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老後は物価の安い海外で悠々自適な生活……本当にできるのか調べてみた

老後は物価の安い海外で悠々自適な生活……本当にできるのか調べてみた老後の海外移住の話題が高齢化社会の日本では度々注目されている。なかでも東南アジアを中心とした物価安の国では、悠々自適な老後をおくれるとメディアが特集を組むこともしばしば。「教えて!gooウオッチ」「老後に必要な最低金額は約4000~5000万!どう貯めるかシミュレーションしてみた」という記事でも紹介したように、日本での老後資金は最低でも4000万円ほど必要だが、東南アジアなどの海外に移住した場合はどうなのだろう? そこで今回、海外移住に関するポータルサイト「海外移住.com」編集部に、デメリットを含め、話を伺った。

■イメージよりは安くない


代表的な事例として、シニア世代の人気が高いタイで紹介してもらった。

「海外生活における予算は国や地域だけではなく、暮らし方によって大きく異なります。たとえばタイのバンコクで便利なエリアとして注目を集めているオンヌットのコンドミニアムなら、約40平方メートルの1 Bed Roomで月々の家賃が18,500バーツ(約64,750円。1バーツ3.5円換算)です。住人専用のプールやジムがあり、セキュリティも万全。すぐ目の前にはBTS(バンコク・スカイトレイン)の駅があります」(海外移住.com)

金額だけを聞くと、日本の相場と大きな違いはないようだが、もっと安い物件はないのだろうか。

「もちろん安い物件も多く存在しますが、清潔でセキュリティ面も安心できる物件を選ぶ以上、どうしても現地の相場より高めになってしまいます。日本人向けの不動産会社を介さなければ、選択の幅は格段に広がります。しかし、契約書は原則タイ語なので、何かトラブルが起きた際に自分で対処しなければならず、語学力が求められます」(海外移住.com)

入居者が外国人の場合、英語の契約書を用意してくれることもあるそうだが、日本語しか話せない場合は厳しそうだ。

「バンコクは、日本人が多く暮らしている都市なので、日本の外食チェーン店などが多数進出しており不便を感じることはありません。しかし、日本発祥のサービスは総じて日本よりも割高で『現地の物価=生活費の目安』とは言い切れない場面も多いです」(海外移住.com)

他にも、医療費や娯楽、通信費なども全て暮らし方次第のため、どの側面でも安いとは言い切れないとのこと。

■こだわりさえなければリーズナブルに暮らせる


では、東南アジアに移住するメリットはなんなのだろう。

「工夫や我慢をすることで、いくらでも安く生活できることが、東南アジアで暮らす大きなメリットといえるでしょう。日本のほうが高品質で低コストの製品を入手しやすい環境ではありますが、衣食住を含めて強いこだわりがなければ、安さを追求した暮らしを送ることができます。100バーツ(約350円)あれば、屋台やフードコートで食事が可能です。また、基本的に一年を通して温暖なので、コートやブーツなど割高な冬服を定期的に購入する必要もありません」(海外移住.com)

日常生活を安価に抑えられるのは、うれしいポイントだ。

■デメリットはビザの難易度


最後に、デメリットについても教えてもらった。

「海外移住で多くの人を悩ませるのはビザです。年金生活者やシルバー世代向けにリタイアメントビザ制度を設けている国も多いのですが、申請条件は厳しめです。また、リタイアメントビザでは就労を認めていない国も多いので、充分な資金や定期的な年金受給が必要です。タイのリタイアメントビザを申請するためには、80万バーツ(約280万円。2018年1月現在)以上の銀行預金残高証明書、あるいは月額6万5千バーツ(約227,500円)以上の年金受給証明書が求められるため、高いハードルとなっています。銀行預金と年金証書原本の合算で80万バーツ以上が確認できる場合でも申請可能です」(海外移住.com)

そもそも、それなりの資金がなければ、海外移住は厳しいようだ。

「医療面でも不安が残ります。多くの国の大都市では医療レベルに問題がなく、日本と同等のサービスを期待できますが、日本のような保険制度が実施されている国はごく僅かです。保険に入っていないと医療費が膨れ上がるだけでなく、支払い能力を証明できないと判断されてしまうこともあります。その場合、手術を受けられないことさえあります」(海外移住.com)

住環境や医療の面で満足のできる暮らしを望むのであれば、日本の地方都市で暮らす程度の貯蓄が必要のようだ。さらに東南アジア以外で人気の高いオーストラリアやハワイで暮らすのであれば、それ以上の資金を蓄えておく必要がある。

物価が安い国に移住すれば老後も安泰と考えるのは、どうやら安直すぎる考えだった。老後に海外移住を検討する人は、どんな生活を送りたいかも視野に入れて必要資金を試算し、実際に準備できるかが鍵となりそうだ。

●専門家プロフィール:海外移住.com
株式会社クラインズが展開する海外移住の暮らしやビザに関するポータルサイト。現在、日本人移住者数が多い50ヶ国の移住情報を掲載中。実際に海外移住をしている(していた)スタッフによる、リアルな情報配信が特徴。
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