたことではあるが……。】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2415. … 【引用部】
「お/ご~~してくださる(ください)」「お/ご~~していただく」は、一般に誤り。
  ─→『して」を取って、「お/ご~~くださる(ください)」「お/ご~~いただく」と言えばよい。

 「一般に」にと書き添えたのは、特別な場合には、この「お/ご~~してくださる(ください)」「お/ご~~していただく」という形が誤りでなく使われる場合もありうるからなのだが、これについてはあとで触れるとしよう(二六六~二六七頁)。だが、それはかなり特別な場合なので、一般にはこの形は誤りと覚えておいてよい。 (P.209~210)
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質問者の誤りは、2の「お届けいただく」の「お届け」を謙譲語と考えてしまった点にあります。

「いただく」はもちろん謙譲語ですが「お届け」は尊敬語なのです。例を挙げましょう。
 お待ち 「お客様がお待ちです」「お持ちください」「お話ください」これらの「お~」の形は尊敬語です。「お待ち」はおそらく「お持ちになる」「お待ちなさる」を簡潔にしたものと思われます。できるだけ例を挙げますと、「お話し」「お聞き」「お座り」「お立ち」「お入り」「お歩き」「お取り」「お渡り」などたくさんありますが、「お見」はありません。(代わりに「ご覧」)これらはそのままで尊敬語になりますが、あまり敬意は高くありません。「お食べ」「お座り」「お待ち」などは,犬の命令語に使われます。
 だから、その下に「くださる」や「いただく」をつけることで敬意を高めることができます。
 確かに、「お待ち」と「お待ちする」(謙譲語)は微妙に似ていますが、これははっきり区別しなければなりません。
 また、「お届けいただく」の言い方は、尊敬語+謙譲語の形なので、少し違和感があるかも知れません。多分わたしの見たところ「いただく」を使う時以外にはないと思うのですが。調べてみないと何とも言えません。
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2.は正しくなく3.に吸収されるべきものです。

さもなくば頭の冗長な「お」をはずし、
届けていただけますか
にしなければなりません。
敬語は常にインフレーションし、ご指摘のように矛盾を起こし、異なる文化を持つ相手と軋轢を起こすので、最小限に留めるべきでしょう。ただし「先生のお子様にこのお届け物を先生がお帰りになったら渡して欲しいと頼む」などというシチュエーションになると、おこさんは「誰かこれ持って来たよ」で良いのですが、当人は錯乱状態。これも「先生がお帰りになったら、渡してね」にすればいい。
薄くする方が気が利いて居る。
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