![仕事はできないが処世術に長けた人への対処法](http://oshiete.xgoo.jp/_/bucket/oshietegoo/images/watchmain/9/542301348_5b0653ef91203/ORG.jpg)
■仕事はできないが処世術に長けた人が後輩だった場合
仕事はできないが愛想が良く、上の人の覚えもいい。ミスをすれば謝るが、改善されることはなく、後始末や尻拭いはいつもこちら。そんな後輩にどう対処したらよいのだろう。
「このような人は、責任感に欠けているといえるでしょう。責任感に欠けているのは社会人として致命的です。本人に自覚がない場合は、一人で指導したり指摘したりしても、本人が気づかないためあまり改善されません。何より一向に改善されないため指導する側にも非常にストレスがかかります」(友葭さん)
一人から注意されても、自覚しない現状もあるのだ。
「このような場合は、複数の指導者(先輩)の下で指導すると、指摘される機会も増え本人も自覚しやすく改善されやすくなります。さらに、指摘する側のストレスも軽減できますし、指摘される側の成長にもつながるため、有効な対処法といえるでしょう」(友葭さん)
複数のメンバーで教育すれば、双方にとってメリットがあるとのこと。
■処世術に長け、評判だけはいい人が上司だった場合
では、いつもニコニコ、一見イイ人風ではあるが、いざ蓋をあけると全くもって頼りにならない。「頑張れ!」と掛け声だけが得意であるが、一見イイ人なので上や周囲の評価は高い。そんな人が上司だった場合はどうだろう。
「このような上司の管轄下で仕事をしていると、どんなに人当たりがよくても、管理職としての仕事を全うしてくれないことから、部下は大変迷惑に思っていることでしょう。さらに、仕事ができないのに周囲からの評価がよいという矛盾から、部下のストレスは非常に溜まります」(友葭さん)
憎めないが頼りにならない上司に心当たりがある人はいるはず。この場合、どうすればよいのだろう。
「上司がこのような人だった場合、さらに上の上司に相談し対処してもらいましょう。上の上司がまともな組織管理ができる人間であれば、仕事の様子に眼を光らせ、実際に仕事ができなかった場合、何かしらの対処をしてくれるはずです」(友葭さん)
ダメ上司の責任は、さらにその上の上司に取ってもらうというわけだ。
■仕事はできないが処世術に長けている人は出世しやすい?
前段で紹介したような上司がいると、仕事はできなくても処世術に長けている人であれば出世できるのではないかと思えてくるが、実際はどうなのだろう?
「仕事ができなくても処世術に長けている人は出世しやすいといえるでしょう。処世術に長けている、つまり『ゴマすり上手』とは一般的に卑怯なイメージがあるかもしれません。しかし上司もあからさまなゴマすりであれば、見抜いてしまうものです。真に処世術に長けている人は、上司の求めるものを敏感に察知し、的確に対応する能力があります。様々な人間と関わりを持ち、相手を選べない社会人において、相手のニーズを敏感に察知し的確に対応する能力であれば、責任を取る立場である管理職に向いているともいえるでしょう。これらのことから、処世術に長けている人には、組織の調整役である中間管理職のポジションが適しているともいえます」(友葭さん)
もはや、こういった人たちは仕事ができるのかできないのか、よく分からなくなってきたが、調整役としては有効な場合があるようだ。
一般的な人事評価では実務面も含め総合的に評価されることから、処世術だけでは出世は難しいと友葭さんは言う。一方で、評価制度がきっちりと固まっていないような企業であれば、仕事ができなくてもそれなりのポストにつくことは可能とのこと。そのような状況下で日々ストレスを感じている場合は、身の振り方を考え始めてもよいのかもしれない。
●専門家プロフィール:友葭 大登
株式会社エムキュービックプラス代表。金融ビジネス情報発信サイト「エルラボ」を運営。日本国内のサラリーマン層に対し、人生が明るく豊かになるような価値観や知識を、金融・起業・経営・人材、各業界に特化した専門家と共に情報発信・サービスの提供をしている。