■義母への「母の日のプレゼント」はしたほうがよい?
実家の母親とは違い、義母への母の日プレゼントには気を遣うもの。「何か贈らなくては」と思いながらも、いつも気に入ってもらえないことや普段からの確執ゆえに、「贈らなくてもてもよいならスルーしたい」と考える人もいるようであるが……。
「基本的に、義母にはプレゼントを贈ったほうがよいです。プレゼントそのものが嬉しいというのもありますが、通常、義母とはぎくしゃくしやすいもの。世の中に『母の日にはプレゼントを贈る』という習慣があるのですから、悪気がなく、ただ『贈り物を選ぶのがただ苦手』という理由でプレゼントしなかったとしても、義母はどう受け取るか分かりません」(阿部さん)。
義母との友好な関係を保ちたいなら、「贈らない」という選択肢はないと考えた方がよさそうだ。
■「義母のために」という気持ちが伝われば問題なし
母の日の定番といえば「カーネーション」。しかし義母に贈るには、無難過ぎないかも聞いてみた。
「外れがないという点で問題ありませんし、無難でよいのではないでしょうか。カーネーション以外のお花でもかまいませんし、スカーフ、手袋などのオシャレ小物や、近場であれば手作りケーキなども喜ばれるでしょう。義母のために丁寧に選んだ、作った、という気持ちを伝えることが大切です」(阿部さん)
また「思い出型のプレゼントも喜ばれる」と阿部さんはいう。
「日ごろの感謝を伝える機会として、義母が喜ぶようであれば食事会のようなプレゼントもよいでしょう。ただ、食事の場などでは、『息子夫婦に全て支払ってもらって喜ぶ義両親』もいれば、『年齢立場を考え、母の日であっても、自分達が支払うべきと考える義両親』もいます。義両親がどちらのタイプなのかにより、判断するようにしてください」(阿部さん)
教えて!gooの質問を見ていると、義母の好みがわからないので「ギフトカタログ」や「商品券」を贈る人もいるようだが……。
「基本的には避けたほうがよいでしょう。義母が好きなものを選べるので便利なものの、やはり、お花などのプレゼントをもらったときの『わあ~』という喜びには欠けるのではないでしょうか。『ギフトカタログ』や『商品券』では義母の好みを考えて選んだという気持ちも伝わらないと思います」(阿部さん)
「好きなものを選べるように」と贈ったつもりが、「手抜き」と誤解されないようにしたい。
■何をしても認めない、文句を言う、いろいろと要求してくる義母への対処法
もし、義母から「リクエスト」が来たら、どう対処すればよいのだろう。
「応えられる範囲のものなら、期待に沿えるようにします。日ごろから関係が悪い、義母が常識のないタイプ等であれば、『これで十分』と思う範囲内のことをやっておけばよいでしょう。何をしても認めない、文句を言う、いろいろと要求してくる……残念ながらそういう義母もいます。そんな場合は、相手に合わそう、認めてもらおう、というスタンスでいると自分が疲弊する場合もあります。自分の価値観を大事に、可能な範囲で対応しておけばよいですよ」(阿部さん)
そうとは思いながらも、選んだプレゼントが気に入らず、不満を言われたらどう対処すればよいのだろう。
「義母と嫁という立場ですから、まず形式上、謝っておくこと。義母の価値観に振り回され、気に入られようとするよりは、自分自身の価値観に基づき、対応するよう考え方を変えましょう」(阿部さん)
ちなみに新婚の方だと最初の母の日の対応が今後につながることになると思うが、毎年の心理的及び金銭的な負担を減らしたいと思うなら、どうするとよいのだろう?
「母の日はお花を贈ることが定番なので、それを習慣化してしまえばよいでしょう。習慣化したくない、費用が負担などの場合は、心のこもった手書きのカードだけでも十分です」
単なる送り状ではなく、感謝の気持ちと、ちょっとした日常のことを盛り込むとよいとのこと。便せんを選び、万年筆で書くなど、目上の人に送ることを意識するとさらによいと阿部さんは教えてくれた。
義母の母の日への対応について悩んでいる方がいたら参考にしてみてほしい。
●専門家プロフィール:行政書士・離婚カウンセラー 阿部貴子
気持ちの問題から、生活費用確保、離婚条件、住宅ローンつき不動産の対処についても、実践的アドバイスが可能。多くの相談実績に基づき、夫婦関係の将来予測について相談可能。「気休めご無用、完全シークレットで進める実践型の離婚相談」「シングルマザー&予備群の掲示板【シングルマ】」を運営する。