![期日を守らない人に期日を守ってもらう方法](http://oshiete.xgoo.jp/_/bucket/oshietegoo/images/watchmain/a/542212912_5a7bccb3cdaeb/ORG.jpg)
■期日を守らない人のタイプ
そもそもなぜ期日を守らないのだろう?
「いくつかタイプがあるのですが、まず『期日を守る』ということに対して価値観が違うことがあります。その人にしてみると、期日を守る理由がわからないということです。もしくは、わかってはいても、それを重要だと思っていなければ、うっかり忘れてしまうことが多くなりますね」(平井さん)
他には、どのようなタイプがいるのだろう。
「期日まで期間があると、『まだ時間がある』と思って、行動に移さない。直前に、いざ手をつけてみると、期日までに終わらない……というタイプですね。また、同じようタイプとして、『スケジュール管理が不得意で物事の優先順位をつけられない』という人もいます。あとは、なんとかなるだろうとポジティブ思考型の人も期日を守らないことが多い傾向にあるようです」(平井さん)
ルーズなわけではないが、時間に関する見積りが苦手なタイプもいるようだ。
■守らなければならない理由を明確に伝えること
期日を守ってもらうには、どうしたらいいのだろうか?
「期日にルーズな人が、取り引き先である場合、先方が不快に感じるようなアプローチはもちろんNGです。関係や状況に応じて……ということが前提です。さて、具体的な方法ですが、その一つは守ってもらわなければならない理由を明確に伝えることです。『それまでにそれがないと○○ができない』といった具合ですね。自分が困るというよりもプロジェクト全体の進行が滞るなど、広い目線で伝えると、相手により強いmust感(しなければいけないという感覚)を与えることになります」(平井さん)
他にもこんな方法があるという。
「他には、その事案が関係した未来をイメージしてもらうという方法もあります。ひとつはプラスのイメージで、守るとどんなメリットがあるかを伝えます。反対に、守らないとどんなデメリットがあるかをイメージしてもらうことも有効で、こちらは特に損得勘定で物事を考えがちな相手に向いています」(平井さん)
さらに期日を守らない人には細かい指定も有効だという。
「時間に関する見積りが甘い人には、期限の日付を伝えるだけでは曖昧すぎるかもしれません。1日は24時間あるわけですから、時間まで指定したほうがよいでしょう」(平井さん)
■あらかじめ早めの期日を伝える
ちなみに期日のリマインドは前日、当日の朝、どちらが効果的なのだろう。
「この問題もタイプ別に考えるとよいですね。期日を守ることを軽視していて遅れることが前提となっている人には、実際よりも早めの日時を伝えるとよいでしょう。例えば、本来の期日が『1月10日まで』の場合、『1月9日18時締め切り』と連絡し、当日(1月9日)の朝にリマインドメール。そのメールで「本日中」ということを再認識してもらいましょう」(平井さん)
では、時間の見積りが甘い人に対してはどう対応すればよいだろう。
「その場合は前日にリマインドメールを行い、『期日は明日です』と伝えるのが有効です。スケジュール管理が苦手な人には、前々日にリマインドメールを送ることをおすすめします。なぜなら、すっかり忘れていることがあるため、前日にリマインドメールが届いても、案件によっては『え!? 明日? 無理~』となることがあります」(平井さん)
期日にルーズなのは本当に困るが、相手が取り引き先なら丁寧にアプローチしたい。タイプ別、相手の役職などに応じた対応を心がけ、滞りなく仕事を進めよう。
●専門家プロフィール:平井 妙子
心理カウンセラー、キャリアコンサルタント。ウィングシード株式会社代表取締役。米国NLP協会NLPトレーナーなど、多数のカウンセリングに関する資格を所有し、約20年の看護師経験もある。職場の人間関係、ストレスケアに役立つメンタル研修を得意としている。